郡岳(こおりだけ) (雪編)
 一人で登る  2004.2.7
場所 長崎県大村市 地形図はここをクリック
標高 郡岳826m
歩く標高差 約500m 歩行距離 約3.5Km
データ 足の様子を見るために,今週はどこかに登ろう。
足にやさしく,それほど高くない山。そう,わが大村市の郡岳。
とても,自分を自重した山行予定を考えて,迎えた当日。ありゃ,大村市は雪である。山々は今年一番白くなっている。山頂はガスで見えない。今週は今日の午前中しか登れないので,朝起きてためらう。

いや,今日は足のために万全の構えをしてきた。
まずは左足外側全体のテーピンク゜。そして,筋肉に働きかけるというチタンテープ。そして,足のつり止めの薬。もう,トップアスリートのような構えである。それを試してみたい。

まあ,登山口まで行ってみるか。野岳湖は雨混じりの雪で風がごうごうととどろく。野岳湖にとめて,西登山口から南登山口へと考えていたが,結構な積雪が考えられるので,南登山口往復にした。

南登山口に着くと,さすがに車はない・・・ 登山口駐車場の雪は10cmほどある。雪も降っている。これって,ここに車停めて,登ってきたら,車が動けなくなるのでは・・・と躊躇したが,まあ,ここは大村。そこまで雪も根性ないだろうと思い,登り始めた。

今年は雪の山を歩く機会に恵まれた。長崎の山ではそうしょっちゅう経験できないだろう。今日が最後の雪山登山になるかなあと思いながら進む。

郡岳といえば,イノシシの堀跡がすごいところである。郡岳にしばらく通うかもしれないので,カウベルを買った。熊よけのちりんちりんのあれである。この雪山,イノシシもまさか人間は来るとは思っていないだろう。突然遭遇しないように,ちりんちりんとお遍路の行者のように,カウベルをならしながら登っていく。

南登山口からの道は,ゆるやかで気持ちよい。ときどき,足裏に雪団子ができる。歩いては落とし,歩いては落とし進む。時折,吹雪いたりしたが,登るに連れて,晴れ間も見えるようになってきた。

山頂ではなく坊岩に進む。坊岩からの眺めはいつもながらスカッとする。今年最後だと思いつつ,10cmほどの雪を踏みしめながら山頂へ。山頂の雪はきれいに積もっている。このきれいな自然の芸術を私の足跡で汚していいのか。と,3秒くらい思ったが,どんどん足跡をつけた。いやあ,真っ白な中に自分の足跡を刻むのは気持ちいい。

しばらく眺めを楽しんで,さっさと下山する。さあ,足は,ん?痛まない。もう半分くらいか。ん?痛まない。もう,登山口だぞ。ん?ちょっと痛い。でも,久しぶりに足をひきづらずに山を下りれた。下りって,こんなに楽しいものか。そう,1ヶ月ぶりだ。整骨院の先生に感謝。テーピングに感謝。チタンテープに感謝。足つり止め薬に感謝。普通に登って降りれることのうれしいことよ。そう,これが山登りだったなあ。と久しぶりの思った。ここで,調子にのらず,完治を目指すべし。一歩前進,一歩前進。

 




野岳湖は雪雨。郡岳も見えない。ちょっと躊躇。
 
誰も通っていない林道を進み,誰も通っていない山道を進む。
 
 
 
雪道,雪道,ひたすら,雪道

 
 
足の裏には雪団子。調子にのって歩いていると,足首をひねりそうになる。 
 山頂は後にして,坊岩に向かう。
 
 坊岩に向かう道。カウベルを鳴らす手に力が入る。
 
坊岩からの眺め。おう,空には晴れ間も見える。
 
 
今年最後かなあと思う雪を踏みしめて,頂上へ。
 
 
山頂はすぐそこに。
 
 
美しい山頂に到着。美しく敷かれた雪の絨毯を歩くのはもったいない。
でも,歩かないのはもっともったいない。
遠慮なく,歩かせてもらいます。
今日は郡岳をひとり占め

(んっ,今日も・・・・)
 
今日は眺めを全く期待していなかったので,晴れ間がとてもうれしい。
 

下りは,おっ,足は痛まないぞ。これは痛まないうちにどんどん行こう。
行きとはうって違って,空には晴れ間,雪はどんどん溶けていく。

 
太陽の光を浴びて,雪の粉が林に降り注ぐ。
山は春への準備を始めたようだ。
 
 
山登りTOP