今年読んだ本(2009)
最近、映画とか行きつらいので楽しみの大きな部分になってます。
東大合格高校盛衰史 60年間のランキングを分析する/小
林哲夫/著/光文社新書
NEW
超三流主義 清く・貧しく・ゴージャスに! 年収200万
円で600万円の暮らしを!清く・貧しく・ゴージャスに!/金子哲雄/著/扶桑社
NEW
虎よ、虎よ!/アルフレッド・ベスター/著 中田耕治/訳
/ハヤカワ文庫NEW
私たちがやったこと/レベッカ・ブラウン/〔著〕 柴田
元幸/訳/新潮文庫NEW
線路を楽しむ鉄道学/今尾恵介/著/講談社現代新書
NEW
ヤンキー文化論序説/五十嵐太郎/編著 都築響一/〔ほ
か著〕
/河出書房新社
NEW
鉄塔武蔵野線/銀林みのる/著/ソフトバンク文庫
NEW
大人のための新オーディオ鑑賞術 デジタルとアナログを両
立させた新発想/たくきよしみつ/著/ブルーバックス講談社
学歴分断社会/吉川 徹 (著) / (ちくま新書) (新書)
ヴォイツェク ダントンの死 レンツ/ビューヒナー/作
岩淵
達治/訳/岩波文庫
おひとりさまの老後/上野千鶴子/著/法研
韓国の「昭和」を歩く/鄭銀淑/祥伝社新書
発言小町/竹書房 (編集) <
台湾に生きている「日本」/片倉佳史/〔著〕/祥伝社新
書
おまえが若者を語るな!/後藤和智/〔著〕/角川書店
ジャップロックサンプラー 戦後、日本人がどのように
して独自の音楽を模索してきたか/ジュリアン・コープ/著 奥田祐士/訳/白
夜書房
幸福な無名時代/G.ガルシア=マルケス/著 旦敬介/
訳/ちくま文庫
名門中学最高の授業 一流校では何を教えているのか/鈴
木隆祐/著/学研新書
イタリア人は日本のアイドルが好きっ/高橋 正彦(音吉
プレミアム)/マイクロマガジン社
男よりテレビ、女よりテレビ/小倉千加子/著/朝日新聞
出版
格差が遺伝する! 子どもの下流化を防ぐには/三浦展/著
/宝島社
マーベラス・ツインズ 1−3/古竜/著 川合章子/訳
/GAMECITY文庫
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東大入学高の変遷をデータとともに描いているが、日本の高校の特色も出ている
と思う。以下が所感。
- 地方毎の特色がある。
- 高知の私立の多さは意外
- 地方はほぼ公立天国
- ガリ勉高校はどうかと思う。私立はそれだけではないので。
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筆者は高校からの慶応ボーイなので本人も認めるように真のセレブでは『ない』
が(本物は幼稚舎から)にしても
あの学校は途中から行くと不幸なのだなと思った。
筆者の方法論自体は一部納得はいくものの私とは合わなかった。時間のない人
他に時間を使うことのある人には不向きの方法です。これは....
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しかし、最近の記憶力は酷くで読み終わって2カ月くらいだと思うのだが
エンディングが思い出せない.....(^^;;
でもなかなかおもしろかったことは確かです。原作(モンテ・クリスト伯)知らな
い人が読むと
また感覚が違うような気もします。
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結構悲惨な内容なのに彼女の作品から何故か元気を貰うのだ。
この話も末期のHIV患者とその友人達のかかわりだが、とても暖かく、ひたすら
優しいのだ。
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鉄道ブームでこの手の本が数多く出版されているが、やはり専門性が高いと
私のような素人には辛いがこの本はさらさらと読めた。というのも、この本の
着眼点が電車の型番等ではなく、トンネル、鉄橋、その由来など「鉄道うんちく
もの」だからだ。東武東上線の「東上」の意味がわかったり、各路線の由来
(元は運搬用が多い)や、その成り立ち(西武は何故あんなに入り組んでいるのか)
などわかって楽しめた。
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今まで語られることのなかったが、いつの時代にも大勢の支持を得ている
ヤンキーについて複数の論者がいろいろな方向から語っている。
思った以上に普通のヤンキー(学ラン、暴走族)を扱っていたのが以外だが
やはり、あゆのヤンキー性などは興味深かった。
日本人の大半はヤンキーでマスであるためにオタクと違って語られないというの
も興味深い。
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武蔵野の地を走る鉄塔を番号毎に追いかけていく小学生の夏休みの思い出的な
自叙伝のような小説。この鉄塔が実は結構近所なので興味を持って読んでみたが
それなりに味わいもあり楽しめた。ただ、この手のことに興味がないといまいち
単調というか意味不明かもしれない。今回の文庫で鉄塔の写真が全て載った完全
版になったそうだ。それもよい。
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デジタルオーディオのことをあまりよくわかっていなかった自分には入門っぽく
ていい面もあるが、よくよく読むとこの筆者の趣味もかなり偏っていて
そういう観点から読まないとこの方法はかなり趣味的だ。方向としては
・フリーソフト
・低コスト
・アナログ嗜好
なのでそういう趣味の人はいいがそれ以外の人は参考程度にするべし。
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格差社会と言われて久しいが、それは経済格差だけではなく、
学歴(高卒と大卒)だといつ説を主張しているが、私などは「そんなの言わなくて
も当たり前では?」と思っていたが、意外ときちんと述べたものがなくてそのあ
たりが受けているのでしょうか?
確かに親と同じ学歴を選択する場合は多いように思う。
大卒も増えれば、大学間格差も当然出ると思うが......
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ドイツの若くして亡くなった作家ビューヒナーの3作品集。ダントンはあのダン
トンだが、サン・ジュストの「歴史が変るためには断頭台の犠牲など問題ではな
い」という発言は、今まで、断頭台は残酷でせっかくの革命に意味がないのでは
と思っていた自分だが、妙に納得してしまった。他の作品も精神を病んだ作家と
牧師の話などのストイックな話でたまにはこういう外国古典純文学も頭がリセッ
トして好き。
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上野先生の数年前のヒット作を今更読んでみました。
Amazonなど見ると、「がっかりした」というレビューが多いのですが
それはタイトルや流行ったということから、「上野千鶴子」というが
どういう人を知らない人が読んだからなんでしょうね。
彼女を知っていれば「らしいな〜」という内容なんですが。
多分そういう人達は「お金も人脈もないわよ」と言うかもしれませんが、
そういう人に対してはこの本のラストで男性に対して言ったのと同様に
「そんなの知ったこっちゃない」と言われちゃうと思います。(^^;;
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同様の本「台湾に生きている「日本」」とどうしても
比べてしまうが、韓国人が書いているせいもあり違いは明白だ。
この手の本(韓国人が書いた日本について)は以前も読んだことはあるが
今回はかなりその嫌日感が目に付いた。その方に神経が行ってしまい
肝心の日本家屋の記載がいまいち印象に残らないのが残念。
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読売新聞のWebでの人気女性掲示板の書籍化。サイトを読んでいれば
特に読む必要はないと思うが、このサイトの特徴としては
・話題は嫁・姑〜昔のテレビ番組〜生き方についてとかなり幅広い。
・投稿者も高学歴者からふつーの人々まで様々
いい意味でごった煮となっていて面白い。このサイトを見ていると
「世の中いろいろな人がいるんだな〜」と思うし、常識というものも
人によってかなり違うんだなと改めて思う。
世の男性陣も是非読んで女性の怖さを知っていただければと思う。(^^)
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アンケートによると台湾人の70%は日本人に親しみを感じるらしい。この本の著
者は台湾に興味を持った日本人だが台湾各地の日本統治時代の遺跡の多くがまだ
まだ残っている現実がある。
我々日本人が台湾へ行くと「初めてなのになぜか懐かしい」と思うのはある意味
当然なのかもしれない。
台湾の場合は立場が少し複雑で国民党との争いや元から住んでいた人々などの
歴史があり、そのあたりも台湾人の感情に大きく関係している。本書は台湾各地
の日本遺跡をめぐり、その当時のことや日本人と台湾人のかかわりを記してい
る。しかし、どの遺跡もかなり大切に保存されていることは結構驚く。
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若者について統計に基づいた資料ではなしにいろいろと言いきっている「若者で
ない」論者に対して、言っていることはわからなくもないが
どうも「重箱の隅の揚げ足取り」に見えなくもない。
若い人が書いているらしいが、なんかおじいさんの文章のようだ。
私も怒りっぽいがここまでひどくないなあと思った。(^^;;
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戦後から70年代初頭までの日本のロックについて、イギリスの個性派ミュージ
シャンが書いた異色作。
私はJulian Copeが書いたから読んだがこの時代のロックはほとんど名前くらい
しか知らないし、興味もなかった。(Julian Copeはかなり好きでコンサートも
行ったし、CDもかなりコレクションしている。)
しかし、Julainの偏狂ぶりも含めて、この本はかなり興味深く読めたし、音も聴
きたくなってしまって困っている。この本で新たに得た知識は以下。
- 80年代初頭はまだこの頃の人々がライブハウスにいた。
(山口富士夫、灰野敬二、裸のラリーズ)
残念ながら私はどれもほぼ見たことはない。当時このような
背景を知っていたらどうだっただろうか。東横劇場もその頃のなごりなのね...。
- 布施明の過去......(^^;;怖いけど聴いてみたい衝動に駆られている。
- クラウス・シュルツが日本のロックにそんなに絡んでいたとわ。
- マジカル・パワー・マコは男だった!!!おばさんだと思っていた。
ちなみに、私はPhychic TVのGemesis P もおばさんだと思っていた。
あと、GSからこれらのロックへの移行の過程と、それ以前の日本の現代音楽
(確かに流行っていた!)が取り上げられていたのは興味深い。
本書はイギリス人が日本のマイナーロックを書いたということでかなりの
間違いがあり、日本版では訂正され、関係者は「これは違う」と憤っているが、
この時代のロックをこんなにも熱く取り上げてくれただけでも素晴らしくて
その情熱の前には多少の間違いも問題ではないのでは?と思ってしまう。
また、関係者は誰もJulainのこと知らないのはかなりなさけなかった。
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マルケスのベネズエラの新聞記者時代の記事集だが、すでにかなり小説帯びており
ベネズエラの歴史についてほぼ知識のない自分でもかなり興味深い内容となって
いる。記事なので短編だが一遍ずつが濃いため、非常に優雅で充実した読書と
なった。
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御三家を初めとする名門中学の授業のレポ。女子高を中心に取材拒否も多かった
ようだし、主に純真なメンバーの中一の授業が中心なのでそのあたりは考慮すべ
きだが、それにしてもいろいろな工夫された授業と精神があり、そこが私学の魅
力なのではないかと思う。
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中野ブロードウェイでマニア向けCD店を営む店主(高校時代オーストラリアに留
学)と外国人マニアとの交流がつらつらと書かれている。
海の向こうのJ-POPマニアにその理由を聞いているのが主なものだが、
最近の傾向としてはアニメから入った人が多いようだ。
店主は最初「言葉がわからないのにどうして?」と思っていたそうだが
あるミュージシャンから「声も楽器の一部でたとえば『あ〜』と歌うのと
『う〜』と歌うのでは違うむでしょ?」と言われて納得したらしいが、
日本人でも洋楽など海外のものを聞かない人はそういう疑問で聞けない人も
多いらしいがもったいないです。
音自体にそれぞれの国の音っていうのがあって、日本ではない音が海外にあると
思うんですけどね....。
私はこれらの方々と逆パターンをやっているが、気もちはわかります...。
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上野千鶴子曰く「日本で一番芸のあるフェミニスト」小倉先生のTV評。いや〜先
生いろいろ見ていらっしゃるんですね〜。
こういうコラム集なので、さっさと読み終えられると思っていたのだが、甘かっ
た。結構中身が濃ゆい。確かにTVは今の世相をある意味反映しているものなので
その考察はなかなかなのだが、ドラマがいまいち苦手な私はちょっとダメなのかも。
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親の財産や学歴が子供にも遺伝するということをデータを元に展開している
本書だが、三浦氏も多忙なのか、本文はライターまかせで、大阪府の橋下知事で
はないがA3一枚に収まる内容をこれでもかこれでもかというしつこい芸のない
文体でせめてくるのは如何なものか。本一冊の内容はないように思う。
で、肝心の内容だが、かなり考察が甘いと感じた。
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台湾の霹靂布袋劇に大はまりしているのだが、その基本世界の武侠小説の
代表作家の古龍の代表作の翻訳版。
名門の父親と母親を生まれてすぐ殺された双子がお互いの存在を知らずに
まったく別々の世界で成長し、彼らの父母に恋の恨みを抱く人物により
お互い殺し合いをするよう仕向けられた二人だが、何故か惹かれあって、
間に美女も入り、恋の三角関係もありといった盛りだくさんの内容だ。
訳はさすが、GAMECITY文庫読みやすい訳だ。アニメ調のイラストも
入り、最初ちょっとギャップを感じたが、話はとても面白く、人物もとても魅力
的で続きが読みたい...のだが、続きがなんと「携帯小説」らしい....(-.-;;;
是非!!紙でも出して下さい。光栄さん!!!