今年読んだ本(2004)
最近、映画とか行きつらいので楽しみの大きな部分になってます。
くじびきアンバランス/横手美智子とゆかいな仲間たち
/MF文庫NEW
そこに酒あり煙草あり 酒と煙草を楽しむための医学
書/【ハシ】内章/真興交易(株)医書出版部
NEW
言葉にのって/ジャック・デリダ 林 好雄 森本 和夫
本間 邦雄訳/ちくま文庫
新選組副長助勤 斎藤一/赤間 倭子/学研M文庫
声に出して読めないネット掲示板/荷宮和子/中公新書
ラクレ
若者はなぜ怒らなくなったのか 団塊と団塊ジュニアの
溝/荷宮和子/中公新書ラクレ
小説 鋼の錬金術師4 遠い空の下で/井上 真/
荒川 弘原作/スクウェア・エニックス
哈日杏子の爆烈台北 現地発台北ガイド編/哈日杏子/ア
ルク
大正時代の身の上相談/カタログハウス編/ちくま文庫
十二国記 風の海・迷宮の岸/小野不由美/講談社X文庫
トンデモ一行知識の世界/唐沢俊一/ちくま文庫
小説 鋼の錬金術師 翔べない天使/井上 真/荒川
弘原作/スクウェア・エニックス
十二国記 月の影・影の海/小野不由美/講談社X文庫
新青年傑作選第五巻 読物・復刻・資料編/立風書房
懐かしの80年代にどっぷりつかる本/話題の達人倶楽
部[編]/青春文庫
小説 鋼の錬金術師3 白い花の舞う谷/井上 真/荒川
弘原作/スクウェア・エニックス
宿命の交わる城/I.カルヴィーノ/河島英昭訳/河出書房出版
社
図解「階級(ランク)」のカラクリ/インタービジョン21編
/王様文庫
柔らかい月/I.カルヴィーノ/脇 功訳/河出書房出版
社
日韓音楽ノート/きょう信子/岩波新書
「おたく」の精神史 1980年代論/大塚英志/講談社現代
新書
神々の国の首都/小泉八雲著 平川祐弘編/講談社学術文
庫
業界図鑑2005/業界裏側研究班/実業乃日本社
あの人の国「韓国」を知りたい!/宝島社
幻獣辞典/J.L.ボルヘス M.ゲレロ/晶文社 クラシックス
耳なし芳一・雪女/小泉八雲/講談社 青い鳥文庫
ヒラリーという生き方 女性が夢を実現する方法/クリ
スチヌ・オクッラン/鳥取絹子/KKベストセラーズ
小説 鋼の錬金術師2 囚われの錬金術師/井上 真/荒川
弘原作/スクウェア・エニックス
小説 鋼の錬金術師 砂礫の大地/井上 真/荒川
弘原作/スクウェア・エニックス
新撰組全隊士徹底ガイド/前田政記/河出書房新社
上野千鶴子が文学を社会学する/上野千鶴子/朝日文庫
環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態
/ビョルン・ロンボルグ/著 山形浩生/文芸春秋
結婚の条件/小倉千加子/朝日新聞社
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- 横手美智子とゆかいな仲間たち/MF文庫
アニメにもなって人気をはくした秋葉原系青春マンガ「げんしけん」
(現代視覚文化研究会の略)の中に出てくるアニメが「くじびきアンバランス」
、通称「くじあん」である。つまり、劇中劇ならぬアニメ中アニメである。
アニメの「げんしけん」では第一話がいきなり「くじあん」のオープニングから
始まり、一部視聴者が混乱したとかしないとかいう話である。
しかも、全26話中、1,20,26話が「げんしけん」DVDにおまけとしてついてくると
いう凝りようで、単なる劇中劇を超えた感がある。
本書はそれのノベライズであるが、内容は、すべてをくじびきで決める
高校に進んだ主人公と周りの変わった女の子のおりなす青春ストーリー(?)で、
本書も3話分しかない。
続きも出るようだが、(わざと)未完にするような気がする。
アニメの中の新たな展開手法としても興味深い。
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- 【ハシ】内章/真興交易(株)医書出版部
当方、酒もタバコもやりますが、最近大変肩身が狭いですね〜。そんな人
にはありがたい、酒もタバコもOKといういまどき珍しい主張の本。
本書にもあるが、酒はともかくタバコは本当に肩身が狭いが、
どうも禁煙者と喫煙者の論争は平行線をたどることが多い。
しかも内容があまりないのだ。本書にもあるように、そんなことよりも
もっとリラックスした方が楽しく生きられると思うんですけど。
但し、この本、字が大きくてみょーに高いのは欠点。手にしたとき
はっきりいって驚いた。
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- ジャック・デリダ 林 好雄 森本 和夫
本間 邦雄訳/ちくま文庫
先日なくなったデリダのフランスのラジオ局での対話集。こんな番組がある
なんて、哲学の国ですね〜。
対話集なのでいくつかのテーマがあり、各々短いのにやはり読むのは他の本と
比べると10倍、ライト・ノベル比だと100倍は読む速度が違う。
だから、本を読んでいるといってもいろいろだなと思う...と話がずれたが
主にデリダの仕事についての対談集であり、話題もいろいろだが、
端々にデリダの思いが見えて、楽しめた。たまにはこういう読書もしないと。
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- 赤間 倭子/学研M文庫
新選組の斉藤一の一生についての小説。新選組というと、沖田総司、
土方歳三などが人気で、斉藤一についてはいまいち謎が多く、人気も
いまいちであったが、本書はその斉藤に早くから注目していた筆者の
作であり、斉藤ファンなら「買い」である。
今年はNHK大河ドラマで新選組もあり、そのせいでメジャーになったと
思うが、私なぞはきっかけは「るろうに検心」である。(^^;;
今年の大河ドラマは脚本が三谷センセだったせいで、かなり賛否両方
あったと思うが私は十分楽しめたしよかったと思う。
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- 荷宮和子/中公新書ラクレ
前から時々いろいろなコラムで見ていた著者だが、本として読むのは初めて。
私の認識だと少女マンガに強いと思っていたが+タカラヅカであった。
コラムだと短いのでさほど気がつかなかった確認作業のしつこさや、
怒りっぽさがちょっといやかなり目に付いて、本来ならば結構賛同できたで
あろう内容もあまり納得いかなかったのは残念。
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- 井上 真/荒川 弘原作/スクウェア・エニックス
ハガレン小説はなんと、今年5冊目である。しかし、一日/一冊で
読めてしまうので問題はないし、なんといっても、今じゃないと楽しめないと
思うので今読んでいる。
今回はエドワードとアルの旅の途中のちょっとしたエピソードと
ロイのほんわかエピソードの二本立て。今までは錬金術系の話で
ちょっと似たり寄ったりになりつつあったが、今回は小作品でちょっと
違う味わいであったが、やはりやや物足りなかったような気もする。
完璧にファンアイテム。
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- 哈日杏子/アルク
数年前、台湾で哈日族(日本大好き)という流行語を生み出した作者が日本が好き
だからこそ、再評価できた故郷台北のガイド本。グルメから文化、健康とあるが
作者が作者だけにディープな味わいがある。
食べ物ではやたら屋台が出てくるが、確かにいろいろあって楽しそうではあるが
やはり外国人の胃にはちときつそうなのが残念ではある。(^^;
ややディープな内容だが、マンガがとってもかわいい(彼女は漫画家でもある)
ので楽しく読める。
私は2年ほど前に台北に旅行へ行ったが、台湾における日本文化はもうしっかり
と根付いているようで、なんでもありであった。
語学のアルクからということで旅行北京語会話のCD-ROM付き。
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- カタログハウス編/ちくま文庫
新青年に引き続き、昔ものだが、これは読売新聞の同社の身の上相談を
まとめたもの。処女信仰の深さなど今とかなり違う部分もあるが、
本質的にはあまり変わりがなく、でもやはりちょっと昔の人々なので
かわいいところもあり、楽しい。これもちくま文庫だがこの文庫はなんか
セレクトが良くて好きだ。
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- 小野不由美/講談社X文庫
十二国記のまた別の国のお話。胎果(日本生まれ)のかわいい黒麒麟の
出会いと悩み、成長を書いた話。本ではめでたし、めでたしなのだが、
アニメ版ではその後行方不明というオマケがついていてとても
物悲しい。しかし、とても綺麗でかわいい話で、私はこのアニメを見て、
本格的に十二国記が好きになったといえる。
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- 唐沢俊一/ちくま文庫
人気テレビ番組「トリビアの泉」の元本。と学会でも活躍中の唐沢俊一が
NIFTYの会議室で「一行知識」として集めだしたらしい。
トリビア(ここでは一行知識)は結構難しくて、簡潔で誰でもわからなくては
ならない。わたしもいろいろなトリビアは知っているが「○○が」という
主語の部分が大抵マイナーすぎてだめだ。しかし、他の部分にインパクトが
あれば問題ないという例が
「演奏時間が一秒しかない曲がある。」
である。これはナパーム・デスというイギリスのデスメタルバンドだが
この場合、主語はあまり関係なかったということであろう。
この本の一行知識はトリビアの泉とちょっと違い、大人の世界なので大人ネタも
多い。その中で、私が一番気に入ったのは
「「リーバイス」創設者のLevi-Straussと「構造主義」で有名な文化人類学者の
Levi-Straussは親戚である。」
であった。なんか、ほのぼのとしてしまう。(^^)
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- 井上 真/荒川 弘原作/スクウェア・エニックス
ハガレンのPS2ゲームを元にした小説。ゲームは持っているがやっていない。
今までの小説版同様、ハガレンの世界観を忠実に再現しているので
ファンであれば楽しく読める。ストーリーは意外にもかなりせつないお話で
ちょっとしんみりしたが良かった。しかし、アニメ版は大詰めですが
終了した後は自分も含めたハガレンファンはどうなるんでしょうね。
映画とかはありますが....。
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- 小野不由美/講談社X文庫
NHKのBSでアニメ化されたファンタジーの原作。現在、教育テレビ深夜に
再放送中だ。舞台は中国に似た異次元の世界でのお話。
アニメは最初はなかなか重い展開でいまいちだったが、話が進むにつれて
面白くなってきている。
原作はアニメでも説明されていた数々の言葉を理解するのにもいい。
私はアニメから見たが、そこそこ原作に忠実な作りだと思った。
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- 立風書房
買ってから10年はほおっておいた、大正から昭和初期の文学誌「新青年」の
読み物編。不思議な世界の読み物が中心だが、徳川夢声の「くらがり20年」
は「ああ、20年前に某氏がやりたかったのはこういうパフォーマンス」だったの
ねと思った。他の小説も古いがその古さがとっても心地よくて、自分が単に
年をとってしまったからかもしれないが、この時代はいいなあと思えてしまう。
見世物小屋(香具師)の話やら、西洋の殺人事件やら楽しく読むのには
もってこいの読み物。
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- 話題の達人倶楽部[編]/青春文庫
80年代に起きた事件や、流行ったものを羅列して80年代を振り返ろうという
企画本。こっ恥ずかしさもあるが、80年代というやたらケバケバしていた
時代を復習するにはもってこいの本。
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- 井上 真/荒川
弘原作/スクウェア・エニックス
人気のハガレンの小説第三弾だ。ハガレンの世界は忠実に描けているので
良いのだが、最近あまりにも同じような展開が多すぎるような気がして
きた。水戸黄門的..というか少年誌的でいいかもしれないのだが
やや飽きてきたかも。
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- I.カルヴィーノ/河島英昭訳/河出書房出版社
またまた登場の過去の作品。今回はタロットカードから話がつづられていく。
御伽噺のようでいて、人間の核心をついていて、やはりただの作家ではないと感じる。
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- インタービジョン21編/王様文庫
各界の階級について2ページで説明した本。自衛隊の階級から
アパレル業界の階級までいろいろとあり、知らない業界については
なかなか興味深く読めた。中国共産党あたりが特によかったかも。
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- I.カルヴィーノ/脇 功訳/河出書房出版社
イタリアの現代小説の代表的なI.カルヴィーノの過去の作品が
(作者は既に他界)、相次いで復刻している。この作品はSFと
ファンタジーが合体したような体裁だが、内容は人間の本質を
ついたもので結構手厳しい。しかし、豊かな表現を楽しめるし
何よりも読んでいて楽しめるのがいい。
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- きょう信子/岩波新書
「演歌は日本の心」となどと言われることがあるがほとんど同じような
音が韓国にあることをご存知だろうか。
在日韓国人の筆者が日本と韓国のポピュラー音楽の交流をルーツを
探す旅風にまとめた本作は日韓のいろいろな文化交流について
興味深く読める。
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- 大塚英志/講談社現代新書
1980年代の様々な事件を通じてその時代の精神をさぐっている。
天皇崩御などもあるが中心はM君事件や、その他のサブカルチャー史である。
リアルタイムで体験した身にとってはまあ、納得はできるが、いまいち
すんなりと納得いかない。大塚英志は何回か読んでいるが、私とあまり
相性がよくないようだ。いじいじしていると感じてしまうのだ。
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- 小泉八雲著 平川祐弘編/講談社学術文庫
ありきたりの言葉で申し訳ないが「古き良き日本」の大変綺麗な文が
溢れていて、今の日本を思うとちょっと八雲に申し訳ない。
昔、自分も触れた美しい自然や文化を思い出した。
今の日本はこの時代のような自然や文化がなくなりつつあり寂しいが
この本でも書かれているがそういう輪廻転生も日本の心であり、
新たにアニメなどのオタク文化もこの精神なのかもしれない。
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- 業界裏側研究班/実業乃日本社
お仕事別に各業界の実態を具体的な調査データも交えて説明している
一種のリクルート本?でも社会人でも改めて見ると面白い。
試しに自分の業界と家族の業界を見たが結構当たっているようだ。
他の業界の力関係などは表からだとなかなかわからないので面白かった。
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- 宝島社
ヨン様来日でブーム最高潮の韓国のムック。ヨン様ファン向けにドラマのあれこ
れもから、一部でブームの(^^;;K-POPそして、軍隊から食べ物、習慣、歴史に
至るまで簡素なコラムでつづられているので入門編にはいいのではないでしょう
か?昔はこんな便利なものもネットもほとんどなかったので手探りで情報を
入手したものです。それはそれで楽しい時代でしたが。
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- J.L.ボルヘス M.ゲレロ/晶文社 クラシックス
これも今さらだが、メガテン(ゲーム真・女神転生)などやっていると、世界のい
ろいろな幻に興味を持ってしまい、買いました。辞典なのですが
読んでいるといろいろと楽しいです。まるで小学生と同じ行動でちょっと
なさけないんですが、世界が広がってよしとします。
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- 小泉八雲/講談社 青い鳥文庫
子供に買ったがこわいとかいって読んでくれないので読んで見た。
タイトルの二つは有名だが後は結構マイナーな昔話があってなかなか楽しめた。
後書きでいまさら小泉八雲に興味を持ってしまい、(^^;;
小泉八雲を検索してみると、子供向け全集が多くて、大人向けは
今現在はあまり出版されていないし、自分も読んだことがなかったので
買ってしまった...。
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- クリスチヌ・オクッラン/鳥取絹子/KKベストセラーズ
私は絶対買わない本だが、家族が買ったので....。2001年のニューヨーク
州上院議員選挙を中心に彼女の歩みや人柄をフランス人記者がまとめた
もの。わかっていたようでわかっていなかった彼女の背景がわかったのは
収穫か。しかし、まだまだこういう人が話題になるということは
今という時代は女性にとってはまだまだな時代なんだと再確認させられた。
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- 井上 真/荒川 弘原作/スクウェア・エニックス
マンガやアニメでお馴染みの「ハガレン」の小説版。マンガやアニメの外伝
的な話である。
こういう小説を読むのは初めてであるが、最近はマンガやアニメをノベル化
するのは普通のようだ。
それなりに楽しめるが、やはり、ファン向けのサービスという感じは拭えなかった。
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- 前田政記/河出書房新社
NHKの大河ドラマの新撰組!で話題の新撰組のガイド...。と言っても背景などの
解説ではなくて、新撰組の全隊士の一覧のみであり、私のような新撰組シロート
(すみません、歴史弱いんです....(^^;;)には不親切設計だが、
各隊士の生年月日や、出身地、名前など簡素に書かれた本書はかえって
明快で良かったようだ。
新撰組は歴史物でも、ファンというかマニアが老若男女いるので私のような
どシロートには手を出せない分野ではあるし、実はあまり関心はなかったのだが
最近こんなきっかけで見ている。
- アニメ「るろうに剣心」(幕末の架空の倒幕派の剣師のその後の冒険もの)
の斉藤一のファンになった。
- ・マンガ゛「風光る」(フラワーズ連載の架空の少女新撰組隊士の話)が面白い
斉藤一が気に入っているのだが、NHKの新撰組!の斉藤一(オダギリ・ジョー)は
なかなか、いや、かなりよろしい。
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- 上野千鶴子/朝日文庫
フェミニスト上野千鶴子の文学批評というか、論文というか、そのようなもの。
いずれも、ふつーの文学作品の書評とは異なり、一人の人としてではなく
社会的に見た場合として解析しているのは興味深い。フェミニストの筆者だから
こその視点もここかしこに見られて、まだまだ、自分のものの見方は甘いなあと
思わせてくれた。ここに出てきたいろいろな作品も読んでみたい。
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- ビョルン・ロンボルグ/著 山形浩生/文芸春秋
石油は枯渇しないし、熱帯雨林もなくならない、空気だって綺麗になっている..
と、世間の環境運動家を怒らせるようなタイトルが続いている、話題の本。
二段組ハードカバーで全1000ページ、4000円以上という本書だが、
作者は環境の専門家ではなく、統計専門家でわかり易く、説得力溢れて
語っているのでスラスラかつ気持ちよく読める。山形くんの訳もはまっているよ
うだ。読んでいることが楽しめる本だ。
しかし、納得いなかなかった部分がなかったわけではない。全体の主張は
受け入れられるものの、中国とアフリカの比較はいただけない。
今のアフリカはいろいろ問題だらけだが、同じような環境だった中国が
こんなに栄えているのだから、アフリカも...というのは無理かと思う。
中国はやはり中国人というリソースがあったからこそ今日があり、
アフリカは今現在将来性ははっきりいって厳しいと思う。
そんな点もあるが全体としては、言いたいこともはっきりしているし、
「限られたリソースをいかに有用に使うべきか」という論点からも大変
ためになり、楽しく読める本だと思う。
石油の枯渇、地球温暖化、森林破壊、農薬、遺伝子組み換えなどに
恐怖を感じている方は読まれてみては如何でしょうか?
残念ながら、そういうものに敏感に反応する人はこの本を手にする機会に
恵まれない人生を歩んでいるような気がするのは気のせいだろうか。
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- 小倉千加子/朝日新聞社
上野千鶴子と共にフェミニストで知られる小倉先生の新刊。
80年代に「女の人生スゴロク」という、当時の短大生の人生観を
書いた名著があるが、その現代版か。なんとなく、納得はしていた
けれど、日本における晩婚化、少子化の理由が非常に鮮明になってくる。
この特殊な環境を多くの人にとりあえず、認識はしてもらいたいのだが...。