HakuTouGin

年來自分が考へた叉自分が多少實行し來りたる處世の方針は何處へ行つた。前後を切斷せよ、妄りに過去に執着する勿れ、徒らに將來に望を屬する勿れ、滿身の力を込めて現在に働けというのが乃公の主義なのである。                      「倫敦消息」

2005/08/17

反古紙で夏のホラー体験

学生研究室などで印刷などをするともちろん反古紙を使うこともあるだろうが,そうして刷り上がったものの裏をふと見てみると,異様に寒気がした.意味不明な妄想がえんえんと書き連ねられている.自分の理解を超えたものに対する原始的な恐怖感を振り切れなかった.こう,ホラー映画に出てくる不可解な印やら何やらのようで.

「例えばわれわれはどうしてサドッホと呼ばれるユニットになったのか」
「...シンタクス的に統合された空間の秩序と無方向的な雑踏...」
「...意味の次元の下にある純粋な物質としての器官なき身体を母音のない単音節の語と定義する場面では...」
「マクロ政治学からミクロ政治学へ,あるいは虚構の外部性に立った超越的な革命 Explosion から多様な差異化の運動に基づく内在的な変革 Implosion へと<帝国>による脱中心的なネットワーク権力に対抗する新たな主体の変容が捉えていく上で,ドゥルーズ/ガタリの多数多様性やリゾーム,ノマドなどが複雑に絡んでいることを見逃すわけにはいかない」

繰り返しだが,もはや,僕は,どうしてこういうことになったのか,どういうふうな人間と社会の諸性質がどういうふうに,こうしたもはや目眩にも似た活字の生産を許すのか,という点にのみ興味がある.

その点を除いたとき,これはただのホラーだ.

という僕の考えは,いろいろと問題があるのは知っているし,一筋縄ではいかないということも知っている.だが,基本的には確信を持っている.プラトンやカントが立派な哲学者だと本気で思うなら,ちゃんと自分のやっていることを振り返らないといけない.どうして自分に対してまじめになれないのか.

どっからどこまでオーケーだとか駄目だとか,線引きが可能なことでもないので極めて微妙なのだが,僕が絶望的に間違っているとはとても思えないんだが,誰か教えて下さい.

こういうのももちろん人間の諸活動の一部として,僕は認めるし,ここ数千年で生じた「哲学」概念がどうなろうと知ったこっちゃないのだが,ねえ,あまりにも不誠実なのは,よろしくないかと.それだけです.