第23回メフィスト賞受賞作。著者は20歳で大学在学中、そしてイラストレーターは18歳と若さに溢れる作品。
でも決して、未熟な作品ではないのは読めばわかることです。登場するキャラクターが大好き。
リアリティのなさにも違和感を感じず読めてしまいます。
最後のオチはやられたという感じ。ミステリーとしても読む価値は充分にあるような気がします。
犯人の人を人とも思わないような行為には唖然とするけれど。推理しようとしても追いつかない。
何が本当で何が嘘なんだかわからなくなって、頭を悩ませることもしばしばでした。
作中に何度も触れられた過去の話。過去に一体何があったのかも気になります。ERプログラムの頃の話も読んでみたいし。
登場するのは、みんな普通でない人ばかり。才能が飛びぬけて高い天才も含めて。
普通じゃないからこそ、読んでて楽しいし、飽きることがない。感動の場面もあったりして、とてもとても楽しめました。