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LB17:「単語登録について」


 単語登録について

 // パソコン要約筆記の効率向上のために… 
 パソコン要約筆記の大きな特徴として、単語登録があります。
 よく使われることば、固有名詞など一括変換できない物などを辞書に単語登録しておくと
 現場で活用する事が出来ます。

T 単語登録の方法
単語登録には、日本語変換IME(Input Method Editor)によって登録方法が異なります。
例として、パソコンを買って、Windowsが始めから入ってる場合は、MS-IMEというMicrosoft社の
IMEとなっています。しかし、一太郎など、ワープロソフトを後からインストールしたり、より使いやすいIMEをインストールすると、登録方法は異なります。(ATOK、VJEなど)
 ・MS-IMEの場合
  Ctrl+F6キーを押す。


 ・ATOKの場合
  簡単な方法は、登録したい語句をコピーし、[Ctrl]+[F7]キーを押す。
  
  辞書登録ウィンドウ図 左のダイアログが開きますので、
読みを入力します。
品詞は、あとで、整理しやすいように
独立語を設定すると良いでしょう。

辞書は標準辞書。のちに、自分で
設定できる、ユーザー辞書にすると、
パソコンを買い換えたときの辞書の
継承が簡単になります。


U 単語登録の具体例
彩capsのメンバーなど、実際にどの様に登録しているか、調査した結果を書き出します。

単語 入力語
Aさん Bさん Cさん Dさん Eさん
ありがとうございました。 あり んありた あーた @あり あがた
よろしくお願いします。 よろ んよろす よーす @よろ  よおす
彩caps さきゃ んさき さーす @さい  さいぷ
要約筆記 んよひ よーき @よ よひ
手話通訳者 ししゃ んしし しーし @て ゅゃ
埼玉県聴覚障害者協会 さち んさた  さーち @けん+@ちしき さきょう
ふれあいの里「どんぐり」 ふれど んど ふーり ふど


解説
 Aの人は、3文字以内として登録している
 Bの人は絶対に誤変換しないように、頭に「ん」を入れる。
 Cの人は「ー」と、長音を入れることで、登録と切り分けている。 
 Dの人は「@」を頭に付けて変換。「;」、「:」など記号を入れてから語句を入れる人もいる。
 Eの人は「頭と終わり」「頭と真ん中」の語を使うことや、親指シフトのかな入力なので、
 「ゅ・ゃ・ょ・っ」などもワンストロークで打てるため、これらを入れての登録を行っている。

V 単語登録の注意とノウハウ

単語登録の注意点としては、次のようなことが有ります。

・入力語の文字数を多くしない。
 例:コミュニケーション > こみゅにけし

・頻繁に使う語句とおなじ言葉で登録しない。
 例:危機管理 > きき (機器 聞き 効き 聴き ・・・・)

・誤変換をしたときに表示されてはまずい言葉はやめましょう。
 例:手話通訳者 > ししゃ > 死者

・一度きりの単語登録は終わったら直ちに消しましょう。
 例:埼玉彩子、第99回パソコン要約筆記全国交流集会 などの固有名詞

・打ち間違いしやすいキーは、間違った言葉で登録する。
 例:(正)私(わたしWATASI) (誤) WATSI わつぃ >  「わつぃWATSI」で登録
 
また、デメリットとしては、

・単語登録に依存すると、未登録の言葉が出たときの情報保障に対応出来なくなります。

・連携入力をしていると、パートナーから、ミスタッチと思われたり、先読みがしにくくなります。

・他人のパソコンでは通用しない。(辞書をコピーする方法は有ります。)

とにかく、登録した単語は、忘れないように頻繁に使いましょう。覚えるまでは印刷したものを用意しておくと良いでしょう。

・品詞は、解る範囲で決定しましょう。解らない場合は、独立語として、登録しておくと、あとで、整理しやすくなります。
 例 「佐藤さんは偉い」
     佐藤が、固有名詞なので、「さとうさんはえらい」と入力すると、「さん」や、「えらい」から
     その前にくる語句を予測し人名の「佐藤」と変換します。
    「砂糖は甘い」
     砂糖は名詞ですので、「さとうはあまい」と入力すると、「あまい」という部分から、その前に
     来る語句は、名詞であると予測し、「甘い」と変換されます。
    
     ※IMEにより正確に変換しない場合があります。

W 辞書学習機能

最近のIMEでは変換した単語を自動的に登録し、頻度ごとに優先する機能が付いています。
現場など人の名前や単語などは、一度入力変換、確定することで、第一候補となります。

現場に早く着いた場合など、時間があれば、指ならしも含め、
 
おまけ/こんなことはやめましょう。

嫌いな上司のパソコンで、「しりょう」を「死霊」と変換し、辞書学習機能をOFFにして、
「資料」と入力するたびに「死霊」と表示させるのはやめましょう。