■概要
イベント名 演劇「ホワイトクリスマス」 依頼主体 本郷台キリスト教会 団体・組織名 本郷台キリスト教会 実施年月日 2005月12月24日 開催時間 14:00-16:30 会場場所 栄区公会堂 (横浜市) (動員人数) 約600名 表示方法 舞台上手壁面に手作りスクリーンにプロジェクターにて表示 表示内容 演劇の台詞 おしらせ 挨拶(RT) 持ち込み機材 ノートパソコン。 考察 毎年、同会場で行われているクリスマスイベントとしての劇に、今回、バリアフリーということで、聴覚障害者向けの字幕(台詞)を表示。
当初、開催地が横浜であり、台詞だけということで、技術指導、原稿の加工の協力という形で、進めたが、タイミング、台詞変更、機器設定等もあり、幾度か、リハーサルに参加し、当日に望んだ。
2回公演ということで、1回目を彩capsで担当し、2回目を主催者のメンバーにお願いした。
今回は、ほとんど機材を主催者側に用意をお願いし、手法を伝える方法となった。また、ネットワークを使わず、スタンダーロンで行なう方法としてパソコン一台三役という方法を試みた。
文字については、劇中劇ということもあり、「ことばじり」など表現方法や、文字数に苦慮した。また、聴覚障害者向けと言うことで、パトカーのサイレンや、ドアをたたく音などの効果音の情報も表示しまし、場面の切り替えでは、シーンが解りやすく、場面の説明を加えた。また、効果音など聴覚障害者にとってはあまり意味を持たない情報は表示しなかった。
しかし、台詞を出来るだけ忠実に表示したが、聴覚障害者にとって理解しやすかったか、読みにくい漢字などが無かったかというと、まだまだ考慮がたりなかった気がした。
■会場の様子
開場は、横浜市という事もあり、大きな荷物を彩capsとして、持ち込むことが出来ないと言うことと、イブという事で、入力者が集まらないと言うことで、依頼者の力で
、出来る範囲という条件下で、設定、準備、指導という形で、協力を行いました。
設備(スクリーン、プロジェクター、パソコン)は、依頼者に用意して頂くことになりました。スクリーンは、木枠に白いシーツで、上手側の壁前に設置。手作りとはいえ、しっかりとしたものでした。
この劇は、毎年行われているということで、特に今年は、バリアフリーを重視し、障害者への配慮を考えたということで、聴覚障害者に対しては、字幕(台詞)を同時に表示するという計画でした。このため、彩capsに協力依頼がありました。
劇団ではなく、教会の方々が役者となって、演技を行いましたが、プロの監督さんや、スタッフを交えての本格的な、ものでした。何度も練習をしたらしく、台本もしばしば書き換えられ、事前の前ロール加工も大変でした。
公演は、午後から2回行われ、1回目を担当。2回目は依頼者が行いました。
客席は600名ですが、満席状態で、立ち見、さらにはロビーでのモニターで見る方も出るという状況でした。
結局事前の練習にも参加し、排出のタイミングを計ったり、原稿の訂正や、成形を現場で行なう形となりました。
PCは一台で対応
壁紙で、案内の表示
セカンダリディスプレイを有効に 画面のプロパティで、背景を切り替え
パソコンは、当初、二台をクロスケーブルで接続し、静止前ロールでの表示を考えていましたが、セカンダリディスプレイに表示部を移動させ、テンプレート前ロール部分をプライマリディスプレイ(パソコン)で操作する方法としました。
案内や、黒背景などは、iシリーズを利用したことと、パワーポイントがないということで、デスクトップの背景画を画面のプロパティで変更しました。
前ロール原稿は、表示幅に加工 文字は、静止型表示
台詞はテンプレート前ロールでプライマリで読み込み、文字は、セカンダリモニタに、静止型表示で、表示しました。 また、表示位置については、見やすいように、上部に映し出される様にセット。
劇中は、背景は、すべて黒に設定。
しかし、暗転状態でも、プロジェクターのコントラスト比が、低いため、スクリーンがぼんやり見える状態でした。
リアル入力はサブ入力ウィンドウで対応
急遽、リアルタイムで挨拶が入るというこで、リアル入力が必要になったが、パソコンは一台で対応するめ、サブ入力ウィンドウを使用する事にした。
しかし、静止型表示であるため、一定の文書を入力してから、
■反省点
台詞が話し言葉ということで、ニュアンスを伝えるためね文字を多く表示されるが、要約して良いか悩むところでもありました。
実際は、文字を見ていたら、劇が見られないくらいのシーンも多くあり、台詞の要約の難しさを再確認しました。
内容は、劇中劇ということで、台詞の中に配役の台詞があったので、これは、「」で表記しました。
しかし、配役の名前を”[鈴木]”という様に、1行目に出し、2行目から台詞を出すようにしたが、実際の劇中劇の場面では、むしろ、その人の配役名の方が良かったかと思いました。
例えば、普段は、[ともこ]でも劇中では、[コゼット]という様に役名で表示した方が、解りやすかったかと思いました。
■課題
映画や、舞台の台詞の文字表示は、タイミングや内容の要約など、そのノウハウ等を記録し、研究課題として、取り組み、マニュアル的なものを残す必要があると考えます。
また、聴覚障害者向けの字幕ということで、解りやすく、読みやすいという配慮は、原文との整合性を保ちつつも加工するという部分で、重要な課題です。