ボブ・ディランの2枚目のアルバム。1963年、ディラン21歳の時の作品です。1枚目の「ボブ・ディラン」はほとんどがトラディショナル・ミュージック等のカバーだったので、オリジナル・アルバムとしては、この「フリーホイーリン」がデビューアルバムと言っていいと思います。
ディランを代表する「風に吹かれて」が1曲目に納められています。「ライク・ア・ローリング・ストーン」と並んでディランのもっとも有名な曲ですが、私が中学生の時(30年も前!)、初めて聴いたときは、なんちゅうしわがれた声でぶっきらぼうな歌い方なんだ!と思いました。ギターも単調なストロークだけだし、音も残響がなくキラキラしたところが全くない音で、何とも地味な印象でした。
これがあの有名な「風に吹かれて」か!。とういう感動もありましたが、正直言って、ベスト・アルバムに入っていた「ミスター・タンブリンマン」や「マイ・バック・ペイジス」などの方がすぐに耳に入ってきて好きでした。
反戦フォークの名曲とされている「風に吹かれて」ですが、今聴くとそれほど過激な内容でもありません。どちらかというとナイーブというか、「友よ、その答えは風に舞っている」と、なんだか無常観を歌ったような歌詞になっています。
この曲はPPMが取り上げて大ヒットしたため、ディランがアルバムに入れるのをためらったほどで、今でこそ知らぬ者のいないディランも、当時は無名の若者だったと言うことです。
プロテストソングとしては「戦争の親玉」などの方がハッキリとした主張を聞くことが出来ますが、歌の出来としては明確な主張を打ち出したものより、「風に吹かれて」や「激しい雨が降る」などのような、胸の内の主張を言外に臭わせたものの方が優れていて、後年まで歌い継がれることになりました。
私自身も、「激しい雨が降る」などはとても好きな歌で、すべての歌い出しが「どこへ行ってたの?、青い目の息子。どこへ行ってたの?、私のかわいい坊や」で始まる歌詞は、以後何のことを歌っているかハッキリと分からないまでも、意味深長な言葉がちりばめられていて聴く者の想像力をチクチクと刺激されます。
サビのAnd
it's a hard ,and it's a hard, and it's a hard, and it's a hard rain's-a gonna
fall.と言うところも力強くて思わず力が入ります。
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