減農薬・減化学肥料についての私の考え方
 農薬と化学肥料をできるだけ減らし、植物を元気に育てて高品質の作物を作る。この課題を正面にすえ、従来のやり方を改善する必要があると考えました。

■減農薬の取り組み
 自分の力で動くことができないりんごの木は、さまざまな防御策を張り巡らせて、精いっぱい生き抜いて子孫繁栄を実現しようとしています。

(1) まずは表皮を厚くしたり、固くしたりといった防御作用
(2)もうひとつが樹幹内の代謝によって病原菌に侵されにくくしたり、侵されてもそこで相手をおさえこむ抗菌作用、必要な昆虫を引き寄せる誘引作用
(3)りんごの木、自身が元気に成長することによって(1)や(2)の防御をより強くするための植物ホルモンや有機酸、脂肪や糖分などによる植物賦活作用があります。(活力を与えること)

 野外で育てるりんごは、完全に防除したつもりでも周りからいろいろな病原菌や害虫が飛んできます。それを確認してからの後手にまわった防除では、農薬を減らす事はなかなか出来ません。この事で考えたのが、元気に育てて病原菌や害虫が近づき辛いりんごの木を育てることでした。樹幹部分は常に風雨にさらされ、暑さ・寒さは待ってくれません。常に畑を見回り注意深く観察して、りんごの木を元気に育てなければ減農薬栽培の取り組みもかなり難しくなってしまいます。樹木自体が健全に成長する手助けをして、病気に掛かりにくく育ててきました。植物エキスは、植物を元気に育てる手助けになり、成長が促進されて根の養分吸収が活発になります。

■減化学肥料の取り組み
 元気を出すためには土作りも大切なもののひとつです。完熟した稲わら(土のもの)、魚かす粉末(海のもの)菜種油かす(土のもの)など、海と陸をミックスして肥料にプラスしています。有機質は良質な土を作り、りんごの木が元気に育つ手助けをしてくれます。 りんごの木は弱酸性の環境がとても好きで、この環境を維持して行きながら変化をつけて土を造っています。私達は1日3回、毎日同じものを食べて生活している訳ではありません。毎日品目を変えて栄養と健康に気づかい生活するように、りんごの木が育つ環境の土も毎年同じ有機質ではなく弱酸性を守って品目(有機質)を変えていかなければ、植物もあきてしまいます。人が昨日は元気だったのに今日は風邪をひいてしまうように、一口に元気と言っても60%の健康と100%の健康では違いがあります。60%の健康ではいつ風邪をひくかわかりませんが、限りなく100%に近い健康体では皆が風邪をひいた時でも自分は元気に仕事をしているという事があると思います。樹木を人に置き換えて考えることで育て方が理解出来て来ると思います。目に見えている樹幹部分と土の下に隠れている根の部分のどちらも大切です。

■剪定について
 りんごの木に鋸や鋏を入れる作業はりんごの販売価格を左右する重要な技術のひとつです。単純に経費が同じ場合、一本の木に良質なりんごをたくさん実らせることが出来れば、販売価格を低く抑えることが出来ます。 反対に生産量を伸ばすことが出来なければ、どうしても価格が高めでなければ再生産は難しくなります。又これとは逆に、量よりも味を重視しなければならない時代「量を多くすると味が落ちる」と言う意見も有ります。 はたして、そうでしょうか!!!私はりんご生産を始めた時から生産量を増やして食味の良いものを目指してきました。【やってやれない事は無い】と思ったのです。 限られた面積があり働いてくれる人数がきまり安全で美味しいりんごをけして高くない料金にするためにはさけて通れない課題です。それを達成させることが農業技術だと今も信じています。とても難しいのですが、やりがいが有ります。

■チャヤ農園の誓い
(1)100%に近い元気なりんごの木と土を目指して努力して行きます。
(2)減農薬・減化学肥料の日本のガイドライン・県の認可に挑戦していきます。
 減農薬は地域慣行の2分の1以下、減化学肥料も地域慣行の2分の1以下にし、常にそれ以下に  挑戦していきます。
(3)安全で美味しいりんごをけして高価でない価格で生産してまいります。

 優れた先輩のアドバイスを受け理解を深めて、先人の知恵と技術を身につけ新しい技術をプラスしてできる限り農薬と化学肥料を減らし安全で美味しいとお客様に言っていただける商品に仕上げていけるよう全力で頑張り、今年は昨年よりいっそう安全で美味しいりんごを作って行くことの出来るよう努力してまいります。

 私達が毎年、年齢を重ねて行くようにりんごの木も年輪を増します。10年の木は翌年11年樹になり、50年の木は51年樹になります。 みな同じような栽培管理は出来ません。毎日・毎年が勉強です。