戦場ヶ原・クロスカントリースキー(ペンション トロールの森、主催)

2007年1月27−28日

 昨年、水上奥利根スキー場に、テレマークの講習に行った時、コーチのスケーティングに全然追いつけなかった。スケーティングといえば、クロスカントリースキー(略してクロカン、XCスキーという言い方もあり)、テレマークの兄弟的存在であるクロカンを一度は体験しておきたい、と思った。テレマークのためのクロカンという位置づけで、日光の戦場ヶ原での、スノーハイクに参加してきました。

 クロカン:歩くスキー、斜面を滑ることもできるが、急斜面や長距離には向かない

1月27日
13:46 新宿発→14:13 大宮着
           14:16 大宮発→14:44 栗橋駅着
                      14:49 栗橋駅発→16:27 東武日光駅着
のはずですが、時刻表を見間違えて、17時25分東武日光駅着となってしまいました。
 タクシーで10分程度→ペンション(霧降高原)

クロカン用ブーツ クロカンの板とストック


 夕食後、翌日のコースの説明と、スキー用具のサイズあわせ
 自分は身長179cmなので、スキーの板は190cmを使用、ストックは140cmのものを使用です。どちらも、ゲレンデスキーのサイズに比べたら非常に長いです。その他、クロカンの滑り方についても概略を教わりました。
 1.前に重心を持って行く
 2.手足を逆に出す形で進む(なんば走りではない)
 3.スキーというよりはスケートの感覚が近いかもしれない。

クロカン用ブーツ(裏)

クロカンの板の構造:ゲレンデスキーの板より幅が狭く、エッジが付いていない。板の中央部分にうろこがついており、これによりちょっとした登りでもしっかり踏み込めば進むことができる。
 クロカンのビンディング:クロカンのビンディングはとてつもなくシンプルでした。上の「クロカン用ブーツ(裏)」が示すように、靴のつま先に黒い棒のようなものが見えます。それを、溝にカチッというまで入れる、外すときはビンディングについているボタンを押す。それだけです。

1月28日
天気:晴れのち雪
 ガイド:Wさん、参加者:Aさん家族(5名)、自分
8:50 ペンション出発

朝、日の出 ペンション周辺には、雪はほとんどなし

 日光市内は今シーズンに入って雪が2度しか降っていないそうで、ペンション周辺も雪はほとんどありませんでした。しかし、中禅寺湖近く辺りから、雪景色がようやく見えるようになりました。ガイドさんの話によると、戦場ヶ原には雪が50cmあるそうです、なんとかなるのかな?

男体山 中禅寺湖

9:45 湯滝着
10:00 湯滝発、クロスカントリスキー開始

いよいよ出発でーす クロカンの風景(1)

 湯滝に着いて、いよいよクロカン開始です。最初不安だったのが、ビンディングに靴を上手く装着できるだろうか、ということ。「カチッ」片足は、簡単にセットできる。ところが、もう片方の足は先ほどのようにいかない。ガイドさんから、立ち上がってポールを付きながら、入れてみると良い、事を言われる。実際にそうしてみると、きれいに音まで出なかったが、装着完了。シンプルな構造ですが、この後ビンディングが外れるようなことはありませんでした。そういえば、クロカンには、テレマークや山スキーにある、流れ止めがありません。流れ止めが必要なところを滑らない、というのも理由のうちか?
 実際に、クロカンで歩いてみる。非常に軽い、板を着けていないみたいだ。靴もプラスチックの部分などほとんどなく、ほとんど布切れだし(靴下は厚手、もしくは2枚履くこと必要)、ビンディングはシンプルだし、板もエッジが付いていないし、軽いのは当然か? 普段歩いているような感覚で、歩ける。

クロカンの風景(2) クロカンの風景(3)

 心配した雪の量ですが、滑りに支障が出るほどではありませんでした。ただ、例年なら、雪が積もってみえないはずの川や池に行く手を阻まれたり、例年なら雪の下に埋まっているはずの倒木が顔を出していたりということはありました。風景もなんか「春の風景」を思わせるように小川に水が流れていました、実際例年なら、春にならないと見れない風景だそうです。

例年なら、この小川は雪の下に(渡渉) まるで春の風景

 クロカンは初体験でしたが、テレマークの素養があったので、すんなりと入っていけました。歩くのもすいすいです。結局、ガイドさんからは、滑るという技術については何も教わらなくても何の苦もなく着いていけました。テレマークの技術はクロカンでも通用します。その他、ずっと、ラッセルを楽しみました、人のトレースを追いかけたら、安全ですけど、上達しないと思うので。この程度の雪だったら絶対ラッセルです。

クロカンの風景(4) 板を外して、橋を渡る

11:30 泉門(いずみやど)池着
(昼食)
 昼食は、スープパスタ、パン、串カツなど
 昼食の休憩時間に、クロカンの用具について教わりました。ブーツ、板、ビンディング、ポールセットで3万円(安い!)、クロカンの板は1万円くらいで買えるらしい。道具を買いたいなら、ガイドさんが相談に乗ってくれるそうだ。そもそも、山の店ではクロカンの用具についても知らない店員が多く(テレマークにも山スキーにも詳しい人はいるが)、経験のない人が用具を買ってから始めようとするとトンチンカンな組み合わせになってしまうらしい。

昼食 泉門池と男体山(だと思う)

12:20 泉門池発
 出発する際に、ガイドさんに、クロカンをつけたところを撮っていただきました。帽子がなんか変ですね。この頃から雲が多くなってきました。

出発前に、クロカンを装着した姿(自分) コースの途中にある大きな岩

 下のカモの足跡の写真以外に、うさぎやきつねなどの足跡がだいぶありました。鹿の死んだ跡もありました(遺体はもう無くなっていましたが、毛が周囲に散乱して、血痕がありました。野犬にやられたのではないかという話です)。

カモの足跡 最後は湯滝が壮大に

 長さはたいしたことはないですが、ゲレンデで言うと中級斜面くらいの斜面がありました。ガイドさんは別として、皆さん、そこを上手く通過できないようです。さて、自分の番になって、テレマーク姿勢を作って行ったら、楽々通過。テレマークの素養があれば、クロカンにも楽に入って行けると思います。ただ、クロカンの板にはエッジがないので、ターンは難しく、踏み替えかボーゲンが基本のようです。少なくとも、カービングターンはできません。クロカンは滑るということはできるが、滑りながらターンをするのが難しい。
 13時半頃、雪が降ってきました。朝の天気から考えると信じられない変わりようですが、これも山
 壮大に流れる湯滝が、最後にドーンと来て、このクロカンハイキングは終了です。
14:00 湯滝着、クロスカントリースキー終了

今回の山行のトラックログ(ゆき:黄、帰り:赤) GPSデータから、速度と時間の図、縦軸:速度、横軸:時間、区間1:ゆき、区間2:帰り

14:10 湯滝発
 戦場ヶ原を過ぎると、雪は止みました。路面は乾いており、山間部のみ雪が降ったようです。実際、日光市内では降っていなくても奥日光は降っていることが多いそうだ。
15:00 ペンション着
15:27 東武日光駅着
15:59 東武日光駅発→18:00 春日部駅着
                18:12 春日部駅発→18:34 大宮駅着
                              19:01 大宮駅発→19:30 新宿駅着

最後に(クロカンハイクの感想):行った価値はあったし、体験した価値はあったが、少なくともテレマークを止めてクロカンということはない。今回だけで判断するのは、危険かもしれない、これはクロカンの中でも初級コース、できて当然だったかもしれない。初めの一歩、としては成功だったと思う。
 スケーティングはどこへ行ったかって? それは次の段階かもしれません。それから、今回、クロカンのブーツがプラスチックでなかったことから、今度ブーツを買うときは、革のブーツにするかもしれません。プラスチックでなくても何とかなるもんだ、プラスチックだと5年以上はもたないから、3−4年で買い換えなければならないのだ。

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