釜の沢 東沢(東京都山岳連盟主催)

9月23(前夜発)−24日
参加者:講師さん4名、生徒11名
実技5回中の最終回、指導内容:沢の遡行、スラブ帯の登攀、ツエルトでのビバーク体験

 今回は、遡行図はありません。ほとんどが沢歩きで、滝が点々とあるような沢なので、遡行図が、自分のような遡行図初心者には書きにくかった。その他、前回、書けたので油断してしまった、というのも理由の一つ。もっと、イメージを頭に叩き込んでおく必要があった。これでまた、次回への課題ができた。

9月22日
21:02 立川駅発→22:12 塩山駅着
 タクシーの仮眠所で寝る(広かったです)

9月23日
天気:曇りのち晴れ

いざ、仮眠所を出発

6:00 塩山駅発→6:27 西沢渓谷入り口着(タクシー6100円)
7:30 吊橋
 吊橋を越えて少し進んだところで、沢装備に
 沢装備への仕度をしているところで、後ろから続々と他のパーティーが、神奈川県山岳連盟主催(2年前の小川谷ではお世話になりました)のパーティー、風の谷(山田哲哉さん及び講習生さん、三つ峠ではお世話になりました)、が来る。その他、別のパーティーに、2つぐらい会ったでしょうか。

沢装備に 水が青い

8:00 鶏冠谷との二俣
 ここから、山ノ神までは沢道でなく登山道(といっても林道のイメージが近い)を行きます。沢道を行っていたら、それだけで丸一日かかってしまうそうです。登山道から、ほら貝のゴルジュを見る、淵の水がとても青い。

時刻9:40(場所不明1) 時刻9:40(場所不明2)

9:50 左に乙女の沢

乙女の沢・50mの滝 乙女の沢・50mをバックに

10:10 右に、東のナメ沢

東のナメ沢 東のナメ沢の近くで渡渉

10:30 左に、西のナメ沢

西のナメ沢 西のナメ沢を過ぎた後で渡渉1
西のナメ沢を過ぎた後で渡渉2

11:30 二俣(信州沢、金山沢との)
 すぐに、魚止の滝
 魚止の滝はゴボウ(ザイルを手でつかんで登る)で登りました。それほど難しくなかったと記憶しています。

魚止の滝 魚止の滝を左側から登る
千畳のナメ 千畳のナメを進む

 千畳のナメは遡行図(「東京周辺の沢」に出ている)からすると、延々と続くイメージを抱いていましたが、案外あっけなく短かったです。それでも、きれいな風景でした。「千畳」でこっちが勝手に期待しすぎていたかもしれません。
13:50 両門の滝

両門の滝手前の、7m曲がり滝 両門の滝

14:25 ヤゲンの滝
 今回、このヤゲンの滝を勘違いしていました。あまりにも両門の滝の、すぐ上にあったので、ずっと両門の滝の一部だと思っていました。「両門の滝って3段なんだ」とずっと思っていまして、翌日なかなかヤゲンの滝が現れないので、ようやくその間違いに気がつきました。こんな状態だから、今回遡行図が書けないのです。
15:15 ヤゲンの滝通過
15:20 ヤゲンの滝を通過したところで、本日のテント場設営

ビバークです 斜面の上からテント場を見る
焚き火の周りは暖かい

 さて、今回のテーマである、ビバークです。ツエルトを張るために、自分、スキー(伸縮1段式)のストックを持ってきたのですが、これが調節が上手く利かなくって、ザックからはみ出して、歩いている最中一々、木の枝にひっかかる(自分のみ)。そしてそのストックは長くするのに固くて全然伸びなかったりでした(手入れ不足というのもある)。今度は伸縮2段式の良いストックを買います。あんなんじゃ、怖くてとても滑れん。そんなこんながありながらも、無事、ツエルト(簡易テント)を設営できました。
 テントで寝る前に焚き火で暖を取りました。周囲には、薪はそれほどないですが、暖を取る程度の薪はありました(ないとおもえばない、あるとおもえばある)。風下は煙いが、焚き火の火は暖かい。やっぱり、沢は焚き火だ。焚き火の周りで、歌を歌ったり、特に講師さんらが、井上陽水の「夢の中へ」をもじった「沢の替え歌」を歌ってくれました。「探したいのはガバですか〜♪」。
 さてさてビバーク体験ということで、ツエルトの中に入るも雨具を余計に着ただけでは寒い、そしてレスキューシートを使用したところ「バリバリバリバリ」うるさくて仕方がない。しかし、うるさいことを除けば、あの薄さ、あの軽さでだいぶ暖かく感じます。レスキューシートでがんばろうと、寝に入る。しかし、夜中の1時ごろあまりにも寒いのでインナーシュラフ(シュラフではありません)を出す。ようやく、何とかすごせるようになる。インナーシュラフを使用しないで何とかやってみようと思いましたが、翌日は寝込んでて許されるわけじゃないし、ある程度はビバークの寒さを経験するという我慢大会だけど、風邪を引くことが許される我慢大会でないので、インナーシュラフの中に入りました。

9月23日
天気:快晴
5:30 起床
 起きると、雲ひとつない天気、1週間前の天気予報では雨の確率70%だったし、台風が近づいていたというのに、こんなに晴れてくれるなんて、とてもうれしい。そして、天気の良いときにありがちな、テント(ツエルト)に露がかかっているということもない。
7:00 出発
 広河原を進む、行く前は広河原は、下流のような平らな河原がずっとつづいているイメージだった。実際行ってみると、河原といっても、それは下流でなく上流のそれで、「滝のない沢を延々と登る、平らでなく傾斜ありました」です。
8:40 4段40mナメ滝

4段40mナメ滝 4段40mナメ滝を登る

 4段40mナメ滝をブルージック結びで登る。そういえば、今回、8の字結びで登ることはありませんでした。岩を登るということを本当に楽しむのなら、8の字だと思うが、8の字だと、時間かかるから、仕方ない。沢のレベル、自分たちのレベル、その他天気、さらには健康状態など、いろんなことを総合して、ブルージックで進むしかなかったのだけれど、次回雪辱!
8:55 ミズシ沢との二俣
9:35 3段30mの滝
 ここから、ポンプ小屋までかなりの急登です。
10:30 ポンプ小屋
 沢装備を外す、今回の沢登り終了
11:00 ポンプ小屋出発
11:15 甲武信小屋
 希望者のみ甲武信岳へ
 15人中、10名ほど甲武信岳山頂に向かいました。自分も、せっかく来たのだし、山頂に向かいました。しかし、ここであせったのか、カメラを甲武信小屋に忘れてきてしまう。山頂からは、甲斐駒が、金峰の五丈岩が、富士山が、八ヶ岳が見えたというのに。しかも、富士山は、山頂に傘雲が着いているのが、山頂から噴煙が上がっているみたいに見えて、かっこよかったというのに。しかし、考え方を変えれば、ここは縦走路、来たいと思ったら来れる所だ。それよりも、沢の写真が失われなかったことを喜ぼう。沢はそれなりの準備をしないと、来れないから。
11:30 甲武信岳山頂
11:50 甲武信小屋出発
 さて、山頂ではカメラがなくて写真を撮れなかったものの、「今はカメラがある。風景の良いところあったら、撮ってやる」と思っていました。そして、しばらく登ったところで、いよいよ「風景の良いところ」に出会えました。カメラを出して、写真を撮ろうとすると、液晶画面に「バッテリーを交換してください」との表示が、結局この地点では、写真を撮れませんでした。
12:05 木賊山
 木賊山をすぎてから、少し時間がたったところで、もう一度風景の良い場所がありました。今度は先ほどのようなメッセージが出ず、下の富士山の写真が撮れました。

中央は富士山

12:10 分岐(雁坂峠との)
13:25 分岐(徳ちゃん新道との)
 「少しは紅葉しているかな」と思いましたが、基本的に紅葉は始まっておらず、たまに、ポツンと紅葉している木がありました。
14:15 ヌク沢を通過
15:05 林道に合流
15:30 西沢渓谷バス停着

今回の山行のトラックログ(赤:GPSトラックログ、黄:補足されなかったため手書きの下山ルート)、
 旗印:ビバークをした所

15:40 西沢渓谷バス停発→16:40 塩山駅着

今シーズン、沢でしなきゃいけないことはしたという感じ、都岳連の沢講習・実技、全部参加できて、1度も中止がなくて良かったです。

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