(TAJ主催・今年の開催地:志賀高原)
3月4−5日
行きたかった日本テレマーク協会主催のバックカントリーフェスについに来た。「行かなきゃ、始まらない」のです。テレマーカーとして、まだまだ至らぬところはありますが、「行かなきゃ、初まらないじゃん」。
3月4日
天気:晴れ
7:52 東京駅発→9:47 長野駅着
10:10 長野駅発→11:36 プリンス南館
実は、バックカントリーフェスティバルは南館ではなく、西館で行われていました。12時30分ごろ、その事実に気がつく。「まだ間に合う」、ゴンドラに乗り、西館のほうに滑って行くと、バックカントリーフェスの、のぼりやら、出店などが出ている。「ここだ!」 ついに来た。申し込んでおいた午後のバックカントリー体験の開始時刻(13:00)にもなんとか間に合う。
「バックカントリーフェス」に来ました | 出店など |
13:00 バックカントリー体験
バックカントリー体験は午前中も行われており、午前中からという人が大半でした。
午後のバックカントリーC班:参加者2名(自分とSさん)、カメラマン1名、ガイドさん2名
そして、バックカントリー体験です。基本的に皆さん、きちんと装備をしています。40リットル位のスキーが取り付けられるザックです、自分(バックカントリーフェスというものが)あまり良くわからなかったので、軽装備でした(20リットルのサブザック)。今日は午後のみだからこれでなんとかなるが、明日は全日なのできちんと装備をして行こう。
シールを着けて、出発 | 「アウトドアに来た!」その1 |
バックカントリー体験という言葉が示すように、「バックカントリーってこんなものですよ」といった感じの内容でした。翌日のバックカントリー技術では結構細かいところまで教えてくれましたが、それよりも「実際外に出て、体感しよう」です。「バックカントリー体験」は自由に体感することに重点が置かれ、指導的な技術は補足程度。それに対し、翌日の「バックカントリー技術」は技術を頭で理解することに重点が置かれ、自由に体感することは補足程度です。
「アウトドアに来た!」その2 | 「アウトドアに来た!」その3 |
その中でも教わったことは
(1)キックターンは山側の方が距離がかせげる
(2)シールを張り替えるときは山側から外す。
(3)シールで登るとき、ストックは腰の位置くらいに付き、あまり前で付かない
(4)ザラメ雪または重い雪のとき、足を持ち上げ歩くようにターンする(名前は忘れたがおそらくワンステップターンのことだと)
「アウトドアに来た!」その4 | この斜面にてアウトドア初テレマークターン |
上右の写真の斜面で、初めてアウトドアでテレマークターンといえるものをしました(ちなみに雪質は滑りやすい雪質だったとのこと)。本日は順調。それでも、ターンのとき前後差がつきすぎる悪い癖がでていると、ガイドさんから指摘されました。
この日のトラックログ(登り(シールを着けた場所から):赤、下り(ゲレンデの滑りは載せず):黄)
14:30 時間が余ってしまったので、リフトでもう一度ゲレンデを滑る
14:50 本日の講習終了
西館と南館を間違えてしまったときは、どうなるかと思ったが、無事終了。本来なら、リフトはまだ動いているので、もっと滑るのだが、「やることはやった、一休みしたいー」というわけで、帰ります。
その後、プリンスホテル西館にてパーティーが主催されたのですが、自分は「プリンスホテルでパーティー? そういうの苦手なんです」ということで(理由になっていないか?)、パーティーには参加しませんでした。宿泊もプリンスホテル西館が受付となっていたのですが、「プリンスホテルにとまるようなガラじゃない」(理由になっていない?)ということで、近くの一の瀬にあるホテルに素泊まりで泊まりました。
3月5日
天気:晴れ
今年のニューモデル その1 | 今年のニューモデル その2 |
9:30 バックカントリー技術
ガイドさん1名+参加者:昨日と同じくSさん、自分、その他4名
出発の前に、ビーコン、昼食、飲み物など持っていますかー。あれれ、ビーコンを持っていないのは自分だけでした。なんと、無料で貸してくれました。ありがとうございます。こんど、ビーコンを買います(2006年3月26日トラッカーDTS購入)。
さて、1回券を買ってリフトに乗ろう、近くのリフト券売り場で1回券を購入。すぐ近くのリフトに乗ろうとすると「バックカントリー技術の人は、こっちのリフトだよー」「こっちのリフトじゃないのか、向こうのリフトか」。言われたほうに行ってリフト券を出すと、「この券では焼畑山スキー場は乗れません」。志賀高原スキー場は、いくつかのエリアに分かれており、リフト券もエリアに分かれており「全エリア共通1回券」とか「焼畑山専用1回券」とかいろいろあるそうだ。でも、結局は乗せてくれました。
もうすぐ講習は始まります。しばらくお待ちください | シールを貼りましょう |
では、シールを着けて出発、と思いきや、さすが「バックカントリー技術」、シールの貼り方、シールの扱い方などについてガイドさんから説明が
(1)シールの扱い方
シール登行をしないときは、シールの糊の付いている面を合わせて貼り保管するという方法がとられていたが、はがすときに力が要るので、最近は、シールに網状の布のようなものを貼ることが一般的となっている(自分は初耳)。ところがこのやり方は、蒸し暑い日本の風土には、適していない。(日本では)夏もこの方法を使うと、糊が劣化するかなんかして、よくない。夏は今までどおりに、糊の付いている面を貼り合せる。
(2)シールの着け方
・テール部分の接着力はきちんと確認しておく。ここには雪などが入りやすいので、接着力がなくなることが多い。
・ミニタオルを持っていって、シールを貼る前によく拭くと、シールのくっつきが良くなる。
・春の雪には、シール用のワックス必要、ワックスを塗れば雪がダンゴ状に付かない(ワックスはシールに対して逆目も正目も塗る)
・シールの袋の中に、(スクレーパー(シールに着いた水はこれでさっと)、シール用ワックス、ミニタオル)を入れておくと良い。
シールにワックスを塗る | シール登行開始 |
さあ、シールで登ります。いろいろなことを教わりました。覚えていることは
(1)ストックにガムテープ
ストックにガムテープを巻いておけば、シールが剥がれ接着力がなくなったときなどそれを利用する。ストックの握る位置から握りこぶし一つ下くらいに巻いておけば、トラバースするときには山側のストックはガムテープを巻いた部分を握れば、ストックがつきやすい。
(2)キックターン
a.キックターンをする前によく整地し、スキー板が斜面に対し垂直になってからキックターンをする。
b.キックターンをするときは、あせらずにストック、足を一つずつ動かす、同時に動かさない。
c.キックターンをする時は、エッジを立てるよりはシールが利くようにきちんと寝かせて。
(3)ツボ足で
雪が少ないところを通過する時や、春になって雪がしまった時期に急斜面を通過するときは、ツボ足(板をつけずにスキー靴のみ)で、キックステップを用いて歩いたほうが良い。
スキーの板はザックにつけるが、その時ビンディングがザックのストラップにかかるように付けると良い。
ビンディングがザックのストラップにかかるように | キックステップで |
11:52 昼食
しばらく行くと、広い雪原がありました。ここで昼食です。上級者班ともここで合流。昼食の後、雪の弱層についてとか、ビーコンの使い方などについて講習があります。何はともあれ、天気が良いというのは良い。
昼食・ビーコンの使い方・弱層についてなどなど | 雪の層を見る |
前回、神奈山でも教わりましたが、1.5mくらいの穴を掘り、そこの雪の層がどうなっているかを見ます。今回、これはそれほど詳しい講義はなく、ざっと流したという感じで、それよりも次のビーコンの使い方に重点が置かれていたと記憶しています。そういえばここでTAJの北田さん登場、岳人(山の雑誌)の関係者の方々も登場。
ビーコンの使い方について説明 | ビーコンで捜索 |
それでは、ビーコンの使い方について教わったことは
(1)ビーコンは、アナログ式とデジタル式がある。アナログ式は使い方に熟練する必要があるが、慣れてくればアナログ式のほうが使える。
(2)山に入る前に電源を入れる。そして埋まった物(人)を探すときは、サーチボタンを押す。
(3)携帯電話などに反応してしまうことがあるので、ビーコンで捜索するときは携帯電話の電源を切る。
(4)捜索者は横一列になり、前にビーコンが反応するまで進む。ビーコンが反応したら、全員でそっちへ向かう。
(5)ある程度場所が絞れたら、クロス十字法(ビーコンを縦と横へと十字になるように動かして場所を絞り込む)を使う。
(6)クロス十字法で絞り込んだら、最後にゾンデ棒を使って、雪面に突き刺し、埋没者(物)を探す
(7)ビーコンで捜索も大切だが、まず雪崩が起きたときには、埋もれた人の手足、スキーの板、ザックなどが雪面から出ていないか確認してから、いきなりビーコン捜査をしない。「助けてくれ」の声がしているのに、ビーコン捜査に夢中で声が聞こえなかったということがあるらしい。
埋められていたビーコン(袋に入っている)発見 | クロス十字法で絞り込む |
実際にガイドさんがビーコンを袋に入れて、こちらが見えない場所に埋めてきて、ビーコンを頼りに捜索するということをしました。1回目は初めてだったので、何がなんだかわからないうちに終わってしまいました。2回目は、ある程度わかってきて、最初のビーコン反応者になれました。でも、そこから絞り込むのに右往左往。ある程度場所を絞り込むのは別の人のほうが速かったです。そしてクロス十字法で絞り込もうとしましたが、使い方に慣れてなくて時間がかかってしまいました。
14:10 下り開始
新雪を滑るコツ:いきなりターンなどをせずに、1、2回テレマーク姿勢を右、左と、とってみて雪がどの程度の状態にあるか確認する。
14:35 講習終了
この日のトラックログ(ビーコンで捜索を含まない)(登り:黄、下り赤)
15:00 閉会式
閉会式
15:25 プリンス南館発→16:50 長野駅東口着
17:28 長野駅発→18:50 大宮駅発着
19:14 大宮駅発→19:45 新宿駅着
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