さて、日本中を旅行していると色々な出来事に遭遇いたします。その 中には、危険な目にあったことや、ラッキーなことも、そしてムフフな ことも…(^^;)  私の旅行の体験談を「藤次郎旅行記」とでも題して書き込んでいきた いと思います…(^^;)。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 第16話 「国道294号線の怪」  前回の藤次郎旅行記 第2話 「1日違いで…[(副題)平成版、あ ヽ野麦峠]」の後の話です。  その日、”高山”で朝早く”飛騨高山の朝市”を観光した私達一行は、 次の宿泊目標地である”輪島”目指して出発しました。  国道41号線をひたすら富山に向かって走り、富山から国道8号線で 高岡に向かい、そこから”能登半島”に入ります。  その日も天候が良く、国道8号線を高岡に向かって走っている間、遠 くには”立山連峰”が見え隠れしていまたし、また高岡から、国道160 号線に乗り換えて”能登半島”に入ってから見える”富山湾”も波穏や かで、のんびりとしたムードで車を走らせていました。  穴水から国道249号に一旦別れを告げて、県道を”輪島”に向かい ました。この道は、最近ソーラーカー・ラリーが行われた道で、結構、 走り易い道でした。  ”高山”から”輪島”までの約218キロの道のりを走り、”輪島” に着いたのは16:00頃でした。  ”輪島市街”に入ってその日の宿泊所である「民宿****」を探し ました。  その時、運転していたのは私で、ナビケータの友人Aは民宿センター からもらった地図を見ていて、後席の友人Bはロード・マップを見てい ました。  友人A「今どこら辺?」  友人B「えーと…この道をまっすぐ行けば、国道に当たるから…その 手前!」  私「今、駅が右手に見えた!」  友人A「え?駅が右?行き過ぎたぞ!その手前を右だ!!」  私「げげっ!」  その時、道路は市街地に入ったせいもあり、混雑していました。  私「ちょっとタンマ!Uターン出来る所まで進むしかないよ!!」  友人A「ん…?いや、そのままでいいや!道なりに進めば、国道に出 るから…それを右折ね」  私「なーんだ!脅かすない!!」  なんのかんの言っている内、国道に出ました。  私「これを右折ね!」  友人A「あれ?踏切渡ったっけ?」  私「いいや…」  友人A「なんか変だぞ!」  友人B「変じゃないよ」  私「とにかく右に曲がるぞ!」  国道に入った途端、渋滞に巻き込まれました。  友人A「変だな…」  私「なにが?」  友人A「この地図だと、一端踏切を渡ってから国道に出るはずだけど …」  私「また、民宿センターがいい加減な地図を書いたんだろう…」  友人B「まあ、毎度の事だ」  事実、民宿センターの地図のいい加減さに泣かされた事が何度かあり ました。  友人A「でもよ、いくらいい加減でも、道が踏切渡ってんだぞ!」  友人B「そりゃおかしいよ、だって、この踏切。大体、線路は輪島の 駅から先に行ってないもの…」  友人A「え゛?」  私「丁度、そこに空き地がある、そこで場所を再確認しよう…」  私は、車を空き地に乗り入れた。  三人で民宿センターからもらった地図とロード・マップを比較してい ると…  友人A「ここに踏切があるだろ?」  友人Aは、民宿センターからもらった地図を指して言った。  私「しかしこっちには無いな」  友人A「ああ…」  私の見せたロード・マップを見て友人Aは納得した。  友人B「でも国道は合っているよな!」  友人A「ああ、国道294号…」  私「たしかに合ってるよなぁ」  三人とも首をひねっていた…  友人A「あれ?駅名が違う!」  友人B「え?どれ…あっ!たしかに、”益子駅”!!」  私「え?じゃ手前かぁ?でも、国道は能登半島を一周しているこれ一 本だし、途中、国道をまたいだ覚えはないし…」  友人A「じゃ、この近所に?」  私達はロード・マップの他のページをめくったが、該当する場所は近 所に無かった…  友人B「変だなぁ…あれ?ここに”宇都宮地方法務局”と書いてある …まてよ!”益子”…”ましこ”…そうだ!!益子焼きのあの”益子” だ!!!」  私「あっ!国道294号…4と9を取り違えてる!!」  友人A「国道249号…」  そうだったのです。民宿センターからもらった地図は、「民宿*** *」への地図には間違い無いのですが、それは栃木県益子町にある「民 宿****」の地図だったのです…  私達一行はあわてて”輪島駅”に引き返し、駅前の民宿センターで輪 島の「民宿****」までの地図をもらい、出発しました。  「民宿****」にやっと到着し、宿泊しましたが、そのばん民宿の おばあさんが部屋にきて、  「あなた達だね、民宿センターで予約を取った人は?」  「はい?」  「ごめんなさいね。民宿センターの手違いで、宿泊料が家の料金より 高く設定されているんですよ」  「え?」  「こんなに混んでいなければ、もっといい部屋に移して挙げられるの だけど…だから、これサービスするからごめんなさいね!」  と言って、ジュースとビールを10本程置いて行った…  事実、”輪島”中の宿泊施設は混雑していて、この民宿に飛び込みで 泊まろうと来た旅行者が何組も居たが、すべて断られていました。  …どうやら、値段の方も、益子の「民宿****」の値段で入ってい るようだ。値段は教えてもらえなかったが、輪島の「民宿****」の 宿泊料はもっと安いみたいです。  翌日、精算して貰った時も結局本来の料金は教えてもらえず、民宿セ ンターでの宿泊クーポン分の料金を払わされてしまいました。  しょうがないで、”輪島の朝市”を見に行ったが、前日の”飛騨の朝 市”と比較すると、月とすっぽんの差があっのました…まして驚いたの が、観光バスの量です。朝市近辺の駐車場は、どこもかしこも貸し切り バスだらけでした。  ”輪島の朝市”を観光した私一行は、”輪島”を主発しました。  途中”総持寺祖院(注)”に立ち寄り、元来た道を高岡に向かって走 りました。  富山湾沿いに走っている最中、富山湾越しに見る”立山連峰”が綺麗 だった事が、私達の心の慰めになりました… (注)”総持寺祖院”は、曹洞宗のお寺です。神奈川県の鶴見市にも同    じ曹洞宗の”総持寺”がありますが、鶴見の”総持寺”は、この    能登の”総持寺祖院”が引っ越した物です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  まあ、今回はこんなとこで…(^^;) 以上、藤次郎でした。 P.S.”高山”のお土産で、”飛騨のさるぼぼ”(九州出身の人はカ     ン違いなさらぬよう…”猿の子供”の意味です(笑))と言う     人形がありますが、”輪島”にも、”能登のさるっ子”と言う     人形があり、両者は非常によく似ています。