さて、日本中を旅行していると色々な出来事に遭遇いたします。その 中には、危険な目にあったことや、ラッキーなことも、そしてムフフな ことも…(^^;)  私の旅行の体験談を「藤次郎旅行記」とでも題して書き込んでいきた いと思います…(^^;)。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 第15話 「鰻食べそこなっちゃった!!」  前回の”藤次郎旅行記 第14話 「嵯峨野めぐり」”の後の話です。  その日午前中に”嵯峨野めぐり”を終えた私一行は、会社から帰社命 令を受けている友人を京都駅に送り、給油をしてから京都南ICより名 神高速道路に入り、東京めざして出発しました。  この日は天候も良く、私達は名神高速を快調に走っていました…  ところが…名古屋を通過し東名高速道路に入って、豊田ICを過ぎた 頃から、にわかに混みだしてきました…  そして、岡崎ICの手前数キロ程で完全に渋滞にはまりました。  「なんで…?」  「う゛ーん、豊田までなんでもなかったのに…」  渋滞ですっかり身動きがとれなくなった私達は、交通情報を聞くため、 聞いていたカセットデッキからFMラジオに切り替えた。  アンテナを延ばすため、ウィンドーを開けた時、後ろからサイレンの 音がしました。  見ると、パトカーがすごい勢いで路肩を走って行きました…  「なんだょ!事故かぁ?」  「まったく…こんな時に!」  盛んにラジオのチャンネルを変更して、交通情報を得ようとしたが、 ラジオはなんの交通情報も流しませんでした…  しばらくすると、渋滞にジレた車が路肩を走り始めました。  「ったく!要領のいい奴は居るもんだな!」  3車線の真ん中に居る私達は、ただ見ているだけでした…  不満で憤っていた私達。しかし、面白い事に再び数台のパトカーが走 って行くのを見ました。  「ははは、つかっちまえー!」 と、思わず本音を言ってしまった私達でした。  やがて、渋滞の列がゆっくりと動きだしました。そして、やっと電光 掲示板の見える所にやってきました。  不信がる私達の目に入ってきたのは…  『豊川−浜松通行止め』  「えっ・・(・_・)」  「結構、長いな!」  ラジオはまだ、なんの交通情報も流しませんでした…  ようやく、岡崎ICの出口に着きました。  見ると、岡崎ICの安全地帯に数台の車が止まっていました。それは、 さっき渋滞にジレて路肩を走って行った車でした!  「わはは、やっぱり捕まったか…」  私達も渋滞にジレていました。  岡崎ICを降りて国道1号線を東京方面に走りました。  この時になって、やっと交通情報が入りましたが、その内容は、「豊 川−浜松間が通行止めになっている」事くらいしか言ってませんでした。  国道1号線は、高速を降りた大型トラックなどで混雑していました。  「おい!これじゃ、浜松に着く前に日が暮れるぞ!!」  「そう…だな!新幹線であいつを先に帰して、正解だったな!!」  「ああ…今ごろ、新幹線の中でビールあおってんだろうよ!」  「うらやまし…」  …あとで聞いた話ですが、新幹線で帰った友人は、この時本当にビー ルを飲んでいたそうです…  混雑している国道1号線をのろのろと走って、豊橋に差し掛かったと き、ラジオの交通情報で、東名高速道路の通行止めの詳細情報が入りま した。それによると…  『浜名湖の橋の上で大型タンクローリーが横転し、積載していた油が 道路上に流出した、復旧の見込みは現在立っていない』 との事です。  「はっ…油…ね」  「それじゃ、後かたづけは大変だわ…」  私達、怒りもとうに尽きて気が抜けたおももちでいた。  その頃になると、日は暮れ掛けていました…  「浜名湖着いたら、鰻でも食べてこうか?」  「いいねえ(^_^)」  私達は、浜名湖で鰻を食べる事を思い、車を走らせました。  車が浜名湖の近くに来る頃、更に事故の続報が入りました。それを聞 いた私達、再び怒りがこみ上げてきました。  なんと、事故の原因は「タンクローリーの運転手が浜名湖に見とれて ハンドル操作を誤った」と言う事だそうです。  こみ上がった怒りを、事故を起こしたタンクローリーの運転手に罵倒 の言葉の限りを尽しました。  やっとのことで、浜名湖に到達した私達、まだラジオの交通情報では 開通したと言う情報を得ていないけど、”浜名湖大橋”を渡り、浜松西 ICをめざして進路を取りました。あわよくば、途中で鰻料理が食べら れる店も探して…  ところが、一向に鰻料理のお店は見つかりません!  ならば!と言う事で、ちょっと脇道に入りましたが、鰻料理の店どこ ろか、「鰻」の一文字も見ません。  挙げ句の果てには、とうとう道に迷ってしまいました…  ロードマップとコンパスを頼りに、住宅地の細い道路を走り抜け、一 時間掛かりでやっと、浜松西ICに着きました…  浜松西ICに着くと、事故の事は無かったかの様に車が盛んな勢いで 走って行くのを見ました。  それを見て私達、思わず顔を見合わせて、  「いったい、あれは、なんだったのだろう?」  まあ、やっとのことで東名高速道に乗った私達、東京方面に向けて走 り出しました。  三方原サービスエリアに入って一息付いて、夕食を食べようとしまし たが、そこには鰻弁当すらありませんでした…  「しまった!鰻食べ損なったぞ!!」チャンチャン! −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  まあ、今回はこんなとこで…(^^;) 以上、藤次郎でした。