さて、日本中を旅行していると色々な出来事に遭遇いたします。その 中には、危険な目にあったことや、ラッキーなことも、そしてムフフな ことも…(^^;)  私の旅行の体験談を「藤次郎旅行記」とでも題して書き込んでいきた いと思います…(^^;)。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 第8話 「寝台特急の一夜 =前編=」  これは、鹿児島へ行ったときの話です。とは言っても、前回の話から 7年も前の話です…  その頃の私は、九州にある学校に通っていまして、夏休みに東京の実 家に帰省する前に、鹿児島へ旅行することにしました。  実はその前年、鹿児島に行く予定でしたが、その年は九州地方で大雨 が降り九州中の交通網があちこちで分断され、長崎では水害が起きるほ どで、その当日旅行に行く予定だった私は、やむなく宿や列車の切符を キャンセルし、新幹線に切符を買って帰省する程でした。  そのため、鹿児島に着いたときの感動は今でも覚えているほどです。  鹿児島市街での2泊3日の滞在中、鹿児島市街を歩き回り、ついでに 桜島に行って灰だらけになったり(ころんだ…(^^;))、 たまたま鹿児島に行幸なされた天皇陛下(当時の皇太子殿下)夫妻を間 近でみたり、楽しい旅行でした。  やがて、楽しい鹿児島での滞在も終わり、東京に帰る事になりました。  鹿児島から帰るには、飛行機を利用する人が多いですが、私は列車旅 行が好きなので、鹿児島からブルー・トレイン”はやぶさ”でわざわざ 23時間近くかけて東京に向かう事にしました。  ”はやぶさ”は、13:00に”西鹿児島駅”を出発します。  それまでに、家族,友人達のお土産を買って、多分退屈するだろうか ら、漫画や雑誌を沢山買い込んで”はやぶさ”に乗り込みました。  しかし、沢山買い込んだ漫画や雑誌は、結局余り読む暇がなかったの ですが…  12:30頃、”西鹿児島駅”で車内整備が終了した”はやぶさ”に 乗り込んだ私は、乗り込む前に買ってきた駅弁当を広げました。  その時、乗り込んできた若い女性の3人連れがきて、  「あっここ!」  「えっ?どこよ!!」  「ここでしょ!!!」 と、私の後ろの席にきました。  ”はやぶさ”の車内は、 4人1組みのボックスになっています。 ベットは2階建てで、下のベットが、2人がけの座席兼ベットで、向か い合わせになっています。そのため座席は広くなっています。  座席に着くとき、一人の女性が、  「こんにちは。」 と挨拶したので、弁当を食べ掛けていた私は、あわてて箸をおき、  「こっこんにちは!」 と、あわてて挨拶しました。  再び、箸をとって駅弁を食べていると、そのうち、後ろの席で  「うーん、おもい!」  「なに買い込んだのよ!」  「なによ!そんなに買ってないわよ!!」 と、始まったので、私また箸を置いて、  「手伝いましょうか?」 と後ろに席をのぞき込んだ。  女性達は警戒して、  「いっいえ、大丈夫です!」 といっていたが、荷物を持ち上げている女性が、  「あら、すみません!お願いできますぅ!!」  私がかわって荷物を棚にあげましたが、たしかに重かった。  荷物をあげる終わると、  「ボク、ありがとうね!」 とのそっけない返事…  どうやら、初めから私の力をあてにしていたようです。  13:00に”はやぶさ”は”西鹿児島駅”を静かに出発しました。 お弁当を食べている私を乗せて…  列車が走り初めてしばらくして、また後ろの席があわただしくなりま した。  私気にせず、漫画を読んでいると、さっきの女性達がなんとこっちの 席に引っ越してきました。  どうやら、座る場所を間違えたようです。    「ゴメーン!ボクもう一度おねがい…」 こんどは、本当にすまなそうにたのむので、仕方無しにもう一度荷物を 棚にあげました。  あげおわると、今度は心から感謝の意をこめて  「ボク、本当にありがとう!!」  「座る場所まちがえちゃったの!よろしくね!!」 とのことばに、私ただ「はい」と答えただけでした…  一人の女性が私の隣に座り、女性達の質問のままに話をしているとこ の女性達は静岡の会社のOLで、有給をもらって旅行しているとの事で した。  私も男ですので、この状態はうれしい限りです。 これからの20数時間楽しくなるぞと思っていたら、その思いはあっけ なく破れました。  車掌が検察にきて、彼女達は実は隣の車両の乗客であることがわかり、 さっさと隣の車両に引っ越してしまいました… 以下、後編に続く… −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  まあ、今回はこんなとこで…(^^;) 以上、藤次郎でした。 P.S.1 この当時、私が鹿児島に来る前に、桜島の火山灰が鹿児島       市街に降っていたそうです。       そして、私が鹿児島を出発した次の日にまた鹿児島市街に       桜島の火山灰が降ったそうです。 P.S.2 しかし、JR(当時は国鉄)は指定席の場合どうして、私       の隣の席に若い女性を座らせてくれないのでしょうか…       いままで、列車に乗った事はあるが、指定席の場合は隣は       いつもおっさんやおばさんばかり…(;_;)       座席を予約するとき、性別と年齢のデータをコンピュータ       に入力するのでしょうか?唯一例外が一件ありましたが、       それは若いシスターでした。