機動戦士ガンダムSEED Operation Selene
コズミック・イラ70・・・・・・。
『血のバレンタイン』の悲劇によって、地球、プラント間の緊張は、一気に武力衝突へと発展した・・・・・・。
地球侵攻を目指すザフト艦隊に対し、地球連合軍は地球・プラントを結ぶ線上に存在する軍事拠点5thルナにてこれを迎え撃とうとする。
ザフトの2個艦隊に対し連合軍は、5thルナ駐留の第三・第四艦隊、近隣の基地から増援として派遣された第九艦隊、月のフォン・ブラウン駐留の第六艦隊の四個艦隊をもってあたった。
誰もが疑わなかった、数に勝る連合の勝利。
しかしNジャマーによってレーダーと通信を封じられた連合の艦艇・MAは、ザフトのMSと呼ばれる新機軸の兵器の前にあまりにも無力であった。
一方的な戦いが終わった時、第三・第四・第九艦隊は壊滅、かろうじて撤退に成功した第六艦隊も戦力の70%を失っていた。
勢いに乗るザフト艦隊は5thルナをはじめ周辺の軍事拠点を次々陥落させ、後続の艦隊と合流した後軌道上から地球へと戦力を降下させた。
快進撃を続けるザフトであったが進撃を続けるには戦力の絶対数が不足していた。
結果として戦局は膠着状態に陥る。
5thルナでの戦いから2ヶ月。
ザフトは月に向けて戦力を派遣する。
月は地球から見て表側は地球連合の支配地域、裏側はザフトの勢力圏となっており、豊富な鉱物資源を背景にどちらの陣営にとっても重要な生産・補給拠点となっていた。
特に多くの軍事要衝を失った連合にとって月は生命線であった。
連合の宇宙艦隊がいまだ組織立った活動ができるのは、ひとえに月からの補給があったからである。
この月を攻略することにより宇宙における絶対的な優位を確立しようという思惑であった。
月の裏側のアンマンにおいて新規編成途中であった艦隊に各戦線よりどうにか捻出した戦力を加えた1個艦隊(といっても定数の70%弱)が月の表側、連合の拠点であるフォン・ブラウンを目指して出撃する。
事前にその動きを察知した連合は、月駐留の第五・第六艦隊(第六艦隊は先の戦いで失った戦力を補充中であった)、急遽増援で派遣された第七艦隊の3個艦隊で阻止しようとする。
月の表側と裏側の境界付近、フンボルト海上空にて、のちにグリマルディ戦線と呼ばれる戦いが始まろうとしていた。
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