しかし、もっと突っ込んで気象を予測したいときには、
いろんな種類の天気図を使います。
地上天気図にかなり慣れていても、奇妙な図、と感じるでしょう。
偏西風の形・強さ・位置によって、
低気圧・高気圧が
発達したり、衰弱したり、停滞したり、超特急で駆け抜けたりするからです。
その他にも、上空にはいろんな情報が転がってます。
湿った空気の塊やかんからかんに乾いた空気――
暖流に寒流――
上昇流に下降流――
大きな渦に小さな渦――
これらが偏西風にたいしてどこにあるか、が
将来何になるかを決定します。
いうなれば
上空=高層天気図の世界は、
偏西風という王様のもと、
さまざまな家来が蠢いて、地上生物の生活を支配しているのです。

↑例1:
ペイントで適当に描いた、上空約5500メートルの天気図サンプルです。
地上天気図と違って、2種類の線が走っています。
影がついているところは、
正渦度(半時計回りの力が溜まっている)エリアで、
低気圧のゆりかごのようなところです。

↑例2:
今度は風に焦点を当てた天気図です。
始めてみたときには目が回りそうでしたが、
慣れるとある種の直感が働いて、危険なシグナルを見つけられることも。
「この辺りの風模様、な〜んかすんごい凶悪なエネルギーを感じるんだけれど……」
というイメージで(笑)