4月:静岡編

さきほど帰省したので、静岡編をちょっと書き始めてみました。あとで修正・追加するかもしれません。


静岡:八十八夜の日

♪夏も近づく八十八夜〜♪
の歌がよく似合う日だ。
なんだか、町にお巡りさんが多い。
近くで祭りでもあるのだろうか。

そして何より、暑い!
頭上には、巨大なモンキアゲハやトビが舞う。
一月前に
「誰だ〜!静岡暖かい言ったのは!」
と思ったのが嘘のようである

一ヶ月過ごすと、
ますます静岡がいいところに思えてくる。
自然が豊富で、おいしいものが多いことは
いうまでもない。

↑目を落とせば、こんなユニークな
マンホール(消火栓)があったりもする。

細かいところでは
大きな国道でさえも
クラクションの音をほとんど聞かない、
夜間に灯火をつけて走っている自転車が多い
ことも見逃せないかもしれない。

さて。
さきほど実家に戻った。
東京は寒い。
『東京→静岡で独り暮らし』
だったから、スムーズにいけたのだろう。
逆パターンだったとしたら、
行き先を簡単に好きになることはできただろうか。




静岡:嵐のような日

惨事は、続け様にやってくるのものらしい。

実家に戻った帰り。
新幹線「ひかり号」に乗って、
のんびり本を読んでいた。
海の匂いと共に小田原に停車する。
次の瞬間、耳を疑った。
「小田原を出ますと名古屋に止まりま〜す」
え”〜!しづおかは〜!?

そう、「ひかり号」の停車駅は
決まっていない。
たまたま前回に乗った「ひかり」が静岡に止まったから、
勝手に止まると思い込んでいたのだ。危ない危ない…
しかし……
これは、嵐の前奏に過ぎなかったことを知るのに、
それほど時間は残っていなかった。

寮に向かって歩きながら、
突然青ざめた。
頭の中で『交響曲:運命』が流れる!
まさか・…
そのまさかだった。

実家に電話し、テーブルの上に何が見えるか聞く。
その中に、鍵フォルダーが含まれていた。
そこには寮の鍵も入っている!

家に、は・い・れ・な・い・…

もう、山際が黒ずんできてる時刻。
いまから東京を往復すると、何時に寮に帰れるのだろう。

そのとき、一つのアイデア!
「スペアキーがないか、寮の管理会社に聞いてみよう」
無論、日曜日だから出ないかもしれない。
じれったく呼び出し音が鳴っている。
頼む〜!出てくれ〜!!

「もしもし」
やった〜!
事情を話した。そして、返事に再び失望する。
「印鑑と身分証明書があればお貸しできます」

身分証明書。。。免許証は寮の中だ!
でも一か八か、行ってみることにした。

「この中で身分証明書になるもの、ありませんか?」
財布の中身をぶちまける。
定期券、診察券、CD屋の会員証、
キャッシュカード、レシート、ドナーカードまである。
どれも身分証明書とは言いがたい。

でも、貸してもらえなきゃおしまいだ。
哀願を続ける。
すると、係員さんが奥に引っ込んで
なにやら話し合い始めた。

待つこと30分。

係員さんがいくつか『質問』をした。
それに答えると、また奥に去っていった。
そして戻ってきた時には、
手にキラキラ光る銀色のものが握られていた。

ありがとうございます〜!!!
そして、多少ともこの騒動に巻き込んだ方、
申し訳ありませんm(__)m




静岡:到着の日

大きな荷物を持って、静岡に降り立つと、
雨が落ちてきたところだった。
「誰だ〜!静岡暖かい言ったのは!」
普通に寒かった…

そういえば、
静岡駅は
香ばしいお茶の香りがする、
と聞いたことがある。
鼻がつまったまま来てしまったことを
猛烈に後悔したのだった。

さて、寮に向かう。
石のゴロゴロした大きな河を渡り、
田園の風景が広がってきた。
なかなかいい感じのところみたいだ。

寮のすぐそばに高い煙突があり、
遠くから歩ってくるときの目印になる。

すぐ近くを新幹線が走っているが、
新幹線て、高速のわりに
案外に静かで驚いた。

今日からここで過ごすのだ!

規則正しい雨だれ音が
クレッシェンドとなって
耳に入ってくるところだった。