なぜスズムシを飼うのか?


今でも、スズムシを飼っているという人は多いでしょう。
ペットショップやホームセンターではたいていスズムシが売られてます。

ここで、小学生のころの小さな疑問。
キリギリスやマツムシを飼っている人は少なく、
飼っていたとしても上級者が多いのはなぜか。

まずマツムシであるが、スズムシに比べてすばしっこく、
また環境に慣れにくいというのです。
もう一方のキリギリスは気性が激しく、一頭しか飼えません。
二頭以上飼おうものなら、たちまち共食いが起こるでしょう。
イメージとは違い、キリギリスはカエルやトカゲも倒すほどなのです。

考えてみれば、小さな頃うかつに捕まえて噛み付かれた方も多いであろう、
ウマオイクビキリギリスの仲間なのだから。
ファーブル昆虫記によれば、夜中に突然響くセミの悲鳴は、
キリギリスの仲間に襲われたときの悲鳴なのだそうです。

(注)クツワムシは大きい図体ながら気性がおだやか。
ただ、大声だから都市で飼うのはちょっと現実的でないかも。

そういうことで、極端な性格でなく、丈夫で増えやすいスズムシが
ペットに選ばれてきたのでしょう。
鳴き声が美しく、輪唱をする性質も
日本人好みだったのかもしれません。


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