ブック・「黒い箱」


  コメント:とんとん 2003年 10月
 鳥のように空を飛べたらいいなあと考えていた男が、ある日不思議な光景を目にします。首から黒い箱を下げた男が、空を飛んでいるのを見たその日から、彼の生活が変わってしまいます。
どこまでが現実か、どこからが空想か、ミステリーのようなメルヘンのような不思議な小説です。
次に友達に会ったとき、この話を教えたい!と、ついメモを取る箇所がいっぱいです。
たとえば、人生そのものの見方が、よく現れている笑い話の一つとしてこんな話が載っています。
アフリカに、二人のセールスマンが靴を売りに行ったんだ。 一人は、本国に電報を打った。 「見込みなし。当地では、誰も靴を履かぬ」。
もう一人も電報を打った。 「大いに見込みあり。当地では、まだ誰も靴を履いていない」。

最後まで黒い箱の中身はなぞでしたが、そんなこと分からなくても文中の女性が「使い方さえ知っていれば、中身なんて分からなくてもいいの。上手に折り合っていくことさえ知っていれば…」で、これが答えだったのでしょうか?

☆☆☆ないーぶネットの詳細情報
書名:「黒い箱」(くろいはこ)
著者名:阿刀田 高 (あとうだ たかし)
出版社:新潮社 1987年
点字巻数:全4巻
テープ巻数:全5巻
これで、黒い箱のページを終わります。


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