温暖化が進むと、西日本のアユは絶滅?
     北日本でしか鮎釣りは出来なくなる?


 2007年2月5日フランスのパリで開催されていた気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4次報告書で、温暖化の原因が人為起源の温室効果ガスの増加であるとほぼ断定する見解を示した。
 イラク戦争と石油利権にのみ血道をあげていたブッシュがようやく地球温暖化の原因は温室効果ガスの排出によるものである事を認めたのだが、産業界の反対があると京都議定書には参加しないと迷言。イラクが思うようにいかないものだから、今度は、バイオ燃料だとトウモロコシとサトウキビの値吊り上げを狙っている。今金儲けできれば、子孫の時代がどうなっても知ったこっちゃーない、という徹底したものだ。
こんなバカ大統領を選んだ米国民も、そのバカ大統領に諂ってブッシュのポチなどといわれた総理を持ち上げていた日本国民も、かわいそーだよねー。そーおもいませんか?鮎釣党の皆さん!
 といいますのは、温暖化の影響で、東北地方で雪が積もらなかったり、千葉や四国で1ケ月以上も早く菜の花が咲いたり、東京や四国で1月にヒマワリが咲いたりで、毎日のように観測史上初めてとか、生まれて初めてですとかの暖冬ニュースが新聞テレビで報道されているからだけではありません。

産経(2006/12/31 08:08) これは昨年暮れの産経新聞の報道です。
 なんと、
 温暖化で日本海が熱帯化?
『山口県周辺の日本海で、熱帯性の海洋生物の目撃や捕獲が相次ぎ、暖流域に生息するマグロ類の豊漁も続くなど、海洋環境の変化を示す現象が頻発していることが、萩博物館(山口県萩市)などの研究グループの調査で分かった。』
 というのです。
 普通なら沖縄あたりにしかいないはずのマンタ、クマノミやヒロオウミヘビが日本海で見つかっているのです。
 海水温の上昇も確認されているそうです。

 富山でも、海水温が高くてスルメイカが例年の1/3という不漁だそうです。

 この他にも、鮎釣党に心配な報告があります。
 早生まれの一番子は、《早く海に流下して早く大きく育ち、川に一番早く遡り、最上流部まで遡上して大きくなる》といわれ、一番子は大事だといわれてきました。
 たかはし河川生物調査事務所(高橋勇夫氏)などのアユ資源調査報告によると、近年この大事な一番子に異変が起きているというのです。
 生まれ月ごとの孵化して流下した仔魚の量と、遡上してきた稚魚の量と生まれ月を比べると、
西日本での調査では、早く一番多く生まれて海に下ったはずのアユ仔魚が、遡上してきた稚アユの中には少ししかいないという現象が観察されている、というのです。
 一番子がいなくなってしまう原因は、断定はできませんが、海水温の上昇が疑われています。
アユの仔は海水温が20℃以上では生き抜くのが大変で23、4℃以上では死んでしまうそうです。
海水温が奄美や沖縄なみになってしまうと、孵化して海に下ったアユの仔は生きて行けなくなります。
(海水温の高い奄美では別種のリュウキュウアユがかろうじて生き残っている状態です。)

 今すぐではないでしょうが、このまま温暖化が進むと西日本では天然アユは絶滅してしまうかもしれません。東海、関東だって心配です。東北、北陸だって安心してはいられません。
 二十年か三十年後になって、昔は本州でも鮎釣りが出来たのだそうだ、今は”鮎釣りは北海道が本場”などという事態になっては大変です。(北海道の人には、ごめんなさい。)

 釣り人や一般市民ができる、温暖化対策って何があるのでしょうか?
 老化した頭をしぼって考えてみました。
 *早寝、早起き。・・・・・無駄な電気は使わない。早起きは三文の得?
 *なるべくスリムになって、食べるもの飲むものを減らす。・・・・・これも石油製品節約になる?
 *車・バイクはなるべく使わず、片道30分くらいまでは歩いて行く。・・・・・メタボ対策にも良い。
 *一人で釣りに行くときは、電車・バス、足を使う。・・・・・人に釣り場を取られてしまう〜!
 *複数で車で出かけるときでも、アチコチ走り回らない。・・・・・釣れる場所へ行きたい!
 *良い竿や道具が発売になっても、買わずに我慢する。・・・・・石油製品の節約?

 こんなことしても、たいした事ないなー。あぁー、いい案が思いつかない。どうしよう。
 今度の週末は国際フィッシングショウだ。見に行って新製品を見ると、誘惑されそう。
                              (2007.02.08)

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   温暖化その2 (朝日新聞2007.05.22朝刊)
   4,5年前までは見たこともなかった西日本の魚サワラが青森県で大漁

サワラ、北国で大漁 西日本の魚なのに・・・・・
 北のサワラ大漁
 西日本で春を告げる高級魚のサラワ(鰆)の水揚げがこの10年ほど青森県で急増している。暖かい海を好むサワラはかって、ここではほとんどとれなかったが、昨年は水揚げ109dを記録。
今年も漁港に銀色の魚体が輝き始めた。急増の原因として、専門家には地球温暖化の影響を疑う声もある。
 21日、青森県三沢市漁協所属の漁船・北栄丸は、4カ所の定置網を引き揚げ、約500`のサワラを水場げした。船にたぐり寄せられたサワラには、体長1bの巨大なものも。
 育森県では、96年に3.3`取れたという記録がある程度なので、北栄丸を運営する組合の種市徳蔵組合長( 75)は「50年間漁をしてきたが、4、5年前まで見たことがなかった」と目を丸くした。
 サワラは南方系の魚で、西日本では高級魚。三沢でも大型魚は1`2千円以上の高値で売れ、ヒラメに並ぶ高級魚だ。
三沢など太平洋側には、日本海側のサワラが津軽海峡を経てきた可能性があるという。
 気象庁によると、過去100年で、日本海の水温は1 .6度上昇した。
三沢市沖には津軽海峡を通じて、日本海の海水が流れ込む。
漁獲高は年ごとに変動も大きいが、広島大の上真一教授(海洋生態学)は「全国的にもっと豊富だった時も青森で水揚げがなかったサワラがとれているのは、地球温暖化の影響とも考えられる」と話す。
 三沢市沖には近年、温暖化との関連が疑われるエチゼンクラゲも多く、漁業被害が起こっている。種市組合長は「海は変わっていくが、サワラのようないい変化はしっかり生かしたい」と語った。  (長野剛)





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 温暖化その3 (朝日新聞2007.07.05朝刊)
 西のサワラ、東北の海に 
  温暖化、日本の漁場に異変
 西日本の高級魚・サワラの水揚げが東北の海で急増している。
海水温の上昇が一因という。日本海ではこの100年で1 ・6度上がった。
カタクチイワシが増え、ハリセンボンが定置網にかかるようになった。
地球温暖化の影響が日本の漁場にも出ているのか。
   (歌野清一郎、大久保泰) 記事「温暖化、日本の漁場に異変」.PDF へのリンク