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初回 6月4日(火)
晴れ
河津川・中流部
釣果:25
2回目 6月15日(土)
曇り
福士川(富士川支流)
釣果:30
3回目 6月22日(土)
晴れ&曇り
福士川(富士川支流)
釣果:ツ抜け
4回目 6月29日(土)
晴れ
河津川・中流部
釣果:10
5回目 7月13日(土)
晴れ
狩野川・上流部
釣果:9

初回 6月4日(火) 河津川・中流部
河津川・沢田出会い上手(1)
 沢田出会い、少し上手

 天気:晴れ
 水温:16〜18℃ 水色:澄み 
 釣果:25 Max.20cm Min.12cm


 上流の峰小橋を望む
 峰小橋の下手からこのあたりまで瀬が続いています。
 出会いの少し上手左岸に井桁形のブロックが並んでいて、ブロックの際が流れが一番強くなっています。

 12cmと13cmのチビ2尾の他は、15〜16cmのオトリと同じくらいのと17〜18cmの塩焼きサイズとが半々くらいでした。


河津川・沢田出会い上手(2)
 沢田出会いを望む
 左岸の葦が切れているところに支流が合流している。
その合流点が、沢田出会い。そのすぐ下に一抱え以上の大きな石が横一列に並んでいて自然の堰堤のようだ。
そのすぐ下手に新しい橋が完成していた。橋の名前は聞いてこなかった。
 出会いの辺りは、大石が並んでいる所までトロ場で、その下の橋の辺りから瀬が続いている。



 久しぶり、本当に久しぶりのアユ釣り。4日に伊豆・河津川へ行こうと、KYさんと話がまとまった。
 仕掛けや針の準備をしているだけで、なんとなくウキウキしたきもちになってくる。
 6月4日、空が白む頃にKYさんと河津に向けて出発。
 箱根峠を越えて、三島へ下る途中で、まだ白雪を頂いた富士山がすっきりと見えた。富士山の雪は何時頃に消えるのか?毎年見ているのに記憶がはっきりしない。
しばらく峠を下っていくと、三島と沼津の街並みが霧に覆われて、まるで駿河湾の海が箱根峠のすぐ麓までひろがってきているような錯覚を覚えた。
 この後、伊豆市から天城峠を越えて河津へと向かい、6時半過ぎに峰小橋そばの「とうふ屋」オトリ店に着いた。
河津川遊漁証 以前は80近く?のおばあさんが釣り客の相手をしていたが、今はその娘さんに代替わりしている。囮の水槽は以前のままだが、家が2軒に分けて新築されていた。
 日券は千円、オトリは1尾600円で変わりはない。
 「昨日、“沢田の出会い”で32匹釣った人がいた」と我々の前に来た客に教えていた。
 右岸側の堤防の道を“沢田の出会い”のほうへ歩いて行くとさっきの客と一緒になったので「“沢田の出会い”へ行きますか?」と聞くと「あそこまで歩くの大変だから行かない」といい峰小橋から少し下手の瀬に降りて行った。我々は以前いい釣りをしたことのある“沢田の出会い”へと歩いた。堤防の道と桜並木との間に鉄製の柵があり、ところどころに人が通れるほどの切れ目が作ってある。
新しい橋の少し上手、ちょうど出会いのあたりに柵の切れ目があったので、そこから堤防の土手を降りた。
堤防と水辺との間は、写真の様に、葦がびっしり生えていて人の通った痕がまるで見えない。しかたがないので葦をかき分け、踏み倒ししながら水辺へ出た。出た所は出会いから少し上手の所だった。
 何年か前にいい釣りをしたのは、たしか左岸側に井桁形のブロックが並んでいる前だったと記憶していたので、そこ(写真の場所)まで少し遡った。
釣り人は、出会いのトロ場の所に二人、上流の峰小橋の下手の瀬に先ほど別れた人を含め三人ほどが見えた。解禁三日目にしては少ないなーと思った。
 オトリを流れに出してやったのは7時半頃だった。日は山から顔を出していたが、川面の左岸側から半分以上はまだ日陰になっていた。
石もきれになっているようだったし、流れの具合も良く見えたのだが小一時間まったく反応がない。竿2本分ほど上手で始めたKYさんが先に掛けた。オトリと同じくらいの形だ。
 どこの川であったか、朝方は日陰で水面に日が射さない所で9時半頃から日が当りだしたら急に釣れ出した時があった。「ここも今日は水面に日が射し出したら釣れるようになるかもしれない」とKYさんに強がりを言っていたが、内心はヤバイなー、1匹しか買わなかったオトリがバテたらどうしよう思っていた。それくらい反応が無かった。
 川の両岸では鶯が盛んに囀っていて、こっちの方が向こうのより鳴き方が上手だな、などと気を紛らわせていた。
 9時すぎになって川面全体にお日様が射すようになってきたら、あら不思議オトリより少し大きいのが釣れてきた。でも次がすぐには来ない。手前のよれの辺りを泳がせていたら、追われたのかヒューっと深い方へオトリが走った、と思ったら途端に根ガカリ。腿位まで入って、根ガカリ外しで底石に引っかかっていたオトリを外した。あーあ、今日はダメかなー、と思う。
 10時を過ぎた頃からボツボツと掛かりだした。時にはオトリを変えて流れにだしてやったら、2〜3m泳いだかと思ったら何もしないのに次のが掛かって目印がピューと走るようなこともあったりした。
 初釣行で、オトリは1匹というのは多少不安があったが、何匹か掛けた今はもう安心だ。次はツ抜け狙いだ。
 そんな時に上手のKYさんに大きいのが掛かった。竿が大きく曲がっている。何年も前のことだが、6月中旬、峰小橋の上手でKYさんが大物を掛け竿を折られたことがあった。その時と同じくらいの大物の感じだ。
掛かったのが下手に下ってきて、こちらからも魚が見えるようになった。巾も長さも大きく色もアユとは違う光り方だ。「大きいねー。鮎じゃーないみたい。鱒かもしれないねー。」と大声で話した。
なんとか引き寄せてKYさんがタモに取り込んだのは、やはり虹鱒だった。「どうせならアマゴならよかったのに。」とKYさん。
 久しぶりに流れに立っていると、尻と腿の筋肉が疲れたーという感じになってきた。昼にはまだ早いが、休憩を兼ねて、弁当を摂ることにした。澄んだ空気と綺麗な水辺で鶯の囀りを聴きながら弁当を摂るのはとても美味しく幸福な気持ちになる。
 これも何年も前の事、富士川支流の福士川で弁当を食べている間にKYさんが置き竿で3匹も掛けたことがあった。それにあやかろうと、置き竿にしておいた。しかし、結果はまるで逆。流れてきた草キレが絡んで水中糸がグリグリ巻にチジレてしまった。オトリを外して絡んだ糸をほぐすことにした。KYさんが絡んだ糸の両端を持ってくれたので、グルグル巻きになっていたのをほぐすことが出来た。水をつけた手で軽くしごてやると、一見元通りに戻ったように見えたので、そのまま使うことにした。
 この糸は3年前のフィッシング・ショーで説明を聞いて良さそうだと思ったTurboV TSだ。今回の釣行で、0.05を初めて使ってみたものだが、感度も強さもなかなかのもので今回最大の20cm位のも難なく引き抜けた。
 チジレを解した糸そのままで、12時前に後半戦を開始。朝方とは様変わりで、流心で良形が掛かる。背掛かりだと、掛かり鮎が流れの深い方へ入って行こうとするので強い引きが堪能できる。が、チジレを解いた細糸では切れないかと慎重になる。それでも問題なく2時近くまではその水中糸で釣り続けられた。
 ブロックの並びに変化がある所のすぐ手前に黒い艶のある石が沈んでいるように見えたので、そこへ釣れたばかりの塩焼きサイズのオトリを入れてやった。2分もしないうちにググンと強い当たりが手元に伝わった。竿を立てる間もなく糸がヒラヒラとなびいた。簡単に切られてしまった。上手で見ていたKYさんが「あっという間に切られちゃったねー」と言った。「縺れた糸はケチしないで新しいのに変えないとダメだねー。」と返事をした。
 この頃から、下流の海側からの風が強く吹き始めた。抜いたアユがタモ網の枠に当たってポチャとか、あらぬ方へ行って体の周りを一周したりとか、へぼの粗相を何度もやってしまった。
風が吹き出したら、気持ちのせいなのか、追いが止まってしまったようだ。
オトリ・ルアー KYさんが、左の写真のアユ・ルアーの泳ぎ具合を試して見ると言い、ルアーの目玉の前の鼻の孔に昔のフック式鼻環を付けた道糸をつけて手前側のチャラ瀬に入れた。自分も竿を畳んで、様子を見ることにした。
 このルアーは3年前のフィッシング・ショーで展示実演されていたもので、胸鰭、腹鰭が付いていて尾鰭は左右にフリーに動くように作られている。水槽の中で頭を下に下げまるで石垢を食むかの様な動きをしていたのを、「ヘーすごいねー」と眺めて説明を聞いたのだった。
このルアーをこの5月に製造販売元の”鮎工房・伊藤ルアー”へ電話して購入したのだった。
”これを持ってきていたので、オトリは1匹しか買わなかった”という訳である。
 KYさんが、スネ位の水深のチャラ瀬でこのルアーを試してみた。軽く引くとルアーが潜るとKYさんが言う。オトリ鮎が付いているような感じもするそうだ。動きはフィッシイング・ショーで見たときよりもリアルな動きを見せてくれた。本物の鮎が石の周りで垢を食んだりヒラを打ったりするような動きさえも見せてくれた。見ているだけで楽しくなってくる。今回は針は着けずに、ルアーの動きの観察だけっだたが、これを持っていれば、釣れても釣れなくても楽しい一時を過ごせそうだ。
掛け針は尻鰭に4個穴が開けてあるのでそこに縛るか、ハリス止めをその穴に着けて針を止めるかすればよい。説明書によれば、針は尾鰭すれすれから1cmほど離した位置が良いそうだ。イカリよりはチラシが良いとも書いてあった。
 今日は、晴天でまるで盛夏のような陽気のなかで鮎の初釣りを楽しんだ。久しぶりの、気持ちの良い一日だった。


2回目 6月15日(土) 富士川支流・福士川

福士川・石合橋を望む

 福士川・上流部、石合橋下流

 天気:曇り
 水温:18℃前後? 水色:澄み 
 釣果:30 Max.16cm Min.10cm


 上流の石合橋を望む
 福士川の上流部は初めて来た。
 何年か前の大水で出た土砂や小砂利で中・下流部はゴロゴロしていた大石がほとんど埋まって変化の無い川相になってしまったが、上流部は一部を除けば今も写真のような石がぎっしり詰まっている。
 福士川の鮎釣り場の最上流部の橋が幡竜橋で、2番目の橋がこの石合橋である。橋のすぐ下流右岸に支流・石合川が合流している。

 水温を測るのを忘れてしまいました。手で水に触れた時の感触で18度位かなと思ったものです。


福士川・石合橋下流2
 上の写真の下流側
 川が左に緩く曲がって見えなくなっている。その少し先にターキーズハウスが左岸側にある。
その辺りの右岸沿いに淵があったが半分ほどが土砂と小砂利に埋まってしまっていた。埋まる前はすばらしい淵であったことが容易に想像できる川相である。
 鮎釣りシーズン終了後に、川底の土砂や小砂利を押し流してくれるような出水があれば良いのにと思う。




石合橋上流を望む
 石合橋の下から上流を望む
 我々が川原に下りた時、上手に釣り人が見えたので、橋の下流部で釣ることにした。

 あかるい新緑と澄んだ空気とせせらぎが、心身を清めてくれるようだ。



 箱根以西の近い所では、富士川支流の福士川で解禁以来好釣果が続いているという。
 ここ数年仕事への注力や東日本大震災と福島第2原発事故などで釣から遠ざかっていたTJさんに福士川への釣行を誘っていた。数年ぶりに鮎釣りに同行してくれると嬉しい返事がきた。
前回同行のKYさんへ連絡したら、一緒に行きましょう、ということになった。
 TJさんが4時に迎えに来てくれるというので、3時過ぎに起き既に配達されていた新聞をとって、読んでいた。車が来たような感じがしたのだが、まだ4時には間があると思いまた新聞を見ていた。
4時になり、もう来るかしらと思って玄関を開けると、あら・もう来ているではないか。さっき車が来たかなと思った時に着いていたようだ。高級車のハイブリッド車だから音が静かで判らなかったのだ。
さっそく、釣り道具をTJさんにも手伝ってもらい積み込んで、KYさん宅へと向かった。
 その途中、「コウモリがひらひら飛んでいるしホトトギスは鳴くし、ここはどういう所?って感じがするね。」とTJさん。「うん、すぐに山があるとこだから。鶯が増えてきてからホトトギスも多くなったようだね。鶯の巣に隙を見て托卵するっていうから。コウモリはどこで増えているのか判らないなー。」と返事した。
KYさん宅へ寄り、久しぶりの挨拶を交わしてから、釣り道具を積み込み、福士川へ向け出発。ルートは東名→富士川SAで出て富士川沿いに上流へ向かい、南部町で福士川へ。
あゆ日釣券 福士川沿いの道を上流へ向かい、下皐月橋を渡りトンネルを抜けるとすぐ右に入る道があり、そこを入って中皐月橋を渡って道なりにし行くと右手に佐野おとり店がある。鮎などの養魚が専門のところだ。
 元気・闊達、張りのある声のおかみさんが出迎えてくれ、釣り場の様子などを説明してくれた。
「小さいけれど数を釣るなら上流がわ、数よりお良形を釣りたいならここより下流がわ。」ということだ。上流域に例年になく沢山稚アユが放流されたのだそうだ。駐車禁止の場所はないから、道が広くなっている所であれば何処で停めても大丈夫という。
 ここで着替えてから釣り場へ向かうことにして、おとり店のすぐ裏の川を眺めたら、放流鮎の群れが上手へ泳いで行くのが見えた。「沢山いるねー」と話していたら、先に来ていた釣り客が、「今は小砂利で埋まって平らになってしまったが、十年ほど前は石がゴロゴロしていたんだ。その頃、夕方3字か4時頃からいい形のを20か30入れ掛かりで釣ったことがあったよ。」と話してくれた。これも、昔は良かったという話の一つ。
 地元の二人連れの釣り客が、黒いポリのオトリタンクにオトリを入れていた。現在釣り具メーカーが販売しているオトリ缶が出る前に、オトリを長距離運ぶのに売られていた懐かしいタンクだ。
「今日はどこで釣る予定ですか?」 にやりとしてから「まだ決まっていない。考え中。」と言う。口では決まっていないと言っているが、心の中ではもう決まっているに違いない。
 着替えを済ませ、今年初めて来たのだから数が多いという上流へ行くことにした。念のためオトリは各自2尾、計6尾をオトリ缶に入れて、ブクの泡が出るのを確かめて蓋を閉め、車に積み込んだ。店でもらった釣り場案内図の最上流部の幡竜橋まで川を見ながら行ってみることにした。
 幡竜橋に着き、上から川を覗くと数人が竿を出しているのが見えた。水が澄んでいて、水深も浅い感じで川底までよく見え、アユもけっこう見えた。魚が見えたら直ぐに釣りたいと思うのが釣り人の常で、KYさんがここでやろうと言う。とりあえず、他も見てから決めよう。下手を見て良くないようなら又戻ってくればいいから、と、下手の石合橋へ行った。
石合橋の上から覗くと、上手に一人竿を出していて、下手には誰も見えなかった。ここでも小振りのようだが鮎は見えた。おとり店のおかみさんが言っていたように、上流部一帯にはアユが沢山いるのは事実だ。
 橋の上下に車が停められるスペースがあったので、上流側のスペースに停めた。橋を右岸側へ渡り少し歩いた所に川の方へ行く踏み分け道が見えたので、たどってみると川原へ降りられる道筋だった。オトリ缶、クーラーボックス、竿、タモ網などを持って川原へと下りた。天気予報では雨が降るようなことだったので、クーラーボックスは橋の下の川原に置いておくことにした。
 オトリ缶から順にオトリを2尾ずつ引き船に取り、橋の下手に向かった。
一枚目の写真に釣り人が二人小さく写っているが、上手がTJさん、その下がKYさんだ。まずはそこで竿を出した。自分はぶらぶら川を見ながら、写真を撮った場所まで下った。途中アユは小振りのものが沢山見えた。どこも石はきれになっているが、縄張りアユが石に居ついている気配がなるような、無いような?だ。
それにしても、今朝は曇り空というのに以上に熱い。汗が噴き出るように流れ、眼鏡が曇るほどだ。どこか躰に不調があるのかと思ったほどだった。同行の二人も同じように暑かったそうだ。
 流れる汗のせいではないと思うが、どうゆう所が釣れそうか?どうも感が働かないので、2枚目の写真の川が見えなくなる先まで下がってみた。
 ある程度巾がありチャラ瀬になっていて、その下に大石が底にある深みになっている所があったので、まずはそこでやってみることにした。竿を伸ばし仕掛けにオトリを付け流れに出したのは8時半頃だった。 オトリを艶のある石が並んでいるあたりで勝手に泳がせていた。
5分ほどで1匹目がきた。オトリより小さい13,4cmのチビアユだった。これをオトリにして流れにだしてやったがしばらくは音沙汰なし。しばらくして、2匹目がきてからポツポツ掛かってきたがどれも唐揚げサイズのチビだ。おとり店のおかみさんが、「小さいくても数が多いのが良ければ上流」と言っていた通りのサイズだった。
 下手を眺めると、右岸沿いの岩盤に沿って淵があるように見えたので、そこまで下ってみた。元はずばらしい淵だったと思わせる場所だったが、今は大半が土砂と小砂利に埋まっていた。岸辺と右岸の岩盤沿いに石がならんでいて群アユが行き来するのが見えた。岸辺近くの大きな石が並んでいる所にオトリを入れてみたが、しばらくたっても反応なし。岩盤から落ち込み深くなっているところに入れ勝手に泳がせていたら、オトリほどは大きくないが、少し大きめのが掛かった。その辺りで数匹掛かり、何とかツ抜けは出来たようだ。深みの上の岩盤の早い流れにオトリを引き上げてみたら、一発でギュンと竿がしぼられた。気持ちいー。下の落ち込みの中まで一気にオトリを引きずり込んだのは15cm位のやつだった。その少し上でも同じように掛かった。その上手も良さそうな流れだったが上から木の枝が垂れてきていて竿先や天井糸が絡みそうでオトリを入れられない。
 その淵はそれくらいにして、初めの場所に戻った。水辺から少し下がって立ち、チャラ瀬にオトリを泳がせてやったら、チビちゃんだけれども5連荘の入れ係り。どういう加減でそうなるのだろう。訳が分かれば、そういう時だけ集中して、後は気楽に楽しめばいいと思うけれども、訳が分からないから仕方が無い。
福士川の鮎 大石ゴロゴロの川原を歩いたら疲れて、腹がへってきた。昼にはまだ間があったが、早飯にすることにした。橋の下へ戻る途中でKYさんに、時間は早いけど昼飯にすると声を掛けたら、朝が早かったから腹も早くスクよねーと言い、一緒に橋の下まで戻り、早目の昼食&休みにした。天気予報が悪かったせか、石合橋の下手は我々3人だけの貸切状態で他の釣り人は帰るまで全く見かけなかった。昔の一人一瀬よりも余裕があった。
 川は渇水で水が少ないと言っていたように、水深が浅いから、木の枝が上から被さっているような所以外は、どこにでもオトリを入れられる状況だ。そんな訳で、解禁から1週間後では、俗に言う竿抜けなどという場所を見つけるのは期待できそうもない。
随分と前のことだが、雑誌に「釣果はトレースした川の面積に比例する。」と書いてあったことを思い出したので、午後の後半戦でそれをやってみようと思った。それで昼食後は、流れや石の様子に関係なく川全面にオトリを入れてやるつもりでやってみた。
えツこんなとこに居たのというような場所で塩焼きサイズが掛かったり、良い流れの艶のある石の脇でダシジャコサイズが背掛かりできたりで、なんだか訳が判らないけれど数だけは出た。
 TJさんが帰りに温泉に入ろうといっていたので、3時頃に竿をたたんで橋の下へ戻った。それから少したってKYさんも上がってきた。引き船の鮎をタモ網にあけて数えてみたら、予想以上に多く30釣れていたが、塩焼きサイズは10匹ほどだった。橋の上手に移って釣っていたTJさんも少し後に竿をたたんだ。
 車に戻り、着替えをしている時にどこの温泉に行くのか聞くと、沼津ICを出てすぐの所だという。
 帰り道で自分のボケの為に、温泉に入りそびれてしまい、二人には申し訳ないことをしてしまった。というのは、南部町から52号線を富士川下流へ向かい山梨と静岡の県境に来た時に52号線から左折して芝川へ向かわなければいけなかったのに、勘違いをしていて52号線をそのまま行ってと言ってしまったのだ。その結果は興津へ向かうことになり遠回りになってしまった。途中新東名「新清水IC」の標識が見えたので、新東名に入ったのだが、ここでも話し込んでいて「長泉沼津IC」の標識を見落とし、気が付けば次は終点の御殿場だった。あー、まいったなー、だ。
 今日はTJさんの数年ぶりの鮎釣りというのに、帰りに温泉に入れなくなり、申し訳ないことをしてしまった。


3回目 6月22日(土) 富士川支流・福士川

福士川・幡竜橋
 福士川・上流部、幡竜橋下流

 天気:晴れ&曇り
 水温:16〜20℃ 水色:澄み 
 釣果:ツ抜け
はしたが数不明
     Max.15cm Min.10cm


 上流の幡竜橋を望む
 右手に見えるのが幡竜橋、左手から支流・南又川が合流している。
 富士川本流は赤くなるほどではないが泥濁りだったが、支流は写真の様に澄んでいた。
 オトリにできないようなチビの群れ鮎が沢山見えました。


下流部、上福士川
 福士川・下流部、上福士橋下流
 上流部はチビばかりなので、午後は下流部へ移動しました。
 上福士橋のすぐ下手、左岸側に河川公園があり、駐車可能です。
 橋の上下は小石底の浅いトロ、河川公園の前が白波が出来る程度の早瀬になっている。
 瀬の落ち込みからまた小石のトロになっている。
 昔来たときは、全体が石がゴロゴロした流だったような気がするのだが・・・







 前回の好釣果に、もう一度良い思いを出来るのではないかと都合の良い事だけを考えて、今回も富士川支流の福士川へ前回と同じ3人連れで出かけた。
 東京・横浜方面から山梨県下の富士川水系へ行くには、東名で御殿場から新東名に入り新清水ICで降りて52号線で南部町〜富士川水系へ行くのが時間的に早く行ける。これは前回帰り道を間違えたことで判ったことだ。
 前回同様に佐野おとり店で日釣券とオトリを買った。おかみさんの釣り情報では、小さくても数を釣りたいなら上流・数よりもいい形が釣りたいなら中・下流部だという前回と同じ話だった
今日は前回に見た最上流部(稚アユ放流の)の幡竜橋へ行って見ることにした。途中前回やった石合橋の上手左岸側から川へ降りて行けそうなので様子を見ていこうというので、道端の朽ちかけた休憩小屋風の手前に駐車して、その小屋の上手の木立の下のまばらに生えた草薮に入って様子を見た。前回は右岸側から川へ降りたが、こちらの方が楽そうな感じはした。が、この藪に入ったのは失敗だったことが3〜40分後に分かる。
 上の一枚目写真の右側に見える褐色の橋が幡竜橋で左側の木の間に白く見えるのは支流南又川に架かる橋だ。どちらも橋から少し上手に堰堤があって魚止め状態で、そこが稚アユ放流の終点らしい。
KYさんは橋の前後に鮎が沢山見えていたので、橋の上手へ行った。TJさんは写真の下手へ様子を見ながら下り段々に落ちる手前あたりで竿を伸ばし始めた。自分は写真の辺りでやってみることにした。
 少し川の様子を見ると、小さいけれどもアユは沢山見えた。石垢はまだ薄いのとアユの数が多いのとで大きくなれないような感じだ。
竿を伸ばして、引き船からオトリを取り出そうとした時、左手の甲と手首との間に少し赤みがかった灰色の細い小茄子の形のものが付いているのに気が付いた。大きさは小指の半分ほどで太さは小指の2/3ほどだったか。えっ、こりゅなんだ?うわ〜ヤマビルだ。何時何処で吸い付かれたのか?痛みも痒みも全く感じなかったのに気が付いたときには、たっぷりと血を吸われていた。
ウヘーと思った次の瞬間にヤマビルを指で弾き飛ばしてしまった。噛まれた傷口から血がたらーっと垂れてきた。川の水で洗って様子をみたが、血が固まり血が止まる気配がないので、ポケットに常備しているキズバンを傷口に貼った。傷口の周りを押してヤマビルが注入した「ヒルジンといわれる抗血液凝固物質」を絞り出すという知識がなかったのでそのままにしてしまった。
 あー、やれやれ だ。
 オトリを引き船から出して、鼻環を通したのは暫らくたってからで、8時半は過ぎていたように思う。その頃には橋の近くに3人ほどの釣り人がいるのに気が付いた。
1枚目の写真の辺りでやってみたが、どれもやっとオトリに使えるかどうかというチビアユばかり。どこかに大きいのがいないかと思うがこの辺で釣れてくるのはチビばかりだ。
 ヤマビルに食われた傷口に貼ったキズバンを見ると、ワアオ、ヒルジンの威力恐るべし。全く血が固まらずキズバン全体に血がしみ出て外に流れ出てきたので新しいキズバンに貼り換えた。結果として血が止まったのは午後2時過ぎで、それまでにキズバンを4,5回貼り換えた。( こんな事もあるので参照して下さい。 ”ヤマビル研究会”、”山ヒル対策” )
 TJさんがやっている下手の段々になって落ち込んだ下あたりに行けば少しは大き目のがいるかもしれないと思い下ってみた。一人竿を出している人がいたので様子を尋ねてみたら、朝からやっているが全く釣れないという返事だ。岸辺から水中をじっと見ていると、チビアユがけっこう居るのが見えた。この場所ではまだ追わないということのようだ。しばらく見ていても大きめの鮎は見当たらない。また段々の所を上ってTJさんの所で様子を聞いたが、ほとんどがチビのようだ。昼から下流部へ移動しようか、と話してから元の場所に戻った。KYさんがさっきと同じ支流の橋の下で竿を出している。同じところに居るということは、沢山釣れているから?
 チビアユばかりでは面白くないので、早めの昼弁当にした。しばらくしてKYさんが戻って来たので、「沢山釣れた?」と聞いたら、「沢山アユが見えていたのでついあそこで粘ったがまるで掛からなかった」という返事だった。
TJさんも昼食に戻って来たので、午後はどうするか相談し下流部へ移動することにした。
 午前中に釣れたのはチビばかりで数える気にもならなかったので、皆の鮎をまとめてオトリ缶に移して、下流部の河川公園上手の上福士橋へ移動した。
橋の上手のチャラと下手の早瀬の中で幾つか掛けたが塩焼きに出来ないことはない程度の大きさで、良形は掛けられなかった。
 今日はヤマビルに吸い付かれたところの血がなかなか止まらずに釣りの方に集中出来なかった。
 帰りにおとり店のおかみさんが教えてくれた温泉”なんぶの湯”入ることにした。”なんぶの湯”は福士川からはすぐだと言っていたが、じつは5,6kmほど先の鉄道身延線の内船駅の近くだった。
 釣りの方は上に書いたようにイマイチだったが、温泉は気持ちが良かった。


4回目 6月29日(土) 河津川・中流部

かわづいでゆ橋より上流を望む
 かわづいでゆ橋、上下

 天気:晴れ
 水温:17〜20℃ 水色:澄み 
 釣果:10 Max.20cm Min.15cm


 かわづいでゆ橋より上流を望む
 かわづいでゆ橋は「平成23年12月竣工」と銘板に書かれていました。
大石が川を横切って並べられている少し上手が沢田の出会いです。








 かわづいでゆ橋より下流を望む
 橋の下から瀬がずっと続いています。
橋の下右岸側は石と砂利が溜まって川原が出来ていました。川原が切れる辺りから白泡の立つ急瀬になって、その下はチャラ瀬が続きます。
 右岸下手に「踊り子温泉会館」の焦げ茶色の屋根が見えています。釣りの後に汗を流してさっぱりするのにお勧めです。




 二度目の河津川釣行から一月ほども経ってしまい、記憶もあいまいになってしまいました。できるだけ思い出して書いてみます。
 前回と同じ三人での釣行です。前回の福士川は、アユは沢山見えていましたが、圧倒的にチビアユが多くて掛けてもアユの強い引きを味わうのは難しいという状況だった。TJさんが、”数はいいから大きいアユが釣りたい”と言うので河津川へ出かけた。
 河津へのルートは、箱根峠頂上から県道20号線で十国峠・伊豆スカイラインで冷川ICまで行き、県道を修善寺から天城峠へ向かい河津へ向かった。伊豆スカイラインから見えた富士山は雪が幾筋か残るだけとなり、7月の山開きでは山頂まで問題なく登れそうに見えた。
 天城峠を下り、河津川に沿って下流へ向かう途中、どこで竿を出そうかという話になり、「湯ケ野温泉の福田屋の前あたりで釣ってみたいとここを通るたびに思うけど、車を停める所がわからないんだよねー」と話しているうちに湯ケ野を通り過ぎてしまった。
 TJさんの釣友が荒倉橋の上手あたりで良く釣りをしているそうなので様子を見てみたいという。荒倉橋は河口から7〜800mほど上流に架かる橋で、橋のすぐ上手左岸にオトリ屋がある。そのすぐ上に無料の足湯があって駐車も出来る。が、温泉の湯は9時ごろから夕方5時頃までしかはられていない。夕方釣りを止めてから足湯に入ろうと思っても、既に湯が抜かれてしまっているので残念ながらそれは出来ない。
 足湯の所の堤防の道から川を眺めた。ここはもう最下流部だから全体に平らなザラーっとした流れだ。川もそれほど綺麗な感じはしない。ここの川相はどうもTJさんの好みには合わない様だ。中流部へ戻ることにした。
荒倉橋から上流二つ目の橋・豊泉橋の右岸少し上手にも足湯がある。このあたりも良い釣り場だが、ここもパス。新しい”かわづいでゆ橋”の上下でやってみることにした。
 KYさんとTJさんは1枚目写真の大石の列の上手へ向かった。自分は2枚目写真の橋のすぐ下手で竿を出してみた。
 5分ほどでグンと当たりがきた。本格的な盛期の鮎の引きで、なかなか水面に浮いてこない。1、2歩下がってなんとか引き抜いたのは塩焼きサイズの良形だった。
オトリを換え足元に放すと、ススーっと流心へ向かっていった。いくらも時間がたたないうちに次のが掛かった。これは、今日も調子がいい、”この前と同じくらいは釣れそうだ”なんて都合の良いことを思い浮かべたのだった。が、現実は思ったこととは逆の展開になってしまった。
 もともと引き抜きのコントロールが悪いのに加えて、今日は海の方からの風が吹いていた。そんな訳で、オトリ鮎だけタモ網の中で掛かり鮎は網の外になり流れにポチャリとか、抜く所までは良かったのだがタモ網とはまるで違う葦の茂みに飛んで野アユは流れに逆戻り・オトリは葦に絡んで仕掛けもぐちゃぐちゃ・・・・・そんなヘマを何度も繰り返していた。けっこう掛けたつもりだったのだが、お昼までにキープできたのは3匹だけ。 あ〜ぁ、疲れたー。
 川原で弁当を食べているところにTJさんが戻って来た。
「かなり掛けていたね。ツ抜けした?」 「掛かったのは其れくらいだったかもしれないけど、いつものヘマやっちゃってねー。キャッチミスとか葦の藪にヒッカケたりとか、空中バレとか、いろいろやっちゃてね。キープできたのは、たった三つ。」
 長めの休憩の後、午後は橋の上手でやってみた。
このあたりで掛かるアユはどれも良形で、福士川のチビアユのようにヒョイと簡単に抜くことはできない。流心に向かって走られた時には、水中糸は大丈夫かな?と思うほど引く時もあった。午後のヘマは一度だけですんだ。今日は盛期の鮎の引きを楽しめたから良しとしよう。
 帰りに温泉に入るということで、3時頃に竿をたたんだ。少し下流の「踊り子温泉会館」で温泉に浸かり汗と疲れを流してから帰途に就いた。
一月遅れの報告になってしまって、どうも・・・・・


5回目 7月13日(土) 狩野川・上流部

狩野川1
 民宿わらじ前

 天気:晴れ
 水温:18〜22℃ 水色:澄み 
 釣果:9 Max.20cm Min.16cm


 民宿わらじの東屋より上流を望む
 ここから500mほど上手に嵯峨沢橋があり、その間は瀬と淵が交互にある。
 以前は嵯峨沢橋まで右岸沿いに歩いて行けたのだが、数年前の大水の際に100mほど上手の右岸側の大石と砂利の川原が押し流されて岩盤の崖になってしまい、上手の嵯峨沢館の方へ行くには、右岸側の道路を歩かなければ行けなくなってしまった。



 民宿わらじの東屋より下の瀬と淵を望む
 この下流側も瀬と淵とが交互にあるが、両岸から木の枝が張り出しているので、よほど注意していないと竿先や道糸を枝に絡めてしまう。


 友釣を覚えたのが天竜川の支流・気田川のそのまた支流の杉川だったせいか、狩野川へ来てもついつい上流側へ足が向いてしまう。そんなわけで、今日は嵯峨沢橋から500mほど下流右岸の”民宿わらじ”でやることにした。
 民宿の主人の話では、先月高松プロが阪本智子さんに鮎釣りを教える「釣りロマン」のビデオ撮りがあったそうです。さすが高松プロは30分ほどで19匹も釣ったそうです。
しかし、今年は一般の釣り客はさっぱり釣れずツ抜けはまず無理という状況が続いていて、遊漁証の販売も我々二人でようやくツ抜けしたそうだ。
他のオトリ屋のネット情報では20とか30とか釣れたという記事がでていると言ったら、それは普通の人の話ではないと思う、という話だった。
狩野川遊漁証 そんな話を聞いたもので、東屋から川を眺めても釣り客は見えないし、下の川を覗いてみても石はきれになってるけれどもアユの姿があまり見えないので、ここでのんびりパンと牛乳での朝食にした。
日が川面に射し出したころ、あちこちでアユが見えだした。主人の話がはなしだから、どこへ行ってもたいして変わりはないだろうと思い、この下でのんびりやってみることにした。
TJさんは2枚目写真の下手の瀬に行った。自分は1枚目写真の一番下手のあたりで竿をだした。なんとまー自分一人での貸切状態だ。こんなのは初めて。
 10分もしないうちに、オトリと同じ位のが掛かった。高松プロのように腕が良ければ続けて掛けるのだろうが、そうはいかない。午前中は30分に1匹位のペースで退屈せずに楽しめた。
昼頃になってTJさんが戻って来た。「沢山釣れた?」 「ぼーず」 「えーっ、帰ってこないから釣れているのかと思った。」などと話しながら、川から上がって昼食&休憩。
 東屋から下を覗くと、数匹で石垢を食むアユの姿があちこちの大きな石の上に見えた。1匹が縄張りを持っているという感じではないが、腕のいい人ならああいうのも次々と掛けちゃうんだろーね、などとはなしながらしばらく眺めていた。ここには我々二人しか釣り人はいないのだから、のんびりとしたものだ。充分休んでから、午後もここでやることにした。
 午前中やっていた場所をTJさんにやってもらい、自分は少し下手の2枚目写真の白泡の立つ少し上側を狙ってみた。
闘争心の強い縄張りアユが陣取る季節なら、腕に関係なくガガーンと掛かってくるところだがさっぱり反応が無い。流れが絞られ良い色の石が沈んでいる所にオトリを入れてやったら、あらら何か変だ。竿を立ててみたら、誰かが切った道糸が絡んで伸びたり縮んだりしている。入っていて外せると良いのだが、深そうなのと下手が急泡の立つ荒瀬でその下が淵になっているので、危なそうだ。なんとか外れないかなーと思って引いたり煽ったりしているうちに切れてしまった。
 仕掛けを換えようと、上手の岩の上に戻ると、TJさんが淵の中でオトリを泳がせていた。「こういう所は盛夏には良いけれど、まだ早いんじゃないかなー。」と話しかけた。「岩盤とか、大石に大きなアユが出てきてキラキラしているから掛かるんじゃないかと思ってねー」 「うーん、そうかねー?」知ったかぶりに話している最中に、底の大石の際で良形が掛かった。最盛期の良形鮎の引きだ。
 慎重に寄せてタモ網に入ったのは20cmほどの綺麗なアユだった。
そうか、今年は7月早々で梅雨が明け、もう半月も経っているんだ。例年なら8月上旬にあたる訳だ。淵で良形が掛かっても不思議はないわけだ。
TJさんはこの後も、この淵の中や淵尻、落ち込み、へちなどで良形ばかりを10本ほども掛け、盛期の引きを堪能したのだった。
 固定概念に囚われず、柔軟に好奇心を持ってやらなければダメだなーと思った一日だった。