この物語は98’春,男で二人で長崎旅行を敢行しようとする愛と青春の友情物語であるわけは全く無く,旅行するんだし,暇だから書いとくかっていう単純な覚書です.
 
去年末に,M1である私は今年は卒論も修論ないし暇だなぁ..春もどこも海外旅行行く計画ないし,それどころか金が無い,でも,どっか国内でいいから旅行行きたいなぁ..と漠然と考えていました.
 そんな私の目にとまったのは...japan.animal.penguinの記事です.
  ”国内最多のペンギン飼育数を誇る長崎水族館がこの3月で閉館.”
 (えっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!)
 長崎水族館はペンギンを身近で見れるペンギンパレード等で有名で...
 (これは行かねばならぬ..行ってくれという神の声が私には聞こえる!)
 ということでペンギンに萌え萌えである私は急いで相方を探しに,研究室の鳥好きの友達の所に話しに走りました.”○ーさん,見たか?”ところが彼はjapan.animal.penguinというニュースグループさえ知らなかったのです.うーん,ちょっと見損なった..キミの鳥への愛はそんな程度か..それはともかく,それを言うとその友達は”うーん行きたい...しかし金が無い..”と言いました.仕方無い一人でも私は行こう..と思ったのですが,彼の目が一瞬光ったのを見逃しませんでした.これは説得すればおちるはず..彼の鳥パワーはこの程度では無いはずだと信じてました.それからしばらくして,バイト料が入ることになったのですが,そういうえば彼もこのバイト料は入るはず.よし!ということで彼をもう一度説得に..すると,あっけなく落ちました....ということで男二人で長崎に旅立つことが決定しました.
 とりあえず安くあげるため宿を探す.ガイドブックを買って探して,電話をかけてみるとユースホステルがやっぱり安そうだという事でそこで宿を取る. その性で2泊3日になるが新幹線を使うよりは安そうという事で,行き帰りは18切符を利用.

3月20日(金)
 そして,当日,朝5時半の電車に乗る.うーん,外は真っ暗.久しぶりだな,こんな時間に起きるのは..起きてる事はあるけど..そして,電車に乗る.分かっていた事だが,すぐ寝る.そして1時間もしない内に腰が痛くなる.13時間もかかると言うのにこんな事では先が思いやられる.途中広島で乗り換えのため時間が余るので,駅弁を買う.アナゴ弁当.ご飯が冷たいのが欠点だが,なかなか美味.コンパイルは倒産申告したようだがぷよまん本舗は,普通に営業活動しているようで,安心,ぷよまんはまだ食べれるようだ.
 長い長い広島,山口を通り抜け九州上陸.ここまで来ると友達も私もかなり退屈して電車の中で寝まくり,空いてる電車ばかりで,良かったです.
 鳥栖でまた乗り換えのため時間があったので昼食を食べるが,鳥栖フューチャーズがあるくらいだが,もう少し都会かと思ったら,本当にスタジアムがあるだけで他は何にも無い.ちょっと田舎過ぎ..
 長崎につくと,とりあえずユースホステルに向かう.全く知らない所だが,ガイドブックを見ながらたどり着く.地図見ながら歩くの,結構なれて来たね.で,荷物だけ置いて先輩に教えてもらっていた中華街の店に向かい,そこでチャンポンと皿うどんとトンポーローを食する.レジの人に全部食べれました?と驚かれるが,当然全部美味しく頂けました.ムッチャうまかったです.やっぱ本場は違うね.チャンポンのうまさにはただただ脱帽.友達はペンギンよりこれがメインでもおかしくないとか言ってました.その帰り迷いながらもユースホステルに戻って来る.閉館ぎりぎり.危ない,危ない.長崎まできてこの季節に野宿は厳しい物がある.二人とも電車ですっかり疲れていたので,その夜はぐっすり眠る.
 
 3月21日(土)
 ユースの食事時間と水族館開館時間に会わせるため,朝7時前に起床.しかし,私はペンギンに対する期待感の余り,睡眠が浅かったのか,二段ベットの下にある友達のPHSの振動にで,目覚める.昨日の夕食に比べると余りにも貧弱な朝食を食べ,バスに乗り長崎水族館に向かう.
 水族館到着.ちょうど開館5分後ぐらいで,流石に人は少ない.が,入ってすぐにペンギン発見.結構すぐ近くで見れてしかも一杯いる.もう嬉しくてしかたない私は,自然と顔もほころぶ.ガラス越しにすぐ近くで,私のキーホルダーに興味をいだき追いかけて来るペンギンはもう感涙ものでした.
 ペンギン以外の魚達はそんなに大したことなくて,やっぱりこれでは経営危ないのかな?とか思いながらも,いつもと同じように,これは塩焼,これは煮つけにするとうまそうとか言いながら見て歩く.そうそうアシカがむっちゃ元気でした.二匹で追いかけあいしたり,跳ねたり飛んだり顔洗ったり,やっぱり海で生きてる動物って良いよね.
 そして,暫く待っているととうとうこの旅行の本当のメインイベント,ペンギンパレード.枠の中からペンギンの群15匹ぐらいが歩く,歩く.係の人が手を叩くだけでちゃんと道に沿って歩く.廻りで人が騒ごうと,あの精一杯の歩き方でヨチヨチ歩き.むっちゃ可愛い!...そして,途中で橋を上り降りしたり,階段を上ったりして目的にまで横にもずれないで整列.賢いし人になれている.その後,一緒に写真撮影.みんな写真取りたがるし結構長い間並んだけど満足,満足.その横ではペンギンお触りコーナーも設けられる.思ってたよりフワフワで気持ち良い.多分その時の私の目はいってしまってたでしょう...
 名残惜しい中ペンギンにさよならして,次の目的地諏訪神社に向かう.ここは神社じゃなくて,そこで売っている牡丹餅が目的.二人とも甘いもの大好ですから,ここは見逃せない.で,いって食べる.うーん,甘いがくどくなくほど良い甘さ.なかなか美味しかったです.
 その後,昼飯に向かう.なにか長崎らしいものをと思ったのだが,そんな知識はまるで無いので諦めて,繁華街で適当な豚カツ屋に入る.しかしそこはなかなかの当たりだった.豚カツ専門店のような形で,自分で胡麻をすり,タレを混ぜるようになっている.一年後の社会人にむけてしっかり胡麻する練習しとかなきゃ.学生で下宿では胡麻する機会なんてそう無いよな.
 で,お腹一杯になり,友達が長崎始めてって事でとりあえず少しは有名どころに向かおうってことで,グラバー園と大浦天主堂に向かう.途中とりあえずオランダ坂にも立ち寄る.しかし,中学で来た時も思ったが,なんでこんな坂が有名なんだろう?気付かず通り過ぎそうだ.
 で,次は大浦天主堂.一応私はグラバー園よりこっちの方がお薦めだといっていて,それに気を使ってくれたのか,友達も気に入ってもらえたようだ.教会って,うちらそんなに行く機会無いものね.その後グラバー園に行くが予想通り場所は広いのだがそんなに見る所は無い.一人でならつまらなかっただろう.しかし,友達がここだけじゃなく,この旅行中全く文句も言わず私につき合ってくれたし,喋りながらっだのでそれなりに楽しかったです.その友達に感謝.
 そうこうしているうちにだんだん暗くなって来たので帰り始める.しかし道に迷う.うーん,ガイドブックと思い探してみたら無い!.どうやら昼の豚カツ屋に忘れてきたようだ.短い間だったが,役に立った奴だったのに..さようなら,良い人にもらわれていってね.という事で適当に歩いてみるがどんどん分からなくなる.ここで長崎が坂の街である事を思い知らされました.上ったり降りたりで見晴らしがそんなに良くないし歩くのはなかなか大変です.でもどうやらようやく見覚えのある所にでるとどうやらいきすぎてたみたいで,夕食を食べるために,また中華街まで戻る.悩んだんだけど,昨日食べた美味しさに負けて昨日と同じ店に入り今度はコース料理を頼むことにする.ちょっとはりこんじゃいました.でも,コースの中では一番安いコースですけどね.だって二人とも貧乏旅行なのだもの.でもやっぱりうますぎ.混んでるから嫌かなとおもったけど,それなりの価値はありました.
 その後,御土産に美味しいと聞いてた胡麻団子を買おうとするが,生ですよって言われる.うーん下宿ではあげる事が出来ない...泣く泣く諦める.これが,この旅行の唯一の心残りかな.後は長崎水族館の鯨号も乗れなかったけど..
 ユースに戻り,明日の予定について話し合った後に,卓球をする.なんか他の人もちょっと覗きに来てたみたいで,誘えば良かったかなと思うが,二人とも余りにも下手なので誘わない.見知らぬ人との交流の場として,発展させても良かったとは思うのだけど..ただし,落書き帳にはちゃんとカレー部の署名を残して来ました.

3月21日(日)
  電車の都合で,朝ご飯も食べず出発する.駅のパン屋で朝飯がわりにパンを買う.胡麻団子を食べれなかった恨みに,胡麻餅のような物も買い,食べるがなかなか美味でご機嫌になる.うーん,俺って本当に何食べても美味しく感じてすぐご機嫌なんだよな.
 途中博多で降りてラーメンを食べる.駅内で食べたのでそれなりの味しか味わえなかったが,もっと街に出ても良かったかな?他に美味しいと言われてるシュークリーム屋でシュークリームを買い,クロアッサン屋でクロアッサンを買う.クロアッサンはプレーンとチョコがあったんだけどチョコの方が中に板チョコのように塊が入ってて美味しかったです.ごめん,友達プレーンしか買ってなかったね.で,御土産に明太子買って帰る事にする.また長い間電車に揺られて帰る,この間に厚めのノベルス2冊読了.往複だけで一日以上かかってるけどなかなか有意義な旅でした.大変楽しかったです.結構安く上がってるし..

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