◆住民への説明会で一方的に早々に退席する市の職員に抗議!◆

Aゴンドラ計画と住民合意の形成<02.12.3議会質問>

《加藤徳太郎》 12月1日に上之山三丁目町内会住民の方々に対するゴンドラ計画の説明会が開催されました。協会、県、市が出席をいたしました。(ゴンドラ計画の説明に対し)住民の方々は、1時間に300台ものゴンドラが頭上を通ることは生活権、プライバシーの侵害であること、保安林内のゴンドラ工事は防災上の安全が脅かされ反対であり、また往民合意のないままの建設推進は往民の意思を無視するもので許されないと、多くの方々が白紙撤回を表明されました。
しかしながら、説明会に出席した2名の市職員の行動は全く常軌を逸したものでありました。説明会の途中に一方的に会場を立ち去り説明責任を放棄したわけであります。全体の奉仕者である公務員の役割を放棄したような住民軽視の行動は、強く非難されなければなりません。
《答弁》 当白出席していた協会の菅沼本部長から「本日の説明会は終わらせていただきます」と発言がございましたので、終了しておったと理解しております。
《加藤徳太郎》 住民の方々は計画の中止を求め発言をされていました。その中で4時ごろになって突然もう時間だから帰りたいと言って、今答弁された目置推進監と山内さんが帰っていく。県や協会は住民の方がなんで帰るんだ、と指摘を受けてこれをやめ、市の2名だけ帰った。
国際的にも合意形成を指摘される中で、それを一方的に拒否するようなやり方が許されるかどうか、公務員としてあるまじき態度ではないか。こんなことが許されるなら民間の事業者何やってもいいということですよ。
《答弁》 ……。
《加藤徳太郎》 今の答弁は協会の本部長から終了の発言があったと言われた、だが住民合意の一方の当事者である住民の方が説明を続けてほしいと言ってみえるわけですから、勝手に退席することは許されない。当事者は全然反省していないわけですが、本当にこんなことでいいのかどうか。説明責任の放棄じゃないんですか。
《答弁》 説明会は終了しておりました。勝手な退席ではないということを御理解いただきたい。

以上、海上の森を守る会通信NO.47より

「加藤徳太郎さんが追及する瀬戸市・行政の実態」 03年3月29日、文責・大薮

 

◆上之山3丁目要望書◆

日本ケーブル社様
名鉄住商工業社様

2003年3月28日

上之山3丁目町内会会長
岡田 実

要 望 書

愛知万博の青少年地区と海上地区を結ぶゴンドラ計画について、万博協会は、貴社と、測量・設計業務を委託する契約を結ばれたそうですが、別添の資料のごとく、当町内は一貫して、ゴンドラ計画白紙撤回の要求をし続けてきました。それは資料にも書かれていますが、

(1) 基本的人権であるプライバシーが、長期にわたり侵害される。

(2) 自然環境(保安林の荒廃等)、及び、生活環境(騒音、工事中の交通渋滞等)の破壊につながる。

(3) 将来、必ず、名古屋瀬戸道路の建設につながる。

の3つの理由によるものです。

しかし、私達3丁目住民は、このことについて、協会、並びに県当局から納得できる説明を未だ受けていません。つまり

ゴンドラ計画についての住民合意は全く得られていないのです。

そんな中、貴杜が測量・設計にとりかかることは、私達住民にとってとうてい納得できるものではありません。どうか、資料を読まれ、町内の窮状をご理解願いただきたく、以下の要望書を提出させていただきます。

要 望

ゴンドラ計画についての住民合意が得られるまで、上之山3丁目林地内に立ち入り測量・調査等をなさることを待っていただきたい。

前向きにご検討いただき、回答は4月10日までに文書にてお願いいたします。

 

◆上之山3丁目抗議並びに要求書◆

愛知県知事 神田真秋様
(株)2005年日本国際博覧会協会様

2003年3月28日

 上之山3丁目町内会会長 岡田実

抗議並びに要求書

貴職は先日、愛知万博の青少年地区と海上地区を結ぶゴンドラ計画につて、日本ケーブル社・名鉄住商工業社の2社と測量・設計業務を委託する契約を結ばれました。

(3月27日付け新聞紙上発表)しかし、貴職もご存知のように、現時点で


ゴンドラ計画についての住民合意は全く得られていません


それどころか、住民が要求している第4回説明会もいまだ開かれていません。そんな中、ゴンドラ建設を前提とした、測量及び設計業務委託契約を結ぶような暴挙を3丁住民は断じて許すことはできません。このことに強く抗議するとともに以下の要求を再度いたします。

要 求

1.ゴンドラ計画についての第4回往民説明会を早急に開くこと。

2.住民合意が得られるまで、測量及びボーリング調査等で上之山3丁目地内へ一切立ち入らないこと。(隣地を含む)


尚、回答は4月10日までに文書にてお願いいたします。

◆上記抗議並びに要求書に対する回答◆

14瀬秘第512号

平成15年4月10日

上之山町3丁目町内会会長

  田中良二 殿

瀬戸市長 増岡錦也

 平成15年3月28日付けで送付されました抗議並びに要求書に対し、下記のとおり回答します。

1. ゴンドラ計画についての第4回住民説明会を早急に開くこと。

2. 住民合意が得られるまで、測量及びボーリング調査等で上之山町3丁目地内へ一切立ち入らないこと。(隣地を含む)

【一括回答】

 ゴンドラにつきましては、愛・地球博海上地区及び青少年公園地区を一体的な会場とするため、また、円滑な来場者の移動のためには必要な設備と考えていますので、住民のみなさまのご理解とご協力を賜りますようお願いします。

 引き続き、適切な説明を行うよう、博覧会協会に申し伝えます。

担当:国際博覧会推進課

◆海上の森を守る会要望書◆

(財)2005年日本国際博覧会協会

豊田章一郎 様                                  2003年4月1日

ゴンドラ事業者決定に抗議し、白紙撤回を求める要望書

 博覧会協会は、去る3月26日に愛知青少年公園会場と海上会場間を結ぶゴンドラ設置事業について、日本ケーブル(株)と名鉄住商工業(株)による共同企業体と事業契約を結んだことを発表しました。

 このゴンドラ設置事業については、ゴンドラ周辺住民の合意が得られていないだけでなく、環境アセスメントについても計画熱度が高まっておらず、予測評価は困難とされていました。住民合意もアセスメントもなく、事業としては全く未確定のものといえます。

 このような時に、あたかも全ての事業計画が決定したかのように、ゴンドラ設置・運営に関する事業契約を協会と事業者が結んだことは、看過し得ない問題です。

 ゴンドラ建設に同意をしていない「瀬戸市上之山3丁目周辺地域住民」に対しては、昨年12月意向話し合いや住民説明会などはなされておらず、誠意も努力もないまま建設を強行しようというものであり、これは住民を無視するものといわざるを得ません。

 このような既成事実のみを押し付けるようなやり方は、ゴンドラ事業ありきで、環境アセスメント、地域住民の生活環境をないがしろにするものです。

 万博アセスメントではゴンドラ建設については、計画熟度が高まり次第、追跡調査を行い環境に与る影響について予測することになっており、本来、アセスメントの結果を待ってから事業者は決定すべきことです。これでは、環境影響評価書で自ら公表したことすら守れないものとなっており、あまりにも事業優先というべきで、アセスメントの意義が失われるものです。「環境をテーマ」にすると、胸を張った愛知万博とは、この程度のものなのでしょうか。

 今回の博覧会協会と民間事業者との契約行為は、住民無視、環境アセスメント無視であり、事業優先・営利優先であって、私たちはこれを認めることはできません。ここに強く抗議し、事業契約の白紙撤回を求めます。

要 望 事 項

@ 住民合意のないまま事業契約をなぜ結んだのか、その説明を求めます。

A 環境アセスメントの結果も出ていないまま事業契約をなぜ結んだのか、その説明を求めます。

B 事業契約は、事業優先・営利優先・住民無視・環境アセスメント無視であり、白紙撤回を求めます。

以上の申し入れについて、説明、回答など、誠意ある対応をとることを重ねて要請します。


 回答は2003年4月11日までに文章にて、お願いします。

代表連絡先 海上の森を守る会 加藤徳太郎 

瀬戸市緑町1-17 TEL/FAX0561-83-4353
 

提出団体 海上の森を守る会、海上の森自然観察会、東海民衆センター

海上の森エコミュージアム、環境と暮らしを考える緑ネットワーク

愛知万博から海上の森を守るネットワーク

   日本ケーブル(株)と名鉄工住商工業(株)へも、同主旨の申し入れを行いました。


◆上記要望書に対する回答◆

                            2003年4月11日

海上の森を守る会様
環境とくらしを考える緑ネットワーク様
海上の森エコミュージアムネット様
海上の森自然観察会様
東海民衆センター様
愛知万博から海上の森を守るネットワーク様

                          (財)2005年日本国際博覧会協会

ゴンドラ計画について

 平素は、当協会の事業に対し各段のご高配をたまわり、厚くお礼を申し上げます。2003年4月1日付けの文書をいただきました。

 ゴンドラ計画の現在のルート等は、未だ測量・設計を行っていない段階での概略的なものです。当協会では、地区の関係住民の方々に対し理解を求めるための説明会を開催することを検討いたしておりますが、当該の説明会ではゴンドラ計画についての正確な情報を提供する必要がございます。このために測量・設計を行いルートや支柱等を確定することが不可欠です。

 また、当協会は、ゴンドラ計画について関係機関の指導を受け適切な対処をしていくことを求められている立場にあり、また、環境アセスメントの追跡調査につきましても適切に対処してまいりたいと考えております。

 こうしたことのためには、事業者の方と測量・設計の業務委託の契約を結んだ上で、測量・設計を実施し、ルートや支柱位置等の正確な情報を把握することが不可欠です。

 なお、貴会等から事業者の方へ同じ内容の文書を出されておられますが、これについては、事業者の方より当協会を通じて「設計・測量を注文した名鉄住商工業(株)及び日本ケーブル(株)は貴方の申し入れに対して回答する立場ではないため、名鉄住商工業(株)及び日本ケーブル(株)より回答することは控えさせていただきます。」旨を伝えて欲しいとの依頼がありましたので、申し添えます。

 今後とも、愛知県及び瀬戸市とともに、ゴンドラ計画についてご理解たまわりますように努めてまいりますので、何とぞご支援の程をお願い申し上げます。平素は、当協会の事業に対し各段のご高配をたまわり、厚くお礼を申し上げます。2003年4月1日付けの文書をいただきました。

 ゴンドラ計画の現在のルート等は、未だ測量・設計を行っていない段階での概略的なものです。当協会では、地区の関係住民の方々に対し理解を求めるための説明会を開催することを検討いたしておりますが、当該の説明会ではゴンドラ計画についての正確な情報を提供する必要がございます。このために測量・設計を行いルートや支柱等を確定することが不可欠です。

 また、当協会は、ゴンドラ計画について関係機関の指導を受け適切な対処をしていくことを求められている立場にあり、また、環境アセスメントの追跡調査につきましても適切に対処してまいりたいと考えております。

 こうしたことのためには、事業者の方と測量・設計の業務委託の契約を結んだ上で、測量・設計を実施し、ルートや支柱位置等の正確な情報を把握することが不可欠です。

 なお、貴会等から事業者の方へ同じ内容の文書を出されておられますが、これについては、事業者の方より当協会を通じて「設計・測量を注文した名鉄住商工業(株)及び日本ケーブル(株)は貴方の申し入れに対して回答する立場ではないため、名鉄住商工業(株)及び日本ケーブル(株)より回答することは控えさせていただきます。」旨を伝えて欲しいとの依頼がありましたので、申し添えます。

 今後とも、愛知県及び瀬戸市とともに、ゴンドラ計画についてご理解たまわりますように努めてまいりますので、何とぞご支援の程をお願い申し上げます。

(以上、海上の森を守る会通信NO.47、48より)