かとう徳太郎市政レポートNO.37 2004年1月16日発行

本年もよろしくお願い申し上げます。
 環境破壊、戦争、税金のムダ使いのサル年にしたいものです。

 戦争と破壊の世紀といわれた20世紀から21世紀に入り4年目となりましたが、イラクへの自衛隊派遣など再び戦争と破壊の世界へと逆戻りしていくかのようです。悲惨な思い出をつくり出すことのない平和な世界をつくっていきたいものです。
 万博は、新事務総長の中村氏によれば「公営ギャンブルからの総額400億円の寄付金は集らない」と収入不足を認めています。時間が限られているのでこのまま開幕までなだれ込む勢いで取り組むとも言っています。ゴンドラ建設に反対する住民の声や、オオタカやムササビ営巣地を破壊する建設事業への批判の声は、全て切り捨てていくようです。許されないことです。初心を忘れることなく市民の皆さんと共に活動を続けていきます。


万博ゴンドラ建設問題
  上之山3丁目の方々はゴンドラ支柱建設差し止めを求めて提訴されました。初公判は2月10日(火) 13:15名古屋地裁1102法廷。本人訴訟でがんばっていらっしゃいます。ぜひご支援を!また、同3丁目住民の方がゴンドラ事業許可取り消しを国土交通大臣に審査請求されています。皆さんも取り消しを求める声をあげてください!(詳しくは徳太郎サイトご参照、もしくは徳太郎までご連絡ください。)


かとう徳太郎と市民の会 新年会のご案内
1月25日(日)12:30 康々亭(カーマ手前 中華料理店) 会費2500円
ご出席くださいます方は、お手数ですが、 徳太郎までご連絡ください!


  第5次総合計画策定
   市民メンバーの募集始まる!

 瀬戸市では、現在、2006年度から2015年度を対象期間とする新たな総合計画の策定に着手しています。これは市の目指す方向性やそのために取り組む内容を明らかにするもので、これをもとに様々な施策、事業が行われます。少しでも市民が暮らしやすいまちにするために、計画策定段階参加することも必要なことです。全くの市民参加型とは言い難い面もありますが、ご応募を!2/6応募締切。1/15号広報、瀬戸市のサイトご参照。


産廃拡張反対の声を届けよう!
 余床におけるクリーン開発(株)の産廃場拡大計画に対する意見書提出ができます。1月23日まで。 〒460-8501 名古屋市中区丸の内3丁目1?2
         愛知県環境部廃棄物対策課 あて


◎瀬戸市議会3月定例会 日程表
議会事務局 電話0561-88-2740 FAX 84-0047
   中継も見られます↓瀬戸市議会のサイトへ
http://www.city.seto.aichi.jp/organization/gikai/


12月議会一般質問

T 名鉄尾張瀬戸駅前再開発ビルの店鋪床分譲が11月9日に閉め切られたが、申し込み状況と今後の見通しはどのように考えているのか。また、第3セクター瀬戸まちづくり(株)に保留床を買い取らせる予定だが、話し合いの内容はどのような内容なのか。瀬戸市として係る第3セクターによる事業であれば市民への事前説明や赤字の場合の責任の取り方についてどのようになるのか明らかにしておく責任があるがどう考えているのか。

〈市の回答〉
 店鋪分譲は1階で4店合計182u、2階6階が瀬戸まちづくり(株)合計840u、全体で1022uの申込みがあり保留床全体の34%が売却見込み。瀬戸まちづくり(株)は、買い取った2・6階840uでテナント賃借業務を行い入居者を募集する。2・6階の買い取りについては、第3セクターである瀬戸まちづくり(株)会社が決定したことであり、市議会の場で金額や事業計画を出すのは無用の混乱を招くので明らかにできない。

【徳太郎の見解】→「苦しまぎれのテナント仮募集」をお読みください。

U 印所・紺屋田地区鉱山開発について
(1)珪砂組合による鉱山開発が瀬戸市土地利用調整条例の開発協議対象とならないのはなぜか
(2)珪砂組合からの保安林解除申請に対する市長意見はどのようなものか。
(3)市街地内にあるまとまった緑地として市は保全をするべきではないか。

〈市の回答〉
(1)県有地で珪砂組合が鉱山開発を行い、土地利用調整条例第8条6号(その他特に土地利用上支障がないと市長が認める開発行為等)が適用され対象外とした。
(2)保安林解除は支障なしと回答している。
(3)緑地や環境については事業手続きの中で配慮されていくもの。開発地域に樹木がどういったものがあり、どれだけあるかは調査する。 

【徳太郎の見解】
 古瀬戸・深川連区の市街地に隣接する地域での新規珪砂採掘であり、まとまった樹林地、緑地となっている保安林指定された県有地を開発する事業です。地域や環境に与える影響は大きなものがあり、市の環境基本計画や地域整備まちづくりとの整合性や関連が問われます。環境基本計画では「まとまった樹林地として保全する」とされた場所でありながら、今回の珪砂組合の開発事業が環境基本計画実現に支障がないのか検討されたのか不明のままです。また、珪砂、粘土の新規採掘事業については、採掘後、どのような地域整備につながるのかの跡地利用計画との関連が必要ではないでしょうか。ましてや県有地を民間企業組合の事業の都合だけで開発することは地域住民の反対の声がある中、避けるべきではないでしょうか。珪砂業界出身の市長の公正な判断が求められています。

V 「環境万博」会場都市として良好な環境を保全するためどう取り組むのか
(1)万博環境モニタリング報告書が出されたが、市はどう受け止めているのか。
(2)瀬戸市環境基本条例 基本計画推進に向けてどう取り組むのか。

〈市の回答〉
(1)万博モニタリング報告書で道路騒音や浮遊粒子状物質が環境基準値を超えたが、周辺の環境が悪化していることの方に問題がある。
(2)市の環境基本条例に定めた瀬戸市環境審議会は、平成18年度からの第5次総合計画に合わせて設置していく。具体的調査審議事項が出たら設置したい。

【徳太郎の見解】
 環境をテーマにした万博を開催するのならば、国の基準である環境基準値は最低でも守るべきです。今でも環境基準値をオーバーしているのなら、東京都が行っているようなディーゼル車規制などのように環境負荷低減のために事業縮小、中止に取り組むべきではないでしょうか。また、3年前に市民に向け発表した瀬戸市環境基本計画で約束している市の環境問題を審議する「瀬戸市環境審議会」設置の先送りはせず、直ちに設置するべきです。産廃、開発による環境破壊など市民の直面する具体的調査審議事項が数多くあります。


 苦しまぎれのテナント仮募集
 尾張瀬戸駅前ビル(パルティせと)
 保留床は民間業者だけでは売り切れず。
 第3セクターへの店舗床賃貸で空き部屋を埋められるのか。


 尾張瀬戸駅前再開発ビルの店舗床分譲が行われ、4業者が1階に応募していたが、12月中に喫茶業60u(分譲価格約9,000万円)が辞退しました。このため、瀬戸市は、第3セクター瀬戸まちづくり(株)に1階空き店舗5店約430uを賃貸で募集させることにしました。議会へは、2階6階部分を第3セクターに買い取らせて、賃貸でテナントを募集する予定と説明していましたが、12月議会終了後、急遽1階部分もつけ加えてテナント募集を始めました。
 「テナント仮募集」となっており、どれぐらいの応募者があるのか、とりあえず、探ってみようというものです。賃貸料は、1坪・1月、1階は10,000円、2階8,000円、6階4,000円(管理費1坪・1月3,000円、駐車料は別に必要)となっており、近隣に比較しても約2倍の高さのため、入居希望者が見つかるのか疑問ですが、募集する瀬戸まちづくり(株)としても本当にこの条件で応募者がいるのか自信がないために仮募集としたものと思われます。
 民間事業者が買い取らないような事業採算性のない場所を市民の税金が投入されている第3セクターに買い取らせるのは、結局、税金のムダ使いになるのではないでしょうか。市民、県民、国民の税金を補助金として提供するから、かろうじて収支のバランスがとれる事業になるのが、第3セクターによる事業の実情です。税金である補助金がいくらぐらい必要となるのか等の情報を市民の前に明らかにしながら、計画がつくられなければなりませんが、今回の計画変更も全く議会や市民に知らされないまま行われています。駅ビル事業の採算性に増々疑問が生ずる中、市民負担が増大する可能性が大きくなり、全く問題があると言えます。地上6階地下2階延べ13,800uの駅ビルのうち3セクを除く民間事業者が買取り申込みをしたのはたった182uにすぎません。
 たった6ヶ月間だけの万博開催に間に合わせるために建設を急ぐのではなく、50年後、100年後の瀬戸市の将来を見据え、無理な建設事業は一度中断する思いきった決断が必要ではないでしょうか。


品野西土地区画整理事業への
     大規模助成金投入問題 


 行き詰まっている本事業に、助成要綱を見直して遡って約3億円、組合徴収の賦課金と同額の約3億円、計6億円を助成するなどの案を、瀬戸市都市整備課が議員に説明しました。しかし、この案は、区画整理組合は承諾していない。なお、この助成は、幡野東土地区画整理事業に適用することも考慮して発案されており(助成対象の「幅員12m以上の幹線を有しない組合で市長の認める1路線」という項目)、また、今後各地の同種事業に適用されることとなり問題です。(12/21中日新聞紙面に取り上げられました。なお市当局の提案は徳太郎サイトに掲載。)

市議会12月定例会一般質問傍聴  k

 12月2日傍聴に出かけました。私たちは、産廃反対運動に関ってから2年程議会を傍聴するようになりました。当日もいつも通り席を最前列に取り、市長さんを真すぐに見降ろす位置に座る。市長さん始終(これもいつも通り)目を閉じ無表情。お隣にお座りの助役さんは目は開けているが頼りなげな、これ又無表情。今回は、徳太郎さんは3つの大きな問題を取り上げておりました。
 @「尾張瀬戸駅前再開発ビル事業について」中でもビルの中にどのようなお店が並ぶのか市民の関心を引くところ。驚くことに店鋪分譲は全く当初の予想を大きく下回り、申込が行き詰まっているらしい!!「第3セクター瀬戸まちづくり(株)」を急きょ設立し売れ残り分をこの会社に市は売却。急場をしのいでいる。徳太郎さんの「いくらで売却したのか?今後の事業計画は?赤字になった時の責任の取り方は?」と詳細説明を求めているのに、市側はしどろもどろの答弁。果ては「無用の混乱を招くので市議会での説明はできない」と…。全く驚くべき感覚。A「印所・紺屋田地区鉱山開発について」事業者珪砂組合が17haもの保安林を伐採して珪砂を採掘する開発計画。住民の反対にも係らず、土地利用調整条例に基づく説明会もなく、保安林解除は支障なしと市は回答をしている。この広大な雑木林(里山)は市街地に隣接する緑地としてあらゆる意味での保安林としての役割は大きいのではないか。この地区に住んでおられる古老に伺いますと、この森林を伐採すると水害が一番に心配されるとか。市はこの雑木林の環境調査も行っていない。環境万博を唱っている主催者側としてもやはり恥ずかしいこと。又、採掘後の跡地が産廃施設になる可能性は高く、問題である。珪砂組合は採掘後跡地に管理型最終処分場を造っている。B「環境万博」会場都市として良好な環境を保全するためどう取り組むのか」環境万博にふさわしい21世紀のあっというようなお手本になるようなことをして欲しい。
 市議会を傍聴しますと一般質問者の質問項目を記したものを入口で一部もらえます。それを見ると今瀬戸市が抱えている問題がおおよそわかるのではと思っております。瀬戸市には問題のある産廃施設「クリーン開発」があります。拡張計画の申請も出されているはずなのに、各党・会派からの追跡・質問があっても良いのではないか。私の住んでいる地域からは、産廃と戦う宣言をされて議員になられた方も居るはずなのに、何の質問もないのはどうした事かと思いました。粘り強く1つの問題を追跡、調査、質問し、市民にその現状を明らかにして行くことは市民の代表である議員の最も大切なこと。その点、徳太郎さんの追跡、調査、質問にはいつも頭が下がります。これからも市民派議員として頑張って欲しいです。

印所・紺屋田鉱山開発問題
 過去には水害で犠牲者も出た地域に関わる問題です。産廃を招く不安もあります。貴重な里山の自然が残されている住環境を守るため、地元の皆さんは、署名を集めて要望書を提出する等活動中。
*紺屋田の森を歩く会「早春の花を探そう」*


 デジタルタワー
 電磁波の測定データがインターネット上で公開されています。
「おしえて!地上デジタル放送」 http://dttv.jp/index.html)
常設は2ヶ所のみの測定。住民の皆さんはせめてもう1ヶ所増やしての測定を希望していましたが実現していません。希望があれば移動測定車が出向き測定するとのこと。ここで示されている電波防護基準はあくまでも短期暴露の場合のものですが、そのことは明記されず、長期暴露の影響について「テレビの電波は体内に蓄積しません。電波防護基準以下であれば健康に関して何ら心配することはない」などと書かれており問題があります。


高感度防災監視カメラ(デジタルタワー取り付け12/26稼働) 
 消防本部による「運用要綱」(徳太郎サイトに掲載)では、管理者(消防長)が必要と認めるときは外部に映像を提供でき、操作記録の保存等の規定もないなど十分なプライバシー保護策がとられていません。


瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク発足
 瀬戸で様々な問題に取り組む市民や関心を持つ市民が情報交換し協力し合うための場をつくる動きが始まっています。月1回の会合を予定。次回は1月22日(木)13:30瀬戸市文化センター。


かとう徳太郎と市民の会定例会(毎月第3金曜日)
2月20日(金)夜7時より 事務所にて
どなたでもご参加いただけます。
ますます混迷する市政の諸問題等について話し合います。ぜひお越しください!


   イラク戦争に思う  <投稿>
              U・Y
 小牧での派兵反対デモに自衛隊員の母親が参加し、小泉氏の「…進んで出兵…」を打ち消した。「聞けわだつみの声」でも著わされた様に、戦争を進んでする人は少ない。戦争回避の意味をも込め、EUが誕生した。血を繰り返し流した歴史で、人類は戦争を終焉させるべきものと、分ったと思いたい。
 戦争遂行者は、ナチスを待つまでもなく、常に反対者の立場を弱め、遂行の名分を創造する。その巧妙さ由に、国民はいつの間にか、戦争賛成者に仕立て上げられる。気が付くと戦場に立って居たり、送り出したりしている。戦後は、何のための死であったのかと、涙と共に反省する。
 戦争突入の大決断にはそれ相当の理由は有る。だがその前に、いかなる日常的な戦争回避の国際的努力がされてきたか、が問題なのである。戦争の理由になることに、待ってましたとばかりに飛び付くことは有ってはならないことである。
 人類は幸いにも国連を成長させてきている。各国の連帯による討議により、経済格差の是正:軍縮:平和教育:問題国への精神的・経済的批判:国連軍による防衛体勢等々進めることができる。各国が国連に集結して、自由・平等・博愛への具体的貢献ができる。誠に、21世紀は対話と信頼による人類友和の時代に入れるのである。この時、日本の平和憲法が世界に誇るべきものとなる。


※イラクへの自衛隊派兵反対に関する瀬戸市議会としての意見書は、採決の可能性を模索しましたが、共産党の提案に自民系、公明が難色を示し、民主党系は全会一致ならばとのことで、議案提出にも至りませんでした。       (徳太郎)


海上の森を歩く会 〜次回は2/15です!
「海上の森を守る会」では、毎月第3日曜日に、“海上の森を歩く会”を開催しております。
 四季折々の出会いがある里山をご一緒にめぐりませんか?
毎月第3日曜日 午前9:30〜13:00頃まで 
9:30愛知環状鉄道山口駅前集合(少雨決行お問い合わせください)
 お問い合わせは0561-83-4353 かとう徳太郎