2003年5月23日

財団法人 2005年日本国際博覧会協会 豊田 章一郎 様
愛知県知事 神田 真秋 様
経済産業大臣 平沼 赳夫 様
環境大臣 鈴木 俊一 様
日本ケーブル株式会社 様
名鉄住商工業株式会社 様

海上の森を守る会

   ギフチョウの幼虫を踏みつぶすゴンドラ測量立ち入り中止を求める要請書

 博覧会協会は、 5月12日より万博ゴンドラ建設のための測量を行っています。ゴンドラ建設ルート上には、博覧会協会の環境アセスメントにおいても、環境省のレッドリスト絶滅危惧U類に指定されているギフチョウの成虫が確認されていますが、この度、当会の調査により、同ルート内におきまして、ギフチョウの幼虫の生息が3ヶ所で確認されました。ギフチョウの幼虫は、スズカカンアオイを食草として成長しますが、成長のために移動を繰り返していきます。この地域へ測量のために立ち入ることは、ギフチョウの幼虫を踏みつぶす恐れがあり、ギフチョウの絶滅につながりかねません。
 ギフチョウへの影響を回避・低減するためには、測量のための立ち入りによる負荷がどの程度になるのかが明らかにされる必要があります。しかし、今回の測量作業によるギフチョウへの環境影響は全く明らかにされていないままです。
 万博アセス評価書では、「ゴンドラ支柱設置による直接改変域はギフチョウの卵やスズカカンアオイの確認地点を回避されている」としています。しかし、測量作業のためには、地域内を歩き回る必要がありますが、作業地域内は貴重種や注目される植物種へのマーキングも行われておらず、ギフチョウの幼虫も踏みつぶされる恐れがあります。
 直ちに測量による立ち入りを中止し、ギフチョウへの影響を回避するために、下記の措置を講じてくださいますよう要請申し上げます。

 

@   測量作業によるギフチョウ生息地への環境影響を回避する対策を、専門家と共に検討し、公表すること。
A   ギフチョウ保護策が確立するまでゴンドラ建設の測量作業を中止すること。

 なお、ご回答は5月 31日までにお願い致します。

 

<連絡先>
海上の森を守る会 代表 加藤徳太郎
瀬戸市緑町 1-17 TEL/FAX 0561-83-4353