2004年2月25日
(財)2005年日本国際博覧会協会
 会 長  豊田 章一郎 様
                                 長久手自然くらぶ
                                 東部丘陵カヤクラブ

  長久手インター駐車場予定地に生息するカヤネズミ(絶滅危惧U類)の
       十分な調査と生息環境の保全を求める要望書

 国際博覧会のための周辺自家用車駐車場6ヶ所のひとつに長久手インター駐車場が長久手町の丸根地区に計画されています。
 昨年12月に公表された、自家用車駐車場整備に伴う環境影響調査結果によれば、この地区には愛知県絶滅危惧動物一覧(レッドリスト)に絶滅危惧U類とされたカヤネズミの巣が「4か所で確認」されたと記載されています。しかし、私たちが2月22日に1時間余り予定地内を探索したところ、10か所の巣を確認することができました。もっと丹念に見れば、巣の数は増えるものと考えられます。たった4か所とする今回のアセスメントの調査はあまりに不十分であると言わざるを得ません。保全措置として、予定地の一部に生息地として草地を作られるようにも聞きますが、まず十分な実態調査を行なうことが必要です。
駐車場の建設は、カヤネズミにとって生殺与奪の権を奪われるも同然です。生息している場所は区画整理がされてはいますが、ヤナギやアシが生育する湿った環境です。
カヤネズミはこのような草地を好みます。小さな生き物なので移動能力はそんなに高くないと考えられます。

今回、環境には十分配慮した万博が行われることになっているはずであり、愛知県が定めた絶滅危惧U類の生き物の生息環境を奪ってしまうような駐車場計画であってはなりません。
長久手インター駐車場予定地のカヤネズミの十分な調査をし保全することを求めます。

2004年2月27日中日新聞