ユニー瀬戸店、アピタに
「アピタ」に衣替えするため、5月下旬に閉店する「ユニー瀬戸店」=瀬戸市幸町で

 大手スーパーのユニー(本社・稲沢市)が、名鉄尾張瀬戸駅近くの「ユニー瀬戸店」(瀬戸市幸町)を今年5月に閉店して取り壊し、跡地に「アピタ瀬戸店(仮称)」の建設を計画していることが分かった。愛知万博が開幕する来年3月の開店を目指す。同時期のオープン予定で、市が駅前に建設を進めている再開発ビル「パルティせと」の商業店舗の入居にも影響を与えそうだ。

 来春 再開発ビル、入居に影響

 同社によると、ユニー瀬戸店は72年11月に開店したが、店舗の老朽化に加え、市内に「ジャスコ瀬戸みずの店」、「バロー新瀬戸店」、「ヤマナカ共栄店」といった競合店舗が出店した影響もあり、最近は厳しい営業が続いていたという。

 このため、5月23日に閉店させ、現代風のイメージを持った「アピタ」に衣替えする。6月から解体工事を始め、新店舗は8月に着工する計画。

 新店舗(建築面積約8920平方メートル)は、現店舗南側にある第1駐車場の敷地部分まで拡大して建てられる。地上2階、地下1階で、床面積は約2万4300平方メートル。売り場面積は未定という。

 同社は3月までには、県へ大規模小売店舗立地法(大店立地法)に基づく出店の届け出を済ませたいとしている。

 一方、瀬戸市は「ユニー」から約250メートル離れた尾張瀬戸駅前に再開発ビルを建設中だ。昨年、1、2、6階の商業店舗床の分譲先を募ったが、4社にとどまった。「賃貸なら入居したい」という希望者もいたため、テナントとして貸し出すため、2、6階部分を市などが出資する第三セクター「瀬戸まちづくり会社」に売却する方針を打ち出した。ところが、1社が辞退したため、1階部分も含めて同社に売却することを打診した。

 同社は今月30日まで、出店意向調査を兼ねた仮募集をしているが、反応はあまり芳しくないという。大型ショッピングセンターが近隣に新装開店することに対し、同社役員の一人は「パルティせとの店舗入居に影響が出る可能性はある。最終的には取締役会で判断するが、厳しい状況に変わりはない」と漏らす。(朝日新聞2004年1/16尾張近郊版)