2003年9月19日
国土交通大臣殿
上之山町3丁目町内会会長 田中良二
上之山町3丁目町内会ゴンドラ(環境)対策委員会委員長
岡田みどり
要望書
日頃は御公務御精勤の事、御苦労様でございます。
当、上之山3丁目は2つに分かれた2005年愛知国際博覧会会場に挟まれた山間の
戸数80ほどの静かな町です。当初、万博会場間観客輸送をシャトルバスのみとした
万博協会が、当町に近接したゴンドラなるもので主に行いたいとの申し出を、唐突に
なさったのは平成13年11月です。
このゴンドラ計画は
(1) プライバシーの侵害への危惧
(2) 安易な保安林改変への危惧
(3) 名古屋瀬戸道路の布石への危惧
に加えて
(4) 東海大地震のおそれもあるといわれる地域の町であるのに
ただ1つの出入り口のほぼ真上にゴンドラルートが予定されている防災上の危惧
(5) 当町を営巣中心域としたのではないかと思われるオオタカ生存への危惧 など
当町にとって、多くの危惧をはらむものであるので、当町住民総意で白紙撤回を
決議せざるをえませんでした。 ( 平成14年7月7日 )
特に、(4)の防災の面では、愛知県砂防課がこの6月に発表したばかりの「土砂災
害危険個所マップ」では、当町は旧来の「土石流危険渓流」に加え、新たに「急傾斜地危
険個所」でもある と警告を受けました。(この7月21日、土砂災害により多くの犠牲
者を出した九州水俣市宝川内集地区もやはり「急傾斜地危険個所」であります )
又、この 9月17日中央防災会議は「東南海」「南海」地震の防災対策推進地域の中に
瀬戸市も含まれる、となさいました。(県民の防災意識を高め、緊急輸送体制の確保も進
める。「神田知事」)出入り口が1つのみの住宅地であるというだけでも防災上の大きな
ハンディであるのに加えて、上記 2 点の危惧が新たに加わったとなると、当町がこれ以上
危険をもたらすものをお引き受けできない、と申すのもご理解いただけると思います。
又、国道155号線上(ただでさえ交通量が多く、多数の死傷者を含む交通事故が
多発している。)をゴンドラが通るルートなので、大地震でのゴンドラの柱の倒壊、ゴ
ンドラのキャビン落下で、国道の機能を果たせなくなる危惧はもとより、一般国道上をこ
のような珍しいものが通過する事にドライバーが気を取られ、運転が一瞬おろそかになり
交通事故が さらに多発する原因になりかねません。(国内で国道上を策道が通る場合
は国道上に「橋」があります。 )
このように多くの危惧が付随するゴンドラ計画に対し当町は今後も同意できません。
よって、貴省に対しても万博ゴンドラ計画白紙撤回を要望するものであります。