海上地区会場計画モニタリング委員会様

                              2003年12月2日
                                   海上の森を守る会

  万博会場内に生息するムササビ等の保護についての要望書

 私達、海上の森を守る会をはじめとした多くの市民は昨年2002年(平成14年)11月に万博会場海上地区(瀬戸会場)でのムササビ生息確認以後、万博協会に対しムササビ保護を求めてきました。
 今年、9月に公表された環境影響評価追跡調査モニタリング調査報告書(平成14年度)ではムササビについて万博瀬戸会場内での生息が数ヶ所で確認されたことが明らかになっています。さらに報告書が作成された今年(2003年)3月末以降も万博協会はムササビ調査を行い、瀬戸会場内の広範囲な場所で行動を確認していると聞き及びます。海上の森を守る会々員の調査でも会場内各所での生息を確認しています。
 2002年6月から万博アセスメントでのムササビについての環境保全のためのモニタリング監視目標は「瀬戸会場周辺において生息が継続的に確認されること」でした。
しかしそれは、ムササビが会場内に生息していないという調査結果を前提としたものです。会場内生息が万博協会自身の調査によっても確認されたことにより「瀬戸会場内及びその周辺において生息が継続的に確認されること」と変更されるべきです。
その上で会場建設工事や諸事業がムササビの生息に与える影響を回避するものになっているかを検討することがモニタリング委員会に求められているのではないでしょうか。
 瀬戸会場内での地形の改変やまとまった樹林地の消失はムササビ生息地を減少させているのではないでしょうか。今後も里山遊歩ゾーン設置、展望広場建設、県道、市道などの道路建設が行われれば営巣地分断などの非常に大きな負荷を与えることになります。会場内でのムササビの生息が継続的に確認されることが困難となる事態が十分に予測されます。
 モニタリング委員会として早急に専門家と共に現地調査を行い、工事計画の変更や中止を含めた、ムササビ保護を検討されるよう要望致します。
 又、ホトケドジョウについても会場内での唯一最大の繁殖場所で遊歩道や道路の工事が着手されることになりますが、生息への影響は回避されるものか危惧するものです。工事計画の変更や中止を含めた保護についての検討を求めるものです。
 以上を本日の委員会で検討されることを要望します。

                      海上の森を守る会 代表 加藤徳太郎
                    連絡先 瀬戸市緑町1−17
                        TEL&FAX(0561)83-4353