竹製望遠鏡の製作 戻る
| 一番下が最新更新内容です (背景写真は千葉県野田市 清水公園の竹林) |
| 1)竹という素材 (2006/11/06) |
| 世の中に素材のまま製品になりえる物があるだろうか、そんな疑問をある時に感じた。本来なら望遠鏡の製作にFRPを用いようと考えていた最中のこと、竹の合理的な構造に関心せずには要られなかった。竹はご存知のように中が中空で節を呼ばれる隔壁を持っている。直径10cm足らずで背丈が10m〜15mにも成長する。やがて、このような優れた素材を使わないわけにはいかないと思うようになった。 |
| 2)歴史上に見る竹製望遠鏡 |
| 1796年(寛政5年・江戸時代)に伊能忠敬が岩橋善兵衛に製作を依頼したという記録があります。大阪府貝塚市にある善兵衛ランドに当時作られた望遠鏡が展示されています。レンズ研磨から全て自分で行い、どのようにして望遠鏡作りのノウハウを入手したのか非常に興味がある人物です。 |
| 3)竹を入手 |
| 屈折望遠鏡を作る場合に鏡筒の素材として非常に合っているように思える。竹のサイズから考えてレンズ径は30mmから80mm程度が最適で焦点距離は竹の節や曲がりがあるので短いほうが作りやすい。竹は同じサイズの木と比べると非常に軽量である。しかし太くなると肉厚も厚くなるので結構重くなる可能性がある。 先日、モウソウダケを丸ごと一本切ってきたのでこれで私の竹製望遠鏡作りがスタートします。 |
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| 4)どのレンズを使用するか?(2006/11/07) |
| 岩橋善兵衛が使ったレンズは単レンズでしたが、短い玉がないので先日購入した4cm組立望遠鏡のレンズを使用することにした。また接眼レンズは軽量なボーグのWO13.5mm(20倍)を用いた。本来ならばレンズ以外は100%竹製と行きたかったのであるが、アメリカンサイズの接眼レンズを竹製で作れる勇気が今現在無かった。一番右の写真が竹を各パーツ毎に切り出したところ。 |
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| 5)竹の加工方法 (2006/11/08) |
| 竹の切り出しは鋸で行ったが、その他の切断には高速カッター(金属用)を使った。高速カッターでの切断は寸法が出しやすいので非常に便利で時間もかからない。その反面、切断時に熱が出るので竹の切断面が焼けてしまう。でもそれも味わいが感じられる。真ん中の写真の切断面は鋸と高速カッターの比較である。鋸の場合は切断後にヤスリがけをしたり面を仕上げるのが大変である。また高速カッターなら3mm厚程度のリングの製作も可能である。 |
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| 6)組立て (2006/11/09) |
| 切り出した竹筒を組み立てて内部に黒板消し用のつや消しブラック塗装をしました。長さは組立て望遠鏡よりも長くなりましたが、収縮式ですので収納時はノーマルと同じ長さになります。 |
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| 7)三脚に固定する (2006/11/10) |
| 鏡筒を三脚に固定する為に鏡筒バンドに相当する部分の下面に1/4インチのネジを切った。またネジ部を平らに削り座りを良くした。使用した三脚はビクセン製のテーブルトップ三脚でハレー彗星が来た頃に流行ったものである。 |
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| 8)三脚も竹仕様に (2006/11/11) |
| 三脚も竹製で作れれば理想的ですが、回転機構は出来たとしても上下機構が実用に耐えれるものが思い浮かびません。最近住宅メーカーでは竹のフローリングを出していますが、この板が小売されれば全て竹製でという日も来るのでしょうか。 |
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| 鏡筒の詳細の写真をご紹介します。 |
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| 9)命名 (2006/11/12) |
| ここではこの望遠鏡を作った一本の竹との出会いから説明することにします。この竹が生えていたのが小江戸の愛称で昔から呼ばれていた埼玉県川越市のある竹林。ここは来年春以降に造成されて住宅が立つ予定になっています。ですから竹林を見るのもこれが最後でした。十数本ある竹の中から望遠鏡に使えそうな真っ直ぐな竹を一本選んだわけですが、それは実は運命付けられた出会いだったのです。その後、望遠鏡の製作は順調に進行して鏡筒は間もなく形になりました。そして竹製のテーブルトップ三脚の製作に入り大体出来た時、何気なく眼に入ったのがピラー部分の上部に刻まれた「結」という文字でした。それまでは何かのキズだとずっと思っていました。この竹は3歳くらいと思われるので3年前に誰かが何かの目的を持って文字を刻んだのか今となっては分かりません。後で他の竹を見ても文字が刻まれたものはありませんでした。何か運命的なものを感じせざろうえませんでした。つまり竹自身が「結」という名前を教えてくれたのです。読み方は「ゆい・むすぶ・むすひ」などがあるのですが、この運命的かつ神秘的な思いから「むすひ」と読むことにしました。掲示板では望遠鏡と和とのコラボレーションという言葉が出てきましたが、これがまぎれもなく「結」がさす方向性そのものなのかもしれません。 むすひは、神道における観念で、天地・万物を生成・発展・完成させる霊的な働きのことである。産霊、産巣日、産日、産魂などの字が宛てられる。 「ムス」は「ウムス(産むす)」の「ウ」が取れたものとされ、自然に発生するといった意味がある。「苔生す」(こけむす)の「生す」も同根である。「ヒ」は霊または霊的・神秘的な働きのことである。神道においては、万物は「むすひ」の働きによって生じ、発展すると考える。神道において重要な観念の一つであり、その意義は江戸時代以降の国学者によって論じられた。ウィキペディア(Wikipedia)から引用しました。 |
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