富山港線と公共交通をよくする豊田の会、富山港線と公共交通をよくする奥田の会、富山港線と公共交通をよくする浜黒崎の会、公共交通をよくする和合の会(準)の沿線4団体が、2006年1月17日、富山市に申し入れました。全文をご紹介します。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
ライト・レール建設事業に伴う下記要望事項を
早期に解決されるよう申し入れます
 
 貴職におかれましては、多忙な中、市民生活のこうじょうのためご尽力されていることに敬意を表します。
 さて、富山港線は新しくライト・レールとして生まれ変わり、市民の足として、また観光や省エネとして、市民の大きな期待を担って建設工事が進められています。私たちは、この路面電車化構想が、末永く市民の暮らしの中に根づくことを願い、これまでも幾度か提案や要望を行ってきました。
 この度、今年4月末の路面電車化開業を目前にし、また昨年12月15日の出前講座の説明と沿線住民の要望などを踏まえ、下記の点について申し入れますのでご検討の上早期にご回答下さい。
 
 
(1)出前講座の説明ではJRの電車は2月28日まで運行、3月1日〜4月末までライト・レール社による代替バス輸送、とのことですが、代替バスの運行経路、時刻表、停留所の位置、運賃(定期券含む)はどのようになるのですか?明示して下さい。
 
(2)既存の並行バス路線(岩瀬・浜黒崎方面、草島・四方方面)運行はどうなるのですか?また、関連するバス路線(新港東口〜布目〜富山。四方〜八幡〜総曲輪)の運行が減回もしくは廃止となるような新たな交通不便地帯の発生を招くのではないかとの不安もあります。これらの問題に関する事業者間の連絡調整の指導的役割を果たして下さい。
 
(3)「おでかけ定期券」の制度はライト・レール、フィダーバスにも適用してください。富山駅北口では「まいどはやバス」に接続させ、電停とバス停を共用させ、乗り換えを便利にして下さい。また「まいどはやバス」を北部地区にも運行して下さい。
 
(4)ライト・レール社の運賃は「上限240円で、200円の均一制」と報じられています。しかし、これは現在の同線区での最高運賃(富山→大広田・岩瀬浜)となります。現在も近距離利用の学生などもあり、現在140円での利用者が一律200円となれば、事実上の運賃値上げとなり、利用者離れが進み兼ねません。現行運賃を維持し、地鉄電車と接続した折りには、乗り継ぎ割引制度を採用して下さい。
 
(5)ライト・レールの運行が、地域住民の公共交通機関として親しまれるためには、
@フィダーバス、ライト・レール、まいどはやバス、地鉄電車への、乗り継ぎ割引運賃制度を大胆に取り入れ、過重な負担とならない対応が求められています。
A既存の交通機関を含めた総合交通形態を模索し、差し当たり、鉄軌道と各種バスとの接続形態に力点を置いた対応がもとめられます。
 
(6)ライト・レール社の鉄道区間での新駅や新ホームで、駐輪場の建設が準備されています。利用しやすい路面電車にするために、ホームや出入り口の位置、駐輪場の位置や規模などは重要な用件をなすものです。これらの点について、地元住民への説明と要望を聞く機会を事前に設けて下さい。
 
(7)安全運行についての信頼は、公共交通にとって第一義的な課題です。導入される新型車両は、万葉線での運行を通じて、転轍機の不具合や台車構造、降積雪時の運行のトラブルなどが上げられてきました。また、インファンド工法による軌条の設置に当たっても、降積雪時・凍結時の課題も予測されます。これらについては、慎重な検討と対策が立てられていることと思いますが、その対策を伺います。