富山ライトレール沿線の4市民団体は、富山ライトレールが土・日・祝日、平日の日中の
運賃100円の制度を来年度以降も継続するよう富山市に申し入れました。
「申し入れ」の全文を、ご紹介します。
 
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                                 20061116
 
 富山市長 
     森 雅志 殿                 
 
                           公共交通をよくする奥田の会   
                           公共交通をよくする豊田の会
                           公共交通をよくする浜黒崎の会
                           公共交通をよくする和合の会(準)
 
富山ライトレールの運賃制度についての要望書
 
 貴職におかれましては、よりよき市民生活の向上のためご尽力されていることに敬意を表します。
さて、四月に開業した富山ライトレールは、沿線住民ばかりでなく、多くの市民をはじめ、公共交通の活性化を願う全国の人々から注目を浴びながら快走し続けています。
一日の利用者が当初の予想を超え5千人となっていいます。15分間隔の運行、スマートな車両と共に、土・日・祝日、平日の日中の運賃が100円の制度が利用を支えていると思われます。
ところで、この主な要件と思われるもののうち、土・日・祝日、平日の日中の運賃100円の制度が、今年度末、H19年3月31日で暫定制度の期限を迎えます。私たちは、以下の点でこの制度の継続と、通学定期に対する補助制度(1ヶ月定期・1000円、3ヶ月定期・2700円、6ヶ月・5100円の補助)の継続を検討していただきますよう要望いたします。
 
報道によれば、冬季間の利用変動など不確定の要素も残しているが、初年度は黒字決算が見込まれています。そのもとでの暫定運賃の廃止は、利用者・市民の理解が得られません。また利用者の約6割と言う普通客に与える影響は大きいものと思えます。
 
どんな経緯であれ、運賃の値上げは利用者減を招くことは、これまでの公共交通事業者が体験してきた、苦い経験といってよいでしょう。
   経営が苦しいから運賃の値上げをする、値上げするから利用者が減り経営がさらに苦しくなる、の悪循環を、ライトレールの100円の運賃制度は、前進方向で乗り切り、公共交通を活性化させようという積極的な制度です。
 
並行バス路線が廃止され、ライトレールから市内中心部への乗り継ぎ利用者は、運賃負担の抵抗を強め、特に、かって「おでかけ定期」の利用者の割高感は大きくなります。
浜黒崎方面、四方方面からのフィダーバスの利用者も、同等な影響を受けることになります。
 
 公共交通の見直しの芽生えを摘み、運賃の値上げと、利用者減の悪循環を招くことのないよう、慎重なご検討を心から願うものです。