北陸新幹線建設で 北陸本線は どうなる どうする
県内の公共交通は─ご参加の呼びかけ
 
 北陸本線は大正2年、直江津までの全線開通から90年余にわたり、富山の産業と暮らしを支えてきました。
 北陸本線は、10年後の北陸新幹線開業という新たな事態のもと、JR西日本経営から分離され、第三セクター鉄道として、これまで以上に県民の暮らしに寄り添った役割を担うこととなります。
 
 北陸本線が、第三セクター鉄道となれば、
 東北本線のように県境分離の第三セクター会社の道をすすむのか、青森県のように公設民営方式なのか、九州の肥薩おれんじ鉄道のように県境をつなぐのか、運賃はどのくらい引き上げられるのか、寝台列車は廃止されるのか、貨物列車はどうなるのか、JR鉄道資産の第三セクター会社への譲渡は有償か無償か、だれが出資し会社を設立するのか・・・など、
 私たちの前に様々な問題を投げかけています。
 また、北陸新幹線開業後の県内の公共交通網は、どのように私たちの足を支えていくのか。
 これらの山積する課題を、ひとつ一つ県民の合意で解決していくことがもとめられています。
 
 交通は、すべての人々の暮らしと営業の根幹をなす問題です。
 富山の地域経済の発展や環境問題、そして少子・高齢社会への対応からも、鉄道を軸にした公共交通のよりいっそうの発展がもとめられています。
 
 私たちは、2001年6月「北陸線・ローカル線の存続と公共交通を考えるシンポジウム」をおこない、2002年11月の「孫 ひ孫の時代まで暮らしに便利な北陸本線を−提言」では、県民的な討論と検討、合意がもとめられている課題を提案するなど、公共性と企業性の調和がとれた北陸本線にむけて運動をすすめてきました。
 今回、北陸新幹線の開業後も見わたして、暮らしに寄りそった北陸本線を展望し、県民的な討論と合意づくりのきっかけとなることを願い、その一つの場の提供として講演を企画しました。
 
 5月29日は、関西大学の安部誠治教授がお話しします。5月29日に向けては、4月に安部先生とともに北陸本線の調査や、県内各地の公共交通・JR各駅の調査なども予定しています。
 
 講演─北陸新幹線建設で 北陸本線は どうなる どうする 県内公共交通は─に、是非、ご参加くださいますよう、心から呼びかけます。
 
           2004年1月吉日
              北陸線・ローカル線の存続と公共交通をよくする富山の会