静岡貨物駅にて
昨今、「環境にやさしい」「時間に正確」などのメリットから脚光を浴びつつある鉄道貨物輸送。鉄道模型の世界でも、かつての「たから号」や新鋭「M250系」の模型化など、現代の鉄道貨物輸送の主役であるコンテナ貨物列車がトレンドのようです。今回は地元の貨物駅の様子とコンテナ荷役の様子を観察してみました。(撮影日2004年11月14日 静岡貨物駅周辺)
静岡貨物駅は、東海道本線 静岡−草薙間にあった、旧東静岡駅(貨物駅)の機能を引き継ぐかたちで、旧駅の草薙寄りの跡地に建設された駅です。
ちなみに後に静岡駅寄りの旧東静岡駅跡地には、旅客駅の「東静岡」駅や、毎年トレインフェスタで賑わう「グランシップ」などが建設されました。
写真が静岡貨物駅の社屋です。屋根部分が、JR貨物のコーポレートカラーであるグレイッシュブルー(灰色がかった青色)となっていることからも、同社の施設であることが分かります。
静岡貨物駅の社屋を俯瞰した写真です。
社屋は、線路の外側(南側)に位置しています。
荷役施設に入るには上写真の手前側を迂回して、社屋の裏側から線路の下をくぐるようにして、上下線に挟まれた荷役施設に入ります。
大型のコンテナ積載トレーラーが行き来するには少し窮屈なくらいの通路で、カーブしている個所には対向車との衝突を防ぐため、自動車用の交通信号が設置されています。
一番手前の線路が下り本線です。
荷役施設の出口側。
この上下線に挟まれたスペースがコンテナの積み下ろしを行うスペースです。
下り線を別の方向から見た様子です。一番左側が下り本線。一番右側が下り列車の荷役線です。
退避線3本を含め、先には出発信号機が5つ整然と並んで立っています。
荷役線
の
線路部分のアップです。
路面電車の線路のように、線路の縁までアスファルトで覆われているわけではないのですね。排水溝も見えます。
写真の「7」の数字は、コンテナ列車が入線した際、「7両目」に位置する場所に表示されています。まるで「乗車位置表示」のようです。
この静岡貨物駅では、架線下荷役が行われており、荷役線にも架線が張られています。
国鉄時代は、コンテナ車を架線の無い荷役線までディーゼル機関車などで移動させ、そこで積み下ろしをしていました。
しばらく観察していると、1台のフォークリフトがコンテナを持ち上げ、移動し始めました。
どうやら、今度の列車に積載するコンテナを、積載場所まで移動させるようです。
余談ですが、かなりの距離を、ずっとこのままバックして移動していきます。コンテナで前が見えないため、そうしているのでしょうか。とても器用に思えます。
しばらくすると、上りの荷役線に貨物列車が到着しました。
架線下荷役では、コンテナの積み下ろしの際、架線に触れて感電する事故を防ぐため、架線は高めに張り、フォークリフトには一定の高さ以上にフォークが上昇しないよう、工夫されています。
架線が高めに張られている様子は、機関車のパンタグラフの上昇具合で良く分かります。
既に、荷役を行う場所には、先ほどのフォークリフトとともに、駅係員も待機していました。
積載するコンテナをフォークリフトで持ち上げます。
そのままクルッと反転したかと思うと…
難なく所定の場所に積載完了。
実に無駄のない動き。お見事です。
おまけの1枚。
上り側は、一番左側の荷役線1本(コンテナ列車停車中)と待避線2本、最も右側に上り本線(特急ふじかわ通過中)の4線という構成。
ちなみに、さらに右側は東海道新幹線。この付近では、新幹線も在来線と同じ地平を走ります。
(新幹線通過時は、風圧で橋が揺れ怖いです。)
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