253系
 253系は、1991年、成田空港へのアクセス専用列車「成田エクスプレス」用車両として「価値ある移動空間」を基本コンセプトとして開発されました。車体は鮮やかな赤と白の塗色が目をひきます。主回路のシステムは211系をベースとした、定速制御が可能な界磁添加励磁制御方式を採用しており、あわせて台車にヨーダンパー・軸バネダンパーを追加し、最高運転速度は130km/hとなっています。パンタグラフは高速仕様のPS26Aを搭載し、補助電源はJR東日本の在来線電車初の静止形インバータが採用されました。先頭車には自動幌解結装置が設置され、東京駅では3分停車で分割併合が可能で、かつ通り抜けが可能となっています。
 Ne編成(鎌倉総合車両所)
実車について
 253系は、当初3両編成で登場しました。編成には、制御車クロ253の番台により2種類(0番台、100番台)あり、横浜方面と新宿方面からはそれぞれ3両ずつで運転し、東京で連結のうえ6両編成となって成田空港まで運転されていました。その後、利用客が急増したため、1993年には電動車モハ253形100番台、同モハ252形、付随車サハ253形の3形式の中間車を新造し、これを3〜5号車に組み込んで6両編成が登場しました。この新造車では、屋根鋼板の平板化や新鮮気採入口を冷房装置から車体側面へ変更するなどの細部の仕様変更が実施されています。現在は6両編成を2編成連結した、最大12両編成で運転されています。
模型について
 人気車種だけあって、模型はTOMIXとKATO両社から製品化されています。まずTOMIX製は、この253系がTNカプラー初採用の製品で、床下の表現やライトのON−OFFスイッチの追加など、現在のHG仕様につながる製品となっています。編成はクロ253形0番台が組み込まれた編成を動力車付きの基本編成とし、クロ253形100番台を付属編成とした、登場時3両ずつの編成を再現しています。細部まで大変良く再現されているため、台車に色を入れた程度です。
 一方、KATO製は、当初TOMIXと同様3両ずつの編成で製品化しましたが、実車が6両編成に増強されると、中間車3両を追加した6両セットが製品化されました。3両の製品では点灯しなかった標識灯も6両の製品になってからは点灯するようになり、付属の方向幕シールも12両編成まで対応する内容となりました。こちらは、中間の連結器にジャンパホースが表現されているので、これを黒に、台車の空気ばねも同様に黒に塗装してみました。
模型写真
 

 


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