お勉強! 革サドルの製作(2) 2007年2月

自転車革サドル(皮サドル)の製作の2回目を報告します。結果的に言うと実験で終わってしまいました。部品はバラバラの状態です。こんな状態ですが完成姿を想像していただけるでしょうか?

さまざまな自転車サドルの中でも革サドルの愛着は別格ですが、自作の革サドルは自分でもびっくりするほどすばらしいモノに見えますね。うん、これはいい!! 実用に耐えるモノができれば自分の自転車部品としては最高のモノかもしれません。


前部の固定金具

以前ちょっと載せましたが、前側の調整ボルトが貫通する固定金具です。切り出した鉄板を曲型を使ってプレス成形しています。ボルトが貫通するところは丸く絞っています。できた2つの部品を溶接して仕上げます。これは写真のアングルが悪いね。

 

製作に苦労した割には出来たモノはたいしたことはないですね。よけいな苦労を背負い込んだ感じです。


後部の月形金具

最初は今までと同様のプレス絞りで成形をやってみましたが、プレス圧の不足でうまく曲がりませんでした。部分的に加圧してもむずかしかったですね。(あきらめぎみに)ここで作ったタイプは鉄板をそのまま切り出したタイプです。これでも良さそうですが、形状とかトップ革の密着度などに工夫が必要です。これ以外にも失敗作とかジグなどがありますが、写真で出せるレベルにはなっていません。

こんなやり方でも作れますが満足できないですね。結論としては、プレスにこだわらない製作方法をとるべきです。ラットエンジニアリングに合ったやり方があるはずです。


サドルのトップ革

革絞りで成形してみました。考えた寸法、形状になっています。革の厚さを薄くした方が、、、悩んでいます。切り口だけをそいで薄く見せるやり方もあるかもしれません。あるいはラインを入れて締まった感じを出すのも一つの手です。切り口と面の処理が課題です。

この状態ではゆるい感じがしますが、張力をかけて組み立てれば全体に張りが出ると思います。革の硬度を調整したり、防水処理などは使ってみてから考えていきます。最初からいろいろな処理をやってしまうと基本的なことがわからなくなってしまうので、まずは乗って、確かめてから次に進む方が良いですね。

 

最初はもう少し薄い革での成形も考えたのですが、厚めの革の方がデラックス感があったりして、、、カレーライスの大盛りを注文したりとか、中ジョッキより大ジョッキという発想で、、、。


ワイヤーベース部と組み合わせ

硬い線材を曲げて作りました。前後の金具の寸法とトップ革の寸法がからんできますので、これはまだ途中の状態です。仮置きして写真を撮っています。形状が決まれば、簡易的な曲型を作って成形していくことになります。


作り方としてはそれぞれの金具のバラツキを押さえていく必要があります。作るたびにサドル全体がバラつきますし、右左の形状が違ってくることも考えられます、、、ということ考えてプレス製作を基本に作り始めましたが、カンタンに言うと、ベースに対してトップ革が引っぱれればOKなわけですから、自分の作りやすい方法がいいなぁ、と考え直しています。金具の製作も無理してプレス製作品の構成をまねしていくことはないと思いますね。

トップ革のほうは、着色、スタンピング、ネーム付け、、、なんかに発展させたいものです。こんな意匠をアレコレ考えるのは楽しいですから、早くこの段階まで進んでいきたいです。

自転車ってほんとにむずかしい。特にナマモノはね。


次回の報告は3月8日までにします。早く乗ってみたいので、この作業を続けて革サドルを完成させます。革サドルの場合はカタチができれば完成!! というわけではなく、実際に乗車して、時間が経たたないと本当の結論は出ませんね。まぁ、とにかく乗れるモノを作ります。


こんな話しですがわかってもらえますか?

扉のページ