ミニベロ14インチ(2) 2007年8月

ミニベロ14インチ製作の2回目です。だいぶカタチになってきましたが、全体の仕上がりはイメージできるでしょうか。雑貨みたいな自転車だから雰囲気が出てればOKです。小さい自転車ですので手乗り自転車みたいなモノですね。

自転車の自作を考えた時に、自分が乗りたい自転車を考えていくのが普通ですが、この製作で考えているのは乗れなくてもいいだろう自転車です。カタチも良くて自分が作れれば最高ですが、自作の場合はむずかしいことも多いです。最初は「作ること」と「乗れること」を分けて進めるのもいいと思います。


部品の状態

フロントホーク

昔のモーターサイクルふうの補強の付いたタイプにしています。無意味なわりには凝ったカタチになりましたね。一体式の溶接構造でサスペンションなどの動きはありません。ハンドルバーの寸法は22.2ミリで、通常のハンドルグリップが付けられます。ヘッド部は貫通ボルトで取り付けますので、穴があいているだけです。

マフラー部

パイプをU字型に曲げたもので、末端の形状はフィッシュテール型にしました。一般の人が見ただけでわかりやすいように、過去のモーターサイクルのディテールを記号的に取り入れることを考えました。

取り付けは前側がネジ止め、後ろ側はシートステーに引っ掛けるやり方です。表面処理はクロームメッキにする予定です。

エンジンから出ている排気管はモーターサイクルの性格を表現する大事な部分で、特徴的な形状をいろいろ調べたり考えたりしましたが、この自転車の場合は音もケムリも出ないのでそんなに考え込むこともなさそうです。まぁ、細かく言いだすと、この「ミニベロ14インチ」の存在そのものに意味はないのかもしれませんが、、、。

ヘッド小物

上下の小物はナイロンの切削品で貫通ボルトで固定。そんなに乗ることもないと思いますので。

フレーム部

さすがに小さいです。前回も書きましたが、モーターサイクルのデザインではエンジンのボリュームが圧倒的ですから、それがなくなった場合にはどこかでバランスをとらなければならないようですね。どこかを変えないとまとまりません。

 

タンクの取り付けを考えたボルトを付けています。こんなズ太いボルトは必要はないと思いますが、、、。この写真を見ただけで違和感がありますね。

考えている途中で、ダミーのエンジンをアルミで削り出すことや、砂型でのアルミ鋳物(わくわくするね)などの方向も考えましたが、自転車製作からはますます意味がなくなってくるので、全体を縮めることで対応しました。前回のレポートで命名した「自転車おにぎりデザイン」。

エンジン、、、いらねぇんだからしょうがない。


完成はこんな感じになると思います

やはり自転車は車輪が取り付くとグッとカタチになります。まだ作っていないタンクはペーパーモデルにしています。あとはカラーリングですね。これがまたむずかしい。

 

タンクの側面部のマークなども考えなくてはなりません。HARLE、、、なんてやると叱られちゃうからね。やっぱり英国ふうかなあ。


ラットエンジニアリングで自転車を作る場合も目的別に作ることもあります。乗れなくてもいいのでカタチから進めていく自転車と乗って確認していく自転車です。わけて進めていくことで作業や確認が効率的に進んでいくんじゃないでしょうか。いきなり全部を進めなくてもいいと思っています。

この大きさだったら絶対に乗れないというほどではないですね。普段は飾っておいて、ときどき乗る、、、お友達の中にはムリに乗ろうとする人もいると思います。無意味なことに挑戦して熱くなるタイプは一人くらいはいるものです。リカンベントタイプを作っていたらもっと面白かったかもしれない。

自転車ってほんとにむずかしい。面白いところもあります。


次回は9月8日までに更新します。次回で「ミニベロ14インチ」としては完成にしたいと思っています。もともと手間のかからない「ちっちゃい自転車製作」として始めた企画なので、グズグズやっていては主旨に反しますしね。

不吉な惑星直列のような「どっちのサイクルショー2007」がじわじわと近付いて、お盆明けくらいからカウントダウンが始まります。9、10、11月

、、、まぁ、自転車製作くらいで滅亡することはまったくないからね。そんなに心配するほどのことはないんです。

こんな話しですがわかってもらえますか?

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