グライダー型自転車

平成8年に製作したグライダー型の自転車です。地元・めぬま町はグライダーの滑空場があり、そのPRを考えて作りました。めぬま自慢のグライダーを知っていただき、また、親しんでもらえることを考えて勝手に企画、製作したものです。
今回、さいたま国体の開催による関連の展示イベントに出品することになり、内蔵の自転車の手直しとともに、再塗装などをしてきれいにしたものです。

このモデルは内部に自転車が組み込んであり、自走できるタイプですが、台車型で引き回すタイプとともに2台製作しました。

ボディ、主翼、尾翼は分割組み立て式。機体はFRP製です。マスター型と成形型を作り、型取りしました。滑空場に頼まれてつくったものではないので、今でも2台あります。ときどき「飛べるの?」なんて聞かれますが、こんなのが飛んだらNASAの立場がないだろ!

本物のグライダーはたいへん大きく作られています。お祭りなどで引き回して使うには無理がありますから、道路で動かせる大きさに縮小してあります。

パイロットが乗る部分はあまり小さくできませんから、チョロQのようにズングリしたかたちになりました。

全長3.5メートル 全幅2.2メートルです。

ウインドスクリーンは熱成形品です。おつき合いのある木型屋さんに泣いて頼んで手伝ってもらったものです。

マスター型は断面図を書き、コスト上の理由で木材を主材料に作りました。パイロット(飛ばないけど)が乗るとなると模型と違ってかなり大きくなりますね。

3輪タイプの自転車で、全体のポジションは大人が乗ってギリギリです。特製バケットシートも狭く作ってあります。前輪で方向を操作、左輪で駆動です。ブレーキレバーもワイヤーの方向を変えて製作しています。ブレーキは右後輪のみ作動します。

ヘッドの後部に付けたクランクから、チェーンによりシートの下の中間軸を通って左側で駆動します。球面型ホイールカバーもFRPです。

ハンドル部はグライダーの操縦桿のように前後に動かして前輪を操作します。ハンドルの操作感を調整するためのステアリングダンパーも付けてあります。

ウインドスクリーンがスモーク色で、翼幅もありますから、外部の確認のため、パイロットに外側からのトランシーバーで動きを伝えながら走行する人間ラジコンです。

外観のコンパクトさと、中にヒトが乗っているのが良く見えないのとで、お祭りのパレードで走行したら、「サルが乗っている!!」と大騒ぎになりました。 、、、サルのパイロットだったらNASAに勝つだろうね、、、

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