お気楽自転車雑貨(1) 2003年10月

お気楽自転車雑貨という変なタイトルを考えてみました。自転車の付属品や自転車をモチーフにした雑多なモノをいろいろ作っていこうという企画です。どういうモノが出てくるか自分でもよくわかりませんが、あまり深く考えないで気楽にやってみますね。初回は自転車ベルからやってみようと思います。


抽選会などで使用するものでこんなベルを見たことはありませんか。ベル部は直径が120ミリの黄銅鋳物、全高250ミリの大きさです。こんな感じの自転車ベルを作ってみたらどうだろうか? と最初は思ったんですね。

いろいろ考えていくうちに、むかしの自転車本のベルのイラストを思い出しました。実用的な感じはあまりないのですが、アンティーク型なのでペダーセン自転車(ペデルセン)に付けたらいいかもしれない。 こんな雰囲気をとりまぜて。


ベルの製作といっても、わたし自身はベルを鳴らすのも、鳴らされるのも好きではありません。偉そうな感じがイヤなんですね。ということで自分の自転車は軽量化も含めてベルはすべて取り外しています。なんとなく、それとなく、上品に、控えめに。そんな感じが伝わるベルはないものでしょうか。

でもマナーの話は横に置いておきます。人それぞれ感じ方、考え方は違いますから。 


製作過程の報告

1)本体 しんちゅうのムクのφ50ミリ丸棒を切削しています。しんちゅうは音がいいですからね。最初に図面上で何回もラインを引いて外形形状を決めています。形状はなめらかな曲線をねらいましたが、ちょっと切り込みを間違えて最初のデザインとは違ったものになってしまいました。0.5ミリでも間違うとダメですね。最終的にはなんとかラインをつなげて整え、仕上げだけでもキレイにしようとバフ研摩をしてピカピカにしました。どこか仏具みたいな雰囲気。チーン!

2)留具 しんちゅう製です。分解写真でいうとベルトの左にある2つの小さな部品です。最初は時計ベルトのようなバックルタイプを考えましたが、工作がシンプルで確実なボタンのようなギボシ留めにしました。留具の取り付けはバンドをはさんで裏と表の凸凹でカシメ固定します。

3)ベルト部 ハンドルグリップに近い色の革ベルトを適当な大きさに切ってつくりました。ベルトの穴部に留具のあたまが入ります。ハンドル径はだいたい決まっていますから留め位置は1箇所です。

4)打子 しんちゅうの打子を作り、貫通ボルトにより内部に銅線で釣り下げています。通常の走行振動では音はしませんが、つまんで振れば鳴るような想定です。銅線よりも弾力のある、たぶんバネ鋼やピアノ線のようなものの方が良いかもしれません。

白く円盤状に見える部分をつまんで振ります。最初はなかったのですが途中で追加しました。アルミ製にして見え方を変えてみました。

写真の中でキイロの箱は商品パッケージのモデルです。こんなモノまで作るとそれなりに雰囲気がでてきます。別に取り扱い説明書も手書きで作成しています。思い付いたモノはとにかく作ってみます。
今回のモノをA案として、別なタイプのベルの製作も考えています。形状と製作方法を変えたB案です。実走テストの報告もしたいと思っていますがB案の完成を待ってまとめて報告しますね。

ついでといってはナンですが、以前製作したペダーセン自転車(ペデルセン)のハンドルポストのメッキ写真も写っていますので見てください。ピカピカの部品が旧いスタイルの自転車に取り付けられて、どことなく居心地が悪そうです。ハンドルポストも今回のベルも時間を経ることによって全体の雰囲気になじんでいくことを期待しています。

自転車ってほんとにむずかしい。


次回は11月8日までに更新します。スティングレイもどきの完成報告を予定。チェーンケースの製作と全体の仕上げ。

会社員時代の上司の手伝いで、別荘地に建築予定の5階建ての塔の検討用モデルを作っています。1/10スケールですから高さが1メートルちょっと。設計変更の連続で何度も作り直しを命じられて?います。モデルを作ってハイ終わり。 と、その程度で済めばいいのですが、さらに大がかりな方向に、、、

「ラットエンジニアリングの土木作業日誌」なんてことになると困るんですね。

こんな話しですがわかってもらえますか?

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