aufsのインストールと設定

 aufsはUNIX上のファイルをネットワーク経由であたかもMacintosh上のファイルのように扱えるようにするソフトです.
 普通にcapをコンパイルしてインストールすれば使えるのですが,capのコンパイル前に設定しておけば,デフォルトでは使用できない様々な機能が使えるようになります.まずはそれらについて,私が行った設定を説明していきます.

コンパイル前の設定

 この設定は./configureを行ったあと,gen.makesを行う前に行います.具体的にはm4.featuresというファイルの記述を書き換えていきます.
 このファイルの中は沢山の"define(〜)"がコメントアウトされて並んでいます.これらを,必要な機能を定義している行のコメント記号を外して有効に(場合によっては多少書き換えて)すればその機能が使えるようになるのです.その説明はm4.featuresの中にも書いてありますし,CAP60.READMEにも説明がありますが,私自身がいじったものを特に説明しておきます.
define(`specialcflags',concat(specialcflags,` -DTREL_TIMEOUT'))
この行を有効にすると,なにかのパケット(Appletalk protocolについてはよく知らないのでわかりません)のタイムアウト値を減らします.
これを有効にしないとSolaris2.4 on SS5では実用にならないくらいファイル転送が遅かったので,Solarisでは有効にした方がよいかもしれません.
define(`specialcflags',concat(specialcflags,` -DUSE_HOST_ICON'))
この行を有効にすると,Macintoshにマウントしたときのアイコンが変わります.このアイコンはデフォルトはBSD daemonをあしらったものなのですが,SolarisのディスクをマウントするのにBSD daemonというのもおかしいので,SYS Vの誇りにかけて(笑)これは変更すべきでしょう.
どんなアイコンがあるかは,$CAPDIR/application/aufs/aufsicon.cのなかを見るとわかります.
define(`specialcflags',concat(specialcflags,` -DAUFS_IDLE_TIMEOUT'))
一定の時間利用されないと自動的に切り放すという機能を付加します.この時間はaufsの起動時に-iまたは-Iオプションで指定できます.
define(`specialcflags',concat(specialcflags,` -DUSR_FILE_TYPES'))
ファイルの拡張子とMacintoshのfile type/creater情報の関連付けができます.例えばhogehoge.jpgというファイルであれば自動的にJPEG Viewerのjpegファイルにすることができます.
その設定はaufsの起動時に-Fオプションで設定が書かれているファイルを指定します.設定の仕方はcap60/extras/afpfileが参考になります.
define(`specialcflags',concat(specialcflags,` -DCREATE_AFPVOL=¥"mac¥"'))
ホームディレクトリに"mac"というディレクトリがあって,その下にaufsに必要な.finderinfoなどのディレクトリがなかった場合,自動的に作ってくれるようになります.これらのディレクトリがないとMacintosh上でのファイルの情報や位置などが失われてしまうので,自動的に作られた方がいいでしょう.
define(`specialcflags',concat(specialcflags,` -DCREAT_AFPVOL_NAM="¥"%U¥""'))
Macintosh上にマウントされた場合のvolume名を指定できます.これは上述のCREATE_AFPVOLが設定されていることが必要です.

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ISHIDA Tsubasa <tbs-i@mtg.biglobe.ne.jp>
Last modified: Sun Apr 16 20:29:16 JST 2000