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2001年1月

1/28 大橋アナの結婚
 フジテレビの大橋マキアナウンサーが結婚するというのだが,その相手が仙台一高出身者だという.仙台一高→慶應→広告代理店だそうな.一高で慶應というのはイメージあわないなあ.ましてや広告代理店など.
 ちなみに仙台一高というのは宮城県で1,2を争う進学校なのだが,校風がどちらかというとバンカラ,で男子校で校舎も汚くて(最近新築されたけど),とてもじゃないがそんな慶應ボーイが出てくるような校風ではないのだ(偏差値的には十分おっけーだけどね.ただあまり勉強がんがんと言う校風でもないので浪人も結構多い.私が通っていた予備校で,現役時と比べた浪人後の共通一次の点数の伸びは,一高が一番高かったという.要は頭はいいが在校中勉強しないのだ).ましてや女子アナと結婚など! 義憤を感じなくもないが,何にせよ一高生の心の励みにはなるでしょう.
1/21 カルトの子
 『カルトの子 心を盗まれた家族』を購入,数時間で読了.著者の米本和広は,もともとはヤマギシズムの取材をしていた.そしてさらにヤマギシ村内で虐待されてきた子供たちに出会って,いわゆるカルト宗教内で虐待を受けている子供たちへと取材対象が広がってきている.そしてこの本はその取材の結果である.オウム(現アレフ),エホバの証人,統一協会,ヤマギシ会,ライフスペースの子供たちに触れられている.子供の虐待については,彼のヤマギシ会のルポルタージュの『洗脳の楽園 ヤマギシ会という悲劇』の中でも私が気になっていた点なので,ついに出たかという感じであった.
 著者も後書きで述べているが,まずは「虐待」というのは肉体的暴力だけではなく,精神的なモノであるということがもっと広く世に知られてほしい.暴力というのは手っ取り早く精神的なダメージを与えられるので,そこばかりが目立つが,暴力がなくとも精神的ダメージというのは与えられるのである.
 そして親がカルト宗教に入信してしまうと,彼らはカルトからの指示によって様々な肉体的・精神的虐待を子供に与えてしまうのである.

 これで思うのは,親が子を育てることの難しさ.親がカルト宗教に走るきっかけのうちなにがしかは子育てに行き詰まってというのがある.カルト宗教に入れば,その宗教が与える作業(布教だったり農作業だったり)をこなしていれば,子供を育てなくてもいいのである.それで子供に問題が出たら,信仰が足りないということでさらに作業に励めばいいのである.カルト宗教が,子供に向き合う必要はないと言ってくれるのだ.
 子供の問題行動というのは,たいがい親の注目を浴びたいから(=親からかまってもらえていない=愛情を行動として示してもらえず愛情を感じられない)起こるのだが,それでもカルトにはまっている親は子供をかまわない.「子供がかわいいので,まずカルト信仰を全うして自分,そして子供を含む周りを幸せにしよう」と考えるのである.子供が親に見捨てられるのは虐待である.しかして親は自分で気がつかないまま子供を虐待するのである.
 また,カルトが子育ての方針として,(度を越した)体罰を要求する場合もある(エホバの証人など).

 とにかくそうやって逃げたくなるほど(いや本人は逃げているとは思っていなくて,真剣に取り組んでいると思っているあたりが問題なのだが),子育ては(場合によっては)大変なのだろうなあと思うことしきり.子供は共同体が育てるのだという行き方は,その大変さを分担しようということなのだと考えてみる.
 とは言え現状そういうことを言うと,単なる保守反動に取り込まれてしまうし,そもそも昔それでうまく行っていたとしても,現状ではまず無理である.まずその共同体が現状ではほとんど存在していないから.保守反動の人はそれを無視して昔に戻れとか言うけれど(あと「バーチャルリアリティーは悪」だっけ(笑)),まずそもそもの共同体をどうやって再構築するか,それは出来るのか,という辺りから話をはじめないと現実味はありえないことに気づいていないのはどうにかしてほしい.

 とりあえずカルトの児童虐待についてはこの本の他に,別冊宝島461「『救い』の正体。」にもいくつか文章が載っている.ただ別冊宝島は増刷はせずに文庫に落とす形になっているらしいから,現在どういう形で入手できるのかは分からない.
 別冊宝島はいいルポルタージュが多いから好きなんだけどね.

1/11 先日の補足
 先日の「対談というよりは東氏がしゃべりまくっていた」についての述懐.山根さんからは私信にて.

1/6 Solaris8 on SS20
 古巣の研究科で番長相場師匠がSS20の一番最初のバージョン(CPUが50MHzでディスクが1Gしか載ってないやつ.ただしメモリは増設してあるけど)にSolaris 8 06/00を入れるというので多少付き合う.私は電車の時間があるのでとっとと帰ってしまったが,最終的にはCD-ROMが遅すぎてお話しにならないのでSolaris 2.6にしたらしい.Solaris 2.6はCD-ROM一枚に収まっているのに対し,8はCD-ROM3枚になるのである.2.6は日本語版のCD-ROMということだが,Solaris 8は対応している全localeが入っているのでそれだけの量になるのだろう.まあ入れるモノの量はそんなに極端に変わらないにせよ,CD-ROMの入れ換えは面倒であろう.私も同じような構成のマシンにSolaris 8を入れたが,結構時間がかかったような.
 おまけにそのマシンには昔のCISCOのFDDIカードが入っているので,そのドライバを探すのに難儀する.古巣の大学は基幹ネットワークインフラにFDDI(とATM)を導入しているのだが,明らかにFDDIは外した技術になってしまった.
 あの大学は,市場の趨勢が見えないうちに新しいモノを導入して,結果市場のメインストリームから外れてしまうということを以前もやっている.ただこれに関しては,導入のタイミングが市場の趨勢とは無関係に文部省が予算をくれるタイミングによってしまうせいでもあるのだけど.token ring方式は個人的にはかっちりしていて好きなんだけど.
 まあともかく,番長と師匠で飲みに行くくらいの時間は取れた.去年起きた犯罪やデジタル著作権の動向について番長と語る.
 ついでに番長に東さんの『不過視なものの世界』にサインをもらうのを忘れる.というか本そのものもまだ買っていなかったりするけど.どうもあの対談のなかでは番長と山形さんだけが浮いている.ちなみに両氏とも,「対談というよりは東氏がしゃべりまくっていた」という状況だったそうな.

1/1 謹賀新年
あけおめ,っと.

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