William Gibson
William Gibsonって誰?
作家ウィリアム・ギブスンは,1948年,サウスカロライナ州コンウェイの生まれ.長編デビューは1984年,"Neuromancer"においてのこと.彼はこの小説で「サイバーパンク」というSFの1分野を作り上げ,自身をスターダムにのし上げたのである.そのデビューのわずか4年後,1988年版の"Columbia Literary history of the United States"(これは文学に関してかなり定評のある本らしい)にすでに彼の名前は載っている.
私は彼の小説の特徴を語れるほど筆がたたないので,翻訳された"Neuromancer"の解説に紹介された様々な書評をここで引用することにする(ちなみにこれらの書評は『ニューロマンサー』の解説からの孫引きである).
- 「コンピュータ用語を駆使して展開される新しい感覚のSF」
- 「たくさんの情報を盛りこみ,コンピューター革命からうまれた新しい思考形態について語る,読みやすく洗練されたSF」
- 「リアリスティックな“未来”を“現在”へと奪還すること.『ニューロマンサー』ほど“現在”から見た可能性としての“近未来”を生き生きと描いた作品を,残念ながら他のSFでは知らない.それはとりも直さず,ウィリアム・ギブスンの現在意識の,ボルテージの高さの現れだろう」
- 「道ゆく人は体にさまざまな接続機を埋めこんで半機械と化し,スペースコロニーへ向かう曳き船マーカス・ガーベイ号(!)の運転手はドレッドロックス,船内ではダブ・ミュージックが耳を聾する.世界は日本製品であふれ,それを作り続けるのはコツコツ勤勉な“さらりまん”! 素材の新しさだけで喜ぶミーハー精神を自戒しつつも,こりゃ相当に魅惑的な作品世界だ」
他の人による紹介
sheneman@cs.uidaho.edu氏によるWilliam Gibson紹介.
その他リンク
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ISHIDA Tsubasa <tbs-i@mtg.biglobe.ne.jp>
Last modified: Sun Apr 16 20:33:09 JST 2000