七歳のお誕生日に寄せて  (2007.12.26)

あっという間に七年の月日が流れました。
小学校一年生です。

私が死産を体験し、このホームページを作った頃に比べて、今は18トリソミーを
めぐる環境が随分変化したなと思います。

私のように出生前に18トリソミーと分かっても、赤ちゃんのために帝王切開をなさった
という方のお話も複数伺うようになりました。

もしこれから出産を迎えるという方がいらっしゃいましたら、ぜひよ〜く考えて選択なさっ
て欲しいと思います。

死産当時は、「どうしてこんな悲しい目に遇わないといけないのか」
という思いにとらわれてばかりでしたが、さすがにこれだけの月日が流れると
「特別の赤ちゃんを神様から授かったのだ」という気持ちだけです。
できれば、もうちょっと一緒に過ごせたら良かったですが。


私が一番辛く苦しかった頃、一番救われたのは、ネットを通じて知り合った
同じ18トリソミーのお子さんを持つお母さんたちとの交流でした。
普通に子どもの話が出来る・・・・・それだけで、どんなに救われた事か・・・・。
もし、今、深い悲しみに打ちひしがれている方がいらっしゃいましたら、
ぜひ交流されてみると良いと思います。

また、自分の思いや子どものことについて書いてみるという作業も、自分自身の
気持ちを整理することができて、良かったと思いました。
モヤモヤした思い。何度も同じことを考えてしまう・・・・・・そういったことを
自分で書いてみるというのは良い方法だと思います。

自分のHPを作るのはちょっと大変という方には、18トリソミーの会の「親の想い」
というコーナーもありますし、このHPにも「たつきのお友達」コーナーがあります。
掲示板も、お気軽にご利用ください。
  
                        


あれから三年後に、女の子を授かり、その子も四歳のお誕生日を迎えました。
当時幼稚園の年中だったお兄ちゃんも、小学校六年生。
家も変わり、パパが単身赴任になり、家族のかたちも変わりました。

数年前、「ブラックジャックによろしく」という漫画で、ダウン症のお子さんが産まれ
た家族の話があって、医師が「障害じゃなくて個性だ!」と言っていました。
私は、その時「そりゃそうだろうけど、ちょっときれい事過ぎて一般の人はそれじゃ
納得しないだろうな」と思いました。

ちょうどその頃からかな、小学校中学年になって、とても仲良くしていたお兄ちゃん
のお友達が数名、軽度発達障害との診断を受けました。とてもショックでした。
普通に生まれ、ごく普通に成長してきました。でもちょっと難しい部分がある。
今、新聞やニュースでもよく報道されていますが、本当に多いのです。

「障害」という言い方をしてしまったら、あの子もこの子も「障害」じゃないの・・・。
何が「障害」で何が「障害じゃない」のか分けがわからない・・・・・。

その時、初めて、目や耳や手足が不自由なことも、人の気持ちが理解しにくい
こと等も、ちょっと他の人と違うというだけ。「ただの個性」なんだと確信を持つよう
になりました。(ちょっと遅すぎかもしれないけど)

だから、子どもには「ただの個性なんだよ」と言い聞かせています。

もし、赤ちゃんに「障害がある」と言われ悲しんでいる方がいましたら、将来のこと等で
悲嘆に暮れないで下さい!私たちだって、いつ何がおこるかわからないのですから。
今日一日、あたりまえに生きていることの幸せを感謝しましょう。
たつきが生まれなかったら、そういうことにもあまり気付かないで生きていたのではと
思います。