【動詞30題】 |
01.いきる 02.のむ 03.きる 04.たつ 05.たぐる 06.ほころぶ 07.さす 08.ことほぐ 09.ふれる 10.ねむる 11.ぬる 12.かく 13.さらう 14.はう 15.まどろむ 16.ちる 17.なでる 18.わらう 19.たくす 20.かしぐ 21.かける 22.こえる 23.うたう 24.すべる 25.ふるえる 26.のぞく 27.めでる 28.ひたす 29.たべる 30.しぬ |
01.いきる 02.のむ 03.きる 04.たつ 最初に出会ったときは、背の大きい先輩だと思いました。それに眼鏡も透けて見えないし、本当に中学生なのかな? 高校生じゃないかと一緒にいた堀尾君や水野君に聞いてしまったぐらいですから。 ある日、いつものように球拾いをしていると乾先輩に偶然通りがかり手伝ってくれました。僕は思い切って先輩にかねてから思っていたことを聞いてみたのです。 →乾は後輩にはこっそり慕われてて欲しい 05.たぐる 06.ほころぶ 普段の乾先輩は、あの分厚い黒縁メガネのせいで目が見えないせいか表情がよく分かりません。だから、乾先輩がどう思っているかは声とか動きで判断するしかないんです。 そんな僕を始め、堀尾君やカチロー君は他の1年よりも乾先輩の近くにいることが多いです。そんな、乾先輩は最近様子が変です、まあ変といえばそれは…い、いや、今のは聞かなかったことで…。 そんな乾先輩が海堂先輩と話すとき凄く顔をほころばせているのを知っているのは僕だけでしょうか。僕がそれに気がついたとき、隣に居た不二先輩が僕を見てにこりと微笑んだので、僕はこのことは誰にも言わないようにしました。 →カツオにすらバレバレの乾 07.さす 08.ことほぐ あの時の乾にはこの3年間以上の何かがあったのだ。 最初に出会ったときは、あの分厚い眼鏡のせいか何を考えているのか良く分からなかったし、本当に近寄りがたい雰囲気だったんだ。 だから、乾が立海大の柳に勝利したとき本当に嬉しそうで俺は精一杯【おめでとう】の意味を込めて校旗を振り続けた。 →タカさんから見た乾とは 09.ふれる 「海堂」 そう呼ばれるようになってから一体どのくらいの月日が経ったのだろうか。最初は頭を撫でられるだけでこんなにも強張っていたのに。何時の間にこんなにも近くで触れ合うようになったのだろうか? 初めて手を触れたあの日 全てが今でも鮮明に思い起こされて、今でもそれを思い起こすと恥ずかしさが全身に満ちる。しかし、一番鮮明に思い起こされたのは初めて先輩の心に触れたと思えるあの日のこと。 この触れ合える距離に居られることを何よりも喜びに思うだなど、先輩が知ったら笑われないか、それが少し怖い。 →乾海数年後乙女チック妄想 10.ねむる それを提案したのが誰だったのか今は分からない。 夏の合宿中、エージ先輩に誘われ俺は忍び足でこの長い廊下をゆっくりとしかも急いで歩いていた。顧問のばあさんに見つからないようにするのが冷や汗ものだが、それでもそのリスクの分だけの価値があるのだから。 「ミッション、かーいしー」 小声でもテンションの高いエージ先輩の後を俺達はゆっくりと付いて行った。今回のミッション、それは乾先輩の寝起きを見ることだ。あの分厚い眼鏡は透けることなく、一部を除いてその素顔を見たことがないのである。青学テニス部七不思議のひとつとなりつつある乾先輩の素顔を拝めるなら少しのリスクも歓迎だった。 「やあ、桃。朝早くから何の用だい?」 俺達は一目散に自分の部屋へと駆けて言った。息を切らせて2年の部屋に戻った俺達はやはり乾先輩の素顔は当分見れないと思いつつ、今回のミッションは失敗に終わったのであった。いつかリベンジすることを4人で近いながらも朝練の準備に取り掛からなければならなかった。 だから、俺達は誰も気がついていなかったんだ。 →乾の素顔を見よう大作戦。 11.ぬる 「乾ってさー、肌、白いよねー」 着替えをしていると僕の隣のロッカーの英二が何気なく声をかける。英二はそれから僕のほうを見て、不二もお肌白いよねーとか言ってこちらを見る。僕は英二だってそんなに焼けてないじゃないかって言ったら、俺はこれからだもーんって二カっと笑って答える。僕が肌が白いのは、昔からであって何故かあまり焼けることが無いのだ。まあ、そんなこと言ったって英二が聞いているかどうか分からないからそれ以上は言わなくてもいいやって思ってそのまま何も言わずに乾の方に視線を移してみた。 「何、乾?」 英二、余計なことを。しかし僕はそれを表に出すことなく乾に問いかける。 「確かに、僕は肌が弱いからね。乾は何処の使ってるの?」 僕はその衝撃を隠せなかった。うっかり開眼なんてしてしまったから乾は驚愕してしまったようだけれども僕の驚きの方が大きかったのだからそれぐらいは許される筈だよね。しかし、乾……侮れないな。 →乾に妙な嫉妬心を抱く不二 12.かく 目に入る姿は、いつもメモを取っている姿だった。 先輩は、事あるごとにノートにメモを取る癖があるから皆の間にはノートと見ると先輩を思い出すことが多い。 先輩達が卒業した後に残した色紙を見て、ふと俺はそんな事を思い出した。 →海堂視点乾像。文字には人柄が溢れている。 13.さらう 「出来ることなら、お前をさらって行きたいよ」 そういう話を先輩は真面目な顔で俺に言った。 先輩の俺に対する真摯なる感情に対する自分の感情に気がついた今ならば、 俺がアンタをさらって何処までも行ってやる。 →海堂視点乾海。海堂の方が漢前だと思う。 14.はう 15.まどろむ 「乾、いるー?」 借りた数学の教科書を返しに11組までやってきた。視線だけで乾を探すとクラスの女子が半分笑いながら、黙って乾の席を指差した。 「あれ? 乾・・・」 丁度別の用事で一緒に来ていた英二が声を掛けようとしたのを、制止する。乾は机の上に突っ伏して眠っていのだ。多分今日も午前様だったのだろう。僕は、持っていたノートを一枚終わりの方を破いてペンでさらさらと文字を書く。その文字を見て、英二も笑いを堪えているのは見るだけで分かった。僕と英二は慎重に乾の席まで行く。気配を悟られないように慎重に、細心を重ねて。一番注意したのは乾の背中に紙を張った。 「駄目だよ、僕をフリーにしちゃ」 乾は結局、その後に訪れた海堂に指摘されるまで気がつかなかったらしいよ。 →アニメ「思い出の決着」海堂回想の真相予想 16.ちる 17.なでる 18.わらう 最近、少し乾の笑顔が柔らかくなったような気がする。 以前の彼が笑わなかったという訳ではないが、それでも笑顔から受ける印象がかなり変わったと俺は思っているのだ。 原因は判明している 一年後輩の海堂。 →大石視点の乾と海堂観。 19.たくす 「これからの青学テニス部を頼んだよ」 8月の全国大会を終えて先輩達は引退していった。 3年の乾先輩が、部を引退するときに一冊のノートを手渡した。 「堀尾は、今の部員の中では一番知識もあり洞察力にも優れている。だからそれをこれからのテニス部の為に生かして欲しいと思ってる。これは俺だけでなくて、手塚や大石も同意したんだ」 いつもの透けない眼鏡のまま、それでも優しい声音で、乾先輩はそう言って俺にノートを手渡した。そして、頑張れと頭を軽く叩く。中にはびっしりと書き込まれたデータの数々。 書かれた一言一言を読み返す。 →堀尾が多分乾の後継者だろうと考える。 20.かしぐ 21.かける 22.こえる 「俺は過去を凌駕する」 そうか、お前はあの日の続きを、あの日の俺たちを越えようとしてそこに立っているのがその一言にて伝わった。 互いに過去を越える為に、あの日の続きに進む為に あの日の続き、現在というこの場所で俺たちは今過去の続きを始めようとしているのだと気がついたならば、続くためには唯一つ。 それだけが唯一無二の俺たちの方法。 ならば、貞治。俺も本気を出そう。 →過去を引きずっていたのは乾だけでなく柳も同様だったと思う。 23.うたう 乾が、人前で歌うところは見たことがない。 え、俺? 俺は人前で歌うの大好きだよ。おっきー声出して歌うとすっきりするし気持ちがいいじゃん。特に自分の好きな歌とか歌うのってサイコーだって。そうでしょ、流石にあんまり下手だと周りが大変だかんね、それでもそれなりにでも歌うのは楽しいと思ってる。だからカラオケとかは大好き。 「どうしたの、英二」 ちょうど不二が来たから今の話、不二にするね。あのさあ、不二…。 「それってちょっと興味があるね」 不二がにやりと笑ったならば、興味があるってことだよ。あれ、不二どっかいっちゃった。ああ、薫ちゃんのとこか。そうだよね、薫ちゃんなら聞きだせるかも知れない。何てったって乾結構薫ちゃんのこと気にかけてるから。さあて、どうなるか楽しみだなー。じゃあ、行くよ。 →36(特に不二)に乾が策略で勝てるのは困難 24.すべる 25.ふるえる 全身に、痺れが走った。 あれが、先輩の本気なのだと。全ての瀬戸際に於いて尚持てる力の全てを尽くし戦うその姿に、俺はただその一挙一動を見守るしかない。相手は先輩の幼馴染にして元ダブルスを組んでいたコンビの一人。 俺は、あんな先輩は知らない。 ただ、俺の身体は確かに震えていた。 →S3・柳戦。乾の本気を身体で感じる 26.のぞく 最近、誰かに覗かれている気がする。 何か背後から視線を感じるんだよね。桃センパイと一緒に帰った時とか、桃センパイと一緒にハンバーガー食べに行ったときとか、桃センパイの自転車の後ろに乗っているときとか、桃センパイと一緒に水族館行った時とか・・・ってこんなこと書いていたら俺がいつも桃センパイと一緒にいるような気がするけどそんなことないからね! 変な誤解はしないでよ。 「センパイ、余りにしつこいと海堂センパイに言いますよ」 乾センパイの表情だけで効果バッチリなのは見え見えだ。 →さり気無く桃リョ風味。乾といえばこれ。 27.めでる 28.ひたす 29.たべる 30.しぬ 俺達、乾(先輩)に言いたいことがあります。 とりあえずあの汁を止めてください。 ボウリングの時の味の検討の話は何処へいったのですか。 …え? し、新作が出来た……? い、いえ結構ですから。
目を覚ました海堂がどうなったかは、誰も知らない。 →1.2年部員の心の叫び |
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