Where do you come from?
「なあ、コウ」 そう問いかけて葉佩が皆守の目の前に差し出したのは、現在のバディとなっているメンバーの成績表であった。実際の成績は流石に伏せてあったものの、そこに書かれているパーソナルデータは男子女子問わず体重・身長などの細かいことが書かれている。女子が見たら憤慨ものだと思いながら皆守は口を挟まない。 「何気なく、気がついたんだけどさ」 どうせ、葉佩が気がついたことなど大したことではないのだろう。いつも葉佩は突拍子も無いことを言って人を脱力させるのだから。今回も多分そのような類であることは、皆守にも容易に想像がついた。 「コウと阿門は出身地が東京だよな」 だんだん、内容が読めてきたような気がするが、ここで口を挟んだら機嫌が悪くなるのは確実なので敢えて皆守は黙っておく。前回、それで葉佩が怒り出して結局謝るまで口すら利かなかったこともあったことを覚えていたからだ。 「あと、外国出身組は除く。あ、ルイ先生と大和とトトのことだ」
馬鹿だ馬鹿だと思っていたが、ここまで阿呆だと思うと、何故か逆にほろりとしてしまう皆守であった。そういうことを今まで真剣に考えていたのかと思うと、そういう葉佩に振り回されている自分に激しく同情してしまいたくなる。皆守はアロマを深くすうと、口を挟むことにした。 「ほんっとうに馬鹿だな。皆方言で喋っていたら通じないだろ! だから標準語なんだよ」 そこで納得する葉佩を見て、皆守は大きく溜息を漏らした後にアロマパイプに火をつけて精神を落ち着かせるしかなかったそうだ。お前だって地方出身の癖にいつも標準語だろうという突っ込みは流石に胸の奥に仕舞っておいたらしい。
九龍プレイ時微妙に気になったこと。 04/11/01 tarasuji |
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