TOUR de JAPON

music from FINAL FANTASY

札幌公演レポート

日時:平成16年3月19日(金) 開場 18:00 開演 19:00

開場:札幌コンサートホールkitara


 開場18:00ということで、宿泊していたホテルが会場より徒歩10分前後ということでのんびりと到着。既に入場のために並んでいる人の列を発見!

 慌ててチケットを取り出して入場すると、自分の席を探せずに会場の人に聞くことに。そうしたら…

うわっ、近い!?


会場図縮小

というか、人生初のコンサートがこんな前列でいいんだろうか・・・と驚いてましたが。結構この辺りに座っていた人たちは皆あまりの近さにびっくりしていたらしいです。
まあ、FC先行発売使ってチケット取ったせいもあるのでしょうが(汗)

ちなみにチケットはこんな感じでした。(すいません、携帯のカメラしかないので画像悪いです)
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更にどのぐらい近いというと・・・このぐらいです。あくまでも、下手絵イメージですよ、イメージ。

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開演まで時間があった(30分ぐらい?)ので物販コーナーへ。
会場は流石にFFだけあって、男性が多かったかな。年齢層も10代〜30代ぐらいが多かったかな?でもたまに親なのか50歳ぐらいの人も見かけたし、日本人以外の人も見かけたりしました。
kitaraは会場にあったパンフレットから推測すると・・・というかオーケストラ系統の催し中心のコンサートホールみたいです。公演予定とか見た限り、クラシックとかが殆どでしたので。大体そういう系統はもう少し年齢層は上になるんでしょうか?

物販コーナーは人の列。
私も早速並び買うことに。

≪物販内容≫
●ファイナルファンタジーソングブック『まほろば』
●TOUR de JAPON Tシャツ2種(黒・白)サイズ各S・M・L
●TOUR de JAPON ネックストラップ
●TOUR de JAPON パンフレット
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●FFXIエッセイ
●みんなそうなの?
●楽して暮らしてぇなぁ(会場限定植松伸夫氏サイン入り)
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今回は『まほろば』とパンフと『楽して〜』を購入。『みんな〜』は予算の都合で諦めることに。


≪第1部≫

オーケストラ配置図
↑うろ覚えのオーケストラ編成図

 開演前に札幌交響楽団(以下:札響)のハープの方が音を確かめてたり、その後はコントラバスの人とかがちらほらと現れてました。最初に出てきたのはハープの金髪のお姉さんでした、この人が一番長く練習というか調弦していたのですが。
 待っていると、札響のメンバーが舞台に登場。そうしていると全員着席したあとに、コンマス(=コンサートマスター第一ヴァイオリンの第一奏者)さん?らしき方が突然立ち上がって調音し始めてました。
一瞬、その姿に守村さん(※富士見二丁目交響楽団シリーズの主人公の1人−角川ルビー文庫)を重ねてしまったりして1人悦。
 調弦が終わったところで、指揮者の竹本泰蔵さんが登場。ゆっくりと指揮台に上っていくとタクトを振り上げると同時に鳴り響く音。

1.オープニング〜爆破ミッション(FF7)
 久々にこの曲を聴いて、昔を思い出した…でも実はFF7はサントラ買っていないので結構うろ覚え。
 でも最初にここで苦戦していた記憶が。当時はPSに移植したビジュアルだけで興奮してました。徐々に盛り上がっていくこの曲をオーケストラで聴いた瞬間から震えが止まりませんでした。出だしがこの曲だというだけでインパクト大です。指揮の竹本さんの動きが凄く大きく見えました。

2.ザナルカンドにて(FF10)
 FF10も1度しかクリアしていない…というか弟がクリアしたのを見ただけ。でもこの曲は結構印象に残っていましたし、以前インターネットラジオ『植松伸夫です。』のアレンジ道場で聞いたことがあったので。こう、ティーダとユウナの事を思い出してしまい切なくなってしまう。

〜MC〜
 ここで植松伸夫氏&片山理恵子さん登場!(※片山さんについては植松ラヂオ参照)

 生植松!生理恵子!

 大興奮。いや、生で見るなんて初めてだし生で喋っているよ!
 お2人とも上はTOUR de JAPONのスタッフジャンパーにTシャツというラフな姿。植松さんは元から結構ラフな格好が多い方なのですが、周囲もオーケストラだといって正装している方はいなかったですね。男性ではスーツを着てきた方はいましたが。
 挨拶の後に曲紹介。片山さんの声はやはり緊張していて微かに震えて聞こえたような気がしますが。
ラジオで公約していた片山さんのご当地ソング発表。

「♪サッポロいちばん ミソラ〜メン」

でした。てっきり私は「♪ジン ジン ジンギスカ〜ン」だと思ってたんだけど。「札幌は札幌でも…」というツッコミもありましたが(笑)
 前回(2002年・東京公演)の時は5000人ぐらいの規模のコンサートホールだったのですが前回は後部座席の人にはマイクで音を拾って聞かせていたのでそれではコンサートの意味が無い!ということで今回は2000人規模のコンサートホールで行うことにしたそうです。ちなみにkitaraは2008席です。
片山さん曰く、

「来年は、ここで片山コンサートをやります」

会場、大爆笑。
どうやら来年は片山さんの年になるらしいです。ま、ラヂオの方でもそれらしいことをやりたいらしいとの冗談交じりで話があるので。

3.Ronfaure(FF11)
 FF11は未プレイなので曲自体馴染みがないのですが、携帯着メロにて知っていたので。
植松さん曰く、「FF11で一番最初に出来た曲」とのこと。ちなみに同じフレーズなのに多彩な音色なのは流石オーケストラ!と感じてしまったり。

4.エアリスのテーマ(FF7)
 FFファンの間では人気が高い曲・・・らしいですが、すっかり記憶の彼方に(汗)
 この曲の入ったオルゴールは一個4万にも関わらず完売したそうです・・・驚き。

〜MC〜
 再び植松&片山コンビ登場
 各会場で内容が違うらしいのですが、今回はホルンについての話。
 ※ホルンは昔は木管だったのですが、今では金管楽器になったとのこと。ホルンは昔戦場などでの合図に使っていたそうで、仲間に伝令するために後ろに音が出るようになっていた・・・とのこと。

植松氏:じゃあ後ろの方奏してうるさいと思いますか?(うろ覚え)
札響:そうですね。(うろ覚え)

以前は肩にかけて吹いていたそうです。
金管部分は伸ばすと3メートル近くあって、大昔は木管だったのでその部分を取り替えていたそうです。ホルン奏者は他の楽器と違って、楽譜毎に転調が必要で大変だったと。昔はその曲ごとに巻いている部分の長さを調節していたらしいですが、今はそれが不可能なのでいちいち転調させないといけないらしい…大変ですなあ(汗)

ちなみに指揮の竹本さんは子供と一緒にFFをプレイするほどのゲーム好きで、曲を聴いただけでFFのどのシーンで使われているか分かるので植松さんは大変助かったとか。

5.The Oath(FF8)
 FF8も一回しかプレイしていないので曲がうろ覚え・・・サントラは初回限定版できっちり持っているのに。この辺りはかなり忙しくてゲームプレイ出来ていなかったらしい(汗)

6.独りじゃない(FF9)
 前の曲よりは記憶のどこかに引っかかっていたような。
 やはり同じフレーズを繰り返しても全然また聞くたびに新鮮だった。


ここで第一部終了、20分の休憩となります。


≪閑話休題≫
グッズは皆先に買ってしまったのか、列は少なくなっていました。
喉が渇いたのでジュースでも飲もうかとカフェコーナーへ。

・・・ジュース一杯300円!?

飲みましたとも、ええ飲みました。喉が渇いていたんですもの。オレンジジュース一杯300円を。
これって普通なんでしょうかね?何せ世間知らずですから。
ちなみに烏龍茶も同様の値段でした。中にはワインを飲んでいた人も見えたなあ。マフィンも食べたかったけどジュースだけにしておくことに。
こういうときだけはケチというか渋る人なんです、私(笑)


≪第2部≫
 第一部の最初と同じくコンマスの調音から始まり全員が着席。
 そして竹本さん登場・・・となるのですが竹本さん指揮台に上がらない。第一ヴァイオリンの辺りに立っているのです。そして、金管のトランペット・ホルンの人たちが立ち上がり音を出し始めました。
段々後ろの方から立ち上がり、練習かなと思っていたら・・・竹本さんが真ん中に行き始める。

そう、この時点でも演奏が開始されていたんです!

7.ファイナルファンタジー5メインテーマ(FF5)
 この曲はFF5で1、2を争うぐらい好きな曲なんです!こんな演出・・・もとい演奏方法は休憩の間の意識を引き付けるには十分でした。
 うわー、最初にプレイしたFFは5だったのでそのときのことを思い出してしまった。

8.ファイナルファンタジー7メインテーマ(FF7)
 7はサントラ買ってなか…(以下略)なので、すっかりこの曲がメインだったことを知らず。頭の中で必死に思い出そうとしていた記憶が(汗)

〜MC〜
 東京&横浜公演のゲストは清田まなみさんと長谷川友二さんでしたが、札幌公演のゲストは・・・
と考えていたら椅子が3脚出現。そして現れたのは。

野島一成氏。(FF7以降のシナリオライター:現在はスクエニを退社してます)
野島氏は札幌の出身だということで呼ばれたみたいですね。ちなみに私は坂口シナリオのFFファンだったので、シナリオがこの方だというのお知らなかった(7以降のファンの方、すいません)
植松&片山&野島のトーク開始。

うろ覚え会話集。
・旧スクウェアを受けたのは、募集していたのがそこだけだったから。
・面接の為に15分ほどかけてネクタイを締めていったら、5分で面接が終わってしまった。
(この当時クロノ・トリガー開発中)
・植松氏とのファーストコンタクトは社内メールだった。
ちなみに植松氏は社内掲示板で若者に渇を入れていたらしい。植松氏は自分は【長老】だと言っていた。
メールの内容は「野島、ちょっと来い」だった(笑)それ以降、また同じメールで呼び出されることに。
・まほろばの歌詞を植松氏に頼まれたのは退社2日前だったとか。
・自宅は結構近くだった。
・北海道大学に入学したものの、中退していたことが発覚。
・実家はやくみつる氏の自宅の近くらしい。よくやくみつると間違えられるそうだ。
・最初の作品はバハムートラグーン(SFC)

野島氏が作詞をしたことに関して、片山さんが私にも曲を作って欲しいと言い出しまして。2人はギャラ次第だと返答。

植松:いくら出す?
片山:えっと〜200円ぐらい?

そんな感じの楽しいトークでした。

前後しますが、何処から来たのかチェックは流石北海道だけあって道内が殆ど。
道外は本当に極僅かでした(汗)

9.愛のテーマ(FF4)
 FF4と言ったらこれですかね?個人的には4がシナリオ的に好きでした。どうしてもこの曲を聴くと頭の中で歌詞が出てきます。しっとりと演奏されて曲とよく合っていました。

10.FF1〜3メドレー2004(FF1〜3)
 曲順
 Prelude〜町(1)〜メインテーマ(2)〜悠久の風(3)〜戦闘シーン2(2)〜小人の村トーザス(3)

 3はプレイしていないのですが、全部曲を知っています!
 交響組曲ファイナルファンタジーを思い出させてくれる出だしでした。ああ、あの時金に困って売らなければ良かったと今でも後悔ひとしお(汗)是非再販を…
 ハープから始まるプレリュードから2のメインテーマへ。そして悠久の風、戦闘シーン2へと進み最後の小人の村トーザスはだんだんテンポアップしていく。そのテンポの凄まじさに凄いとしか言えない驚きでした。指揮の竹本さんも凄い動きが大きくなっていく。本当に指揮と演奏者のガチンコバトルといった雰囲気を味わってみたり。
 ちなみにトーザスも歌詞が頭の中で駆け巡っていました。やはり今までの中ではこの曲が一番印象に強かったんです。本当にアップテンポの曲が一番私は好きなのでそう思ったのかもしれませんが。

〜MC〜
 またまた登場。
 植松さんの物販紹介コーナーとか。
 (わざとらしく何かを落とす)「ああ!これは何だ!?」
 拾い上げ、『楽してくらしてぇなぁ』を見せる。
 「会場限定サイン入り!」もう数も少なくなっているらしいです。
 その後も、スタジャンの下のTシャツやらネックストラップも宣伝。ちなみにTシャツは白の方を着ていましたが。

 そしてここで終わりかと思いきや・・・
 片山氏が一言。
「我らが植松師匠も明後日で45歳になります」

奥から出てきたのは・・・何とケーキ!

(ちゃんといちごショート1ホール)

「会場の皆さん、ハッピーバースデーを歌いましょう。名前はノビオで(笑)」
そういいながら、ハッピーバースデーを歌い始める片山さん。会場の皆も手拍子で全員で明後日の植松バースデーを祝いました。

 驚いた植松さんの一言。
「僕は製作総指揮だよ、それなのによくこんなことが出来たね」
とか言いつつも嬉しそうな植松さん。

本当にお誕生日おめでとうございます!

その後は質問コーナーに。
植松氏:誕生日なんかやったから2人しか質問できないよ。

質問は本当に2人だけでした。
:一番好きな曲はなんですか?
植松:フ〜ンフ、ふふ〜んふ〜ふって奴(ファイナルファンタジー)

もう一個質問があったのですが、思い出せません(汗)すいません。
質問は本当に2人だけでした。

片山:植松さんはFF全部合わせてどのくらい曲を作ったんですか?
植松:わかんないけど500〜700ぐらいかな?
片山:会場の皆さん、わかったら数えて教えてくださいね。(無理だって←突っ込み)

そして最後のメインともいえる曲。

11.オペラ マリアとドラクゥ(FF6)
FF6のゲーム中であったオペライベントを実際にオペラで演じてみる。

これを見ただけでも札幌に来た甲斐があるってもんですよ。

 ゲームで見たときそのままで、マリア役の方もきちんと演技している。ドラクゥのあの歌や決闘のシーンが脳裏に蘇ってきます。マイクなど無しの生の声で、オペラ歌手って凄い声量だと再認識。
ちょっとマリアの声が太めかな?とも思いましたが頭の中にあるのが、SFC版のあの音なものでそう感じてしまったのかもしれません。
 婚礼のワルツ〜決闘へと以降するシーンの曲が一番気に入ってまして、原曲も好きですが、やはりオーケストラになると音に厚みが出てくるというか、臨場感というか緊迫感が出てくるというか。流石に、オペラでオルトロスを出すわけにはいかない(出てきたらそれはそれで面白いと思うが)ので【大円団】はカットされてラルス役の人が『わたしのま〜け〜だ〜ドラクゥ〜』と締めてくれます。アリアの『ありがとう〜わたし〜の〜あいす〜る〜よ〜』のフレーズは最後にもって来ていて最後は3人の声がかぶる。
 ちょっとオーケストラに音が消されてるかな?と感じた部分もありましたが、流石はプロとでも言うべき舞台でした。

鳴り止まない拍手の中。

最後だと思って現れた植松&片山さんですが・・・
「ここで未公開のファイナルファンタジー7 アドベントチルドレンより一曲・・・」

っていいんですか?
うわっ、本当にびっくりしました。
12.タイトル不明(FF7AC)
結構穏やかな曲で、街の中とかOPかEDでも使われそうな感じがしました。

そしてその曲に引き続いて演奏されたのはFFシリーズすべての原点でもあるこの曲。
やはりこの曲がないとFFじゃないよ。と思っていたので。

13.ファイナルファンタジー
 やはりシリーズに色々好きな曲はありますが、これが一番FFの原点というか何と言うか。この曲だけは別格扱いです。
 そして演奏の途中で植松さんに指揮を譲ろうとする竹本さん。植松さんも断ろうとしますが、スタジャンの中から出てきたのは指揮棒!
 指揮台に立つ植松さん。もうここまで来ると技術というよりは本当に植松さんの作った曲というものの影響力の大きさを感じます。でも餅はやはり餅屋だとは思いますが、一生懸命指揮棒を振っている植松さんが本当に微笑ましく思えました。そして野島さんやオペラの人たちも皆舞台に再登場。

 止まない拍手。

 片山さんが、両手でジェスチャーをしている。もしかしたら・・・と思ったら隣の席の人が立ち上がったのです。私もすぐさま立ち上がり、拍手を。


会場全員でのスタンディング・オベーション


鳴り止まない拍手の嵐。
叩きすぎて、手も肩も痛くなってきたけど、それでも本当にありがとうをこめて叩き続けていました。
植松さんが去っても、竹本さんが去っても鳴り止まない。
札響の人たちが舞台を降りるまで拍手は続いていました。

本当に素敵なコンサートをありがとう
FFの音楽を好きでよかった。

本当に、本当にありがとうございました。
本当に、会場と舞台が一体になれたと思います。
本当に、お疲れ様でした。


※実はこの後に植松さんと握手が出来る機会があったらしいことに気がついたのは、かなり後の話だったらしい(笑)


アンケートにはまたいつか全国ツアーの開催を強く希望しておきました。
次回は7以外の曲ももっと増えればいいなあと思ったり。

BLACK MAGESの全国ツアーとかもやって欲しいですね。
行ってきて良かったと思いました。

多分、CD化されるとは思いますが、生で聞くとまた全然違うということを悟ったり。
※※ちなみに東京公演の模様(DVD)は植松信夫ファンクラブの入会特典のみで手に入れられたとのことです。CD化も無いらしいです。


それでは、長々とお読み頂きありがとうございました。


2004/3/21 tarasuji

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