群馬県かるた協会(歴史・概要)

        (高崎かるた会)(前橋かるた会)(新田かるた会)

 群馬県百人一首の変遷については、初代故小野富司会長が、詳細にその記述を残している。

 大正の中ごろより、太田、桐生、伊勢崎、高崎、前橋など各地域で愛好者によるかるた競技が行われるようになった。その後、幾多の盛衰があり、戦後、各地域の指導者が、普及に力を注いだが、「上毛かるた」の隆盛の影に、低迷を余儀なくされた。それでも、かつての活動家の熱意と努力により、かるた会が再結成された。昭和46年、高崎かるた会(小島善七会長)、同57年、前橋かるた会(瀬沼忠男会長)、桐生かるた会(大島一之助会長)が名乗りをあげた。そして、昭和60年、「第1回群馬県百人一首かるた大会(前橋かるた会主催)」が、50名参加のもとに晴れの開催の運びとなった。

以下年代を追って、活動状況を紹介する。

・昭和63年 「群馬県百人一首かるた連盟」結成。会長小野富司氏。連盟規約作成。全日本かるた協会に加盟。

・同年 第4回群馬県百人一首かるた大会開催(県かるた連盟主催)。

・平成4年 「群馬県高等学校かるた連盟」発足。翌年4月、第1回群馬県高等学校百人一首かるた大会開催。

・平成6年 第10回大会開催、級位認定制度を設ける。

・平成8年 「群馬県かるた協会」と改称。

・平成11年 初代会長小野富司氏退任、後任 高橋茂信

・平成12年 5月、第1回群馬県小中学生百人一首かるた大会開催。

・平成14年 平成16年開催の、第17回全国健康福祉祭群馬大会にてかるた(百人一首)が採用種目に決定。(会場;新田町)

・平成16年 10月、全国健康福祉祭群馬大会(ねんりんピックぐんま)かるた交流大会が、初の正式種目として新田町で開催される。全国26都府県から、30チーム参加。常陸宮殿下ご夫妻がご臨席。

 現在、群馬県かるた協会に加盟している団体は、前橋かるた会、高崎かるた会、新田かるた会の3団体(平成17年3月、各会ごとに全日本かるた協会に加盟登録)。県高等学校かるた専門部は、協力団体として互いに活動を支援している。指導者の数は少ないものの、特色ある熱心な指導により、着実に成果をあげている。特に、第2回全国中学生団体戦の優勝で意気上がり、小中学生、高校生の競技人口の増加と競技力の向上は、めざましいものがある。

 群馬のかるたの発展は、誠に顕著なものがあるが、その歴史を振り返るとき、先人の地道な努力により、すばらしいかるたの心を伝え来ていることを再認識している。

 平成16年は、競技かるた百年の記念すべき年、時同じく、群馬県でかるた交流大会が開催されたことは、我々かるた愛好者にとり、誠に意義深いものがある。これを機に、県内各地域に隈なく競技かるたの普及の輪が広がるが期待され、それに応えるべく、力を注ぐことが、貴重な文化を伝える我々の責務と考える。

 

*この文章は、競技かるた百年史掲載と同文です。H16,11 高橋記