学校給食調理業務について現状より正規職員を減らすと給食の質を維持することは困難であると判断した根拠の公開決定異議申立に係る反論書補足説明

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○ 高石市教育委員会が学校給食調理業務について、現状よりも正規職員を減らすと給食の質を維持することは困難であると判断した根拠のわかる文書の公開決定に係る異議申立について、高石市職員労働組合が高石市情報公開審査会に提出した反論書の補足説明です。

2007年4月3日

高石市情報公開審査会 様

異議申立人          
高石市職員労働組合    
執行委員長  小 倉  望

反論書補足説明

 2007年3月26日に提出した反論書(平成19年1月9日付、高石教委総第4450号による異議申立人に対する公文書公開決定に係る異議申立)について、次のとおり補足説明を提出します。

 学校給食の質と安全を確保する条件は何か、異議申立人の考えを説明する。
 「給食調理は、熟練の必要な労働です。レストランのように、ほぼ限られたメニューを毎日作るのではなく、年間数十種類以上もの献立(中には年に1回限りというものもあります。)を日替わりで作っています。作り方を習得するのに年数がかかるばかりか、新しい献立も次々と覚えなければなりません。学校給食は大量調理なので、食中毒などの事故を起こさないために実行すべき手順は、手洗い、消毒、エプロン交換、温度管理、異物チェック、品質検査など数多くあり、それぞれを確実に実行しなければなりません。新しい調理員は、作り方や衛生管理の手順を身につけるのに、経験のある調理員の指導のもと、多くの時間を費やします。少量調理では想像できないような手順を踏み、子どもたちのことを考えながら、安全でおいしい学校給食を作る努力が毎日続けられています。また、例えば、衛生基準にしたがって調理後2時間以内に子どもたちに給食を届けるために、仕上がり時間を計算して作業に取りかかったり、食材ごとに煮上がるタイミングを考え、個々の釜の状態や癖を見極め、釜の余熱も考慮し、子どもたちに給食が届く時間がベストの状態になるように作業をするというようなことは、5年以上の経験がないとできません。これは、調理員の経験から判断できます。」
 これは、2004年10月に異議申立人が高石市子育て支援懇談会に提出した意見書「私たちの目指す学校給食」の一部である。このような調理員の熟練の技能が学校給食の質と安全を確保しているのであり、熟練の技能は、長期に調理員として勤務することで培われる。すなわち、学校給食の質と安全を確保する条件は、熟練の技能を持った調理員を確保することであり、熟練の技能を持った調理員は長期に勤務することで養成され、調理員が長期に勤務しようとする意欲を持つことができる条件は、正規か非正規かという雇用形態よりも、むしろ長期に勤務しようとする意欲を持ち得る賃金・労働条件か否かである。
 求人広告によると民間給食会社の学校給食パート調理員の賃金単価は750円/時前後である。750円/時で1日8時間、月23日働いても月収は13万円8千円にしかならない。これは、1人暮らしの生活保護基準を少し上回る額でしかない。したがって、民間給食会社のパート調理員は、平均勤続年数が3年(「民間委託の5年間を検証する」2004年、船橋市職労学校給食委託検証プロジェクト)にしかならず、熟練の技能を身に付けることが難しい。一方、高石市の臨時・パート調理員の賃金単価は975円/時である。パート調理員の中には、10数年も続けて勤務している者もおり、熟練の技能を身に付け、冒頭で紹介したような調理作業をこなすことができるようになる。
 非熟練の調理員でも安全な給食を作ろうとすれば、献立の簡略化や手作り給食から冷凍食材、調理済み食材を多用した給食とならざるを得ない。給食会社から、作業軽減のため、野菜の手切りを機械切りにしたい、泥付き野菜を使わない、献立の組み合わせに考慮してほしいなどの要望が出され、その要望を取り入れたガイドラインが作成される(「足立区の民間委託の経過と問題点」2005年)というような事態にまで至っているのが学校給食調理業務の委託の現状である。
 高石市教育委員会は、これまで、給食の質と安全を確保する条件は調理員が全員正規職員であることと繰り返し説明してきたが、その理由を説明したことがない。本件公開請求は、その理由を知ろうとして行ったものである。

(2007.4.4 掲載)

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高石市職員労働組合 「高石まちづくり情報」
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