阪口高石市長、加茂保育所を民営化し建替えを表明
−加茂保育所保護者説明会(8.30)−

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       阪口高石市長、加茂保育所を民営化し建替えを表明
          −加茂保育所保護者説明会(8.30)−

 市長は市立取石保育所を廃止するときに公立保育所は3園残すと言ったのに、その約
束はどうなったのですか?

 安心こども基金を活用して耐震化を図る

 8月30日に加茂保育所民営化に係る保護者説明会が開催されました。
説明会の冒頭、市長から、加茂保育所の耐震化について検討してきた、高石市の保育のあ
り方検討委員会の意見を聞き、加茂保育所を民営化し、安心こども基金を活用して全面建
て替えをする、新保育所は平成25年4月に開園する、こどもに影響がないように平成2
4年度に引き継ぎ保育をする、との説明がありました。また、保護者からの質問に答えて、
市としていろいろ検討した結果、この選択がベストと考える、これまで民営化しても十分
やっている、国の補助金である安心こども基金は今年度限り、これまでの民営化はスムー
ズに行われ、致命的な問題はない、と強調しました。

 民営化のメリット・デメリットは?
 
 今回の説明会開催にあたり保護者から資料の提出が求められていましたが、市は何も用
意していませんでした。保護者からの、民営化のメリット・デメリットを教えてほしい、
民営化後に保育の質が落ちるのではないかという心配がある、という意見に対し、市は、
民営化しても移管条件があるので公立と同じ基準で保育をする、保育料も同じ、公立では
できない延長保育や休日保育などのサービスもできる(※)、東羽衣保育園では子育て支
援センターも始めて喜ばれている、と説明しました。
 しかし、保護者から、民営化された一部の保育所の保護者からいろいろな話を聞いてい
る、との指摘について、事実関係の確認ができないので、と市の指導が入りきらない実態
が明らかになる場面もありました。また、保護者から、保育の質というのは延長保育や休
日保育をするということではない、三者協議会(保護者、市、保育所運営法人)に市民団
体のような第三者が入らないのか、という指摘もありました。

※ 「公立ではできない延長保育や休日保育などのサービスもできる」という発言は誤解
 を生む発言です。「公立でできない」というような規制はありません。

 こどもの命が最優先ではないのか

 市は、耐震化を早急にしたいと言いつつ、建て替えまでの耐震化はどうするのか、と問
われると、補強工事にはお金がかかるし、保育をしながらの工事はできない、民営化して
建て替えがベスト、と答えるばかりでした。建て替えまでの間のこどもの安全に責任を負
うつもりがあるのか、疑問な態度です。耐震診断の結果が出た2009年7月から建て替
えまでの3年8ヶ月の間、こどもたちは何の対策も講じられることなく過ごすことになり
ます。
 また、公立のままで耐震化をする場合の市の負担について試算をしたのか、という質問
には何も答えませんでした。(※)

※ 市は、私立保育所向け安心こども基金ばかりを強調しますが、公立保育所の耐震化に
 は、地方交付税や社会資本整備総合交付金による財政措置があります。

 公立保育所は3園残すと言ったのに

 保護者から、取石地区に公立保育所がなくなって加茂保育所に来た、加茂保育所までな
くなったら行き場を失う、取石保育所民営化の際の説明会で、公立保育所は3園残すと言
ったはずだ、それなのに何故加茂保育所まで民営化するのか、主役はこどもだ、保護者や
保育士の知らないところで勝手に民営化の話を進められて不安だ、と切実な意見が出され
ました。
 これに対し市長は、市長になって国の三位一体改革がされ、公立保育所に国庫補助がな
くなった(※)、そういう流れの中での耐震問題だ、民営化し、安心こども基金を使って
耐震化するのがベスト、と繰り返すばかりでした。結局、子育て支援や保育所の具体的な
将来構想を示すことも、公立保育所を3園残す約束を違えたことの謝罪も、説明責任も果
たすこともありませんでした。
 障害児の保護者から、こどもが加茂保育所に入ってよかった、残る公立保育所2園をい
つまで公立で残すのか明確に言ってもらいたい、との質問に、市長は、今のところ民営化
は加茂保育所以外に考えていない、と言うだけでした。取石保育所廃止の際に公立保育所
は3園残すと言ったはず。市長の言葉は信用できません。しかも「今のところ」です。

※ 一般財源化によって公立保育所向けの国庫負担金はなくなりましたが、公立保育所経
 費(運営費・整備費)は、地方交付税で措置されています。

 これまでの民営化以上に保護者や市民がないがしろに

 説明会で保護者が最初にした質問は、民営化は決定ですか、です。保護者の怒りが一番
大きかったのは、当事者である保護者の意見が反映される機会が全くなかったいというこ
とについてでした。
 加茂保育所保護者への説明をする前の8月19日に市のホームページで加茂保育所の民
営化を公表しました(第5次高石市財政健全化計画案)。加茂保育所保護者説明会は、民
営化関係予算が提案された臨時市議会が開催された8月30日の夜でした。臨時市議会の
議案は、臨時市議会開催の7日前に議員に配布され、公表されています。つまり、加茂保
育所保護者への説明は一番後回しになっていたのです。しかも、保護者の100%が反対
でも民営化するのですか、という問いに、市長は、保育所の設置者なのでそうしたい、と
明言し、説明会の会場は怒りと溜息に包まれました。これまでの公立保育所民営化の際は、
説明をしたというアリバイづくりであったとしても、辻褄が合うように説明会の設定など
は行われていました。それらと比べて、今回は、あまりにもお粗末としか言いようがあり
ません。

 国の公的保育制度解体を先取り

 説明会の中で明らかになったのは、阪口市長の変節です。
 市長は、取石保育所の民営化の際に、公立保育所の役割はある、公立保育所は必要、公
立保育所を3園残す、と明言していましたが、今回の説明会では、民営化は全国の流れ、
どんどん進めて子ども子育て新システム(※)に、・・・。これが、同じ市長かと耳を疑
う発言です。
 経営者の保育理念で運営され、その保育理念を承認する保護者がこどもを預ける私立保
育所と、保護者の参加で保護者のニーズに対応した運営をする公立保育所とでは性格が異
なります。公立保育所、私立保育所両者が存在してこそ、豊かな保育が保障されます。
 今、子ども子育て新システムの動きを前に、自治体の対応が二つに分かれています。一
つは、子ども子育て新システムを先取りして公立保育所の民営化を進めようという自治体。
もう一つは、子ども子育て新システムが導入されると、自治体が保育の責任を負わなくな
る、これでは大変な事態を招くおそれがあるので、公立保育所を残してこどもたちを守ろ
うとする自治体。阪口市長の方針は、まさに前者です。

※ 子ども子育て新システムとは、市町村の保育実施義務(児童福祉法)を廃止して、保
 育サービスの供給を市場に委ねる制度です。つまり、質の高い保育は料金が高くなり、
 保育の質が保護者の所得に左右されることになります。

(2011.9.8 掲載)

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